広辞苑の中の掘り出し日本語

著者 :
  • バジリコ
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本棚登録 : 252
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862381774

作品紹介・あらすじ

佇まいのよろしい日本語、可笑しい日本語、不思議な日本語。言葉の森に踏み入れば、あるわ、あるわ、知らない&読めない日本語の数々。手だれの文章家が綴った、国語辞書の痛快読書エッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • いきなり、「あいづわり」「あおひげ」とくる。1ページごとに、広辞苑から選んだ見慣れない言葉1語に、意味と著者の思ったこと・体験などが書かれている。青ひげとくれば、バルトークのオペラ「青ひげ公の城」が思い浮かび、広辞苑の解③にも「ペロー作の童話中の人物。6人も妻を殺す青髭の男」とあるが、そういうことには触れずに、自分の髭をはやしたことや解②の演劇の敵役のメークを話題にしている。長嶋茂雄も剃り跡が青々としていたよね。つまり青髭か。とまあ、こちらもいろいろと想像が働く。
    ところが「一枚かわ」「岡釣り」「沖を越える」「御摩り」「総鼾」「ちけい」「喉元思案」「這坊子」「法気付く」「夕惑い」「蘭契」などとなると、なんのことやら。完全に死語だよなあ。広辞苑って、こんなの載せて凄いと思うが、そうなると著者の話題の面白さが切に望まれるところだが、残念ながらいまいち面白くなかった。蘊蓄もあんまりないしね。

  • エッセイの常套句「広辞苑によると…」誰もが知る広辞苑だがそれを真剣に読む人はおそらく少ないのではないか。この本は広辞苑をひたすらに読んだ筆者が埋もれた日本語を発掘し語るエッセイ本である。あまり聞かない語や意外な意味が学べて興味深い。

  • 三浦しをんさんの『舟を編む』を読んで以来、辞書のおもしろさをひしひし感じております。
    本書は著者が広辞苑を"読んで"いて見つけた、おもしろい言葉やぐっときた言葉を集めたもの。
    あ行から順番に、興味深い言葉の数々が紹介されています。

    例えば「じゅんのび」。
    意味は「(新潟県で)ゆっくり休んでくつろぐさま」。
    ん?新潟限定なのか?・・・と、つい()内が気になってしまいます。

    初めて知ったちょっとすてきな言葉が「へへやか」。
    意味は「物事ののんびりしたさま」。
    なんだか音の響きと意味が、とってもマッチしているように感じました。

    また「おっとりがたな」はついつい「おっとり」に騙されてのんびりした意味に考えちゃいそうなのですが、本当は正反対の意味なんですよね。

    言葉の海の奥深さを改めて感じました。
    辞書をひもとけば、まだまだ見たこともないような言葉に出会えると思うとわくわくします。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「言葉の海の奥深さを改めて感じました」
      スピーディーに判り易く伝えるのが良しとされる昨今。ニュアンスからより良い言葉を選ぶコトが少なくなって...
      「言葉の海の奥深さを改めて感じました」
      スピーディーに判り易く伝えるのが良しとされる昨今。ニュアンスからより良い言葉を選ぶコトが少なくなってしまったと反省しています。
      知らない言葉(沢山ありますが)に出会うと、使う機会がなくても嬉しくなってしまいます。。。
      2012/06/25
  • 著者が『広辞苑』を眺めていた際に目に止まった言葉たちを紹介した本書。
    広辞苑に掲載されている「言葉」とその「意味」、著者による歯に衣着せない解説、【大人たばこ養成講座】で知られる寄藤文平さんの時折挟まれるゆるいイラストで構成されている。表紙は一見辞書風ですが、内容的には日常ではほぼ使われていない言葉が占めていることと、解説は多少大人向けでそもそもかなりライトなので枠としては雑学書です。

    この本を読んで、辞書『広辞苑』を“引く”のではなく“読みたく”なりました。

  • 「本は引くものです。そして、辞書は読むものです。」と始まるこの本。かなりマニアックな1冊ですw!

    シュールな挿絵と遊び心ある解説がかなりココロくすぐられました。読みながら独りでに「へ~~ぇ」「ふぅ~ん」などとつい言ってしまうので、電車の中では読まないほうが良いと思われ。笑。

    「甲斐性」ってなんだと思います??
    →かいがいしい性質。けなげな性質。
    知らなかったでしょ~。

    「操」って何でしょう??
    →世俗を超えた美しさ。
    絶対別のイメージだったでしょ??

    下の用語が多いのが「??」ではあるけれど、「こんなキレイな言い回しが?」と目を見張るのものあり、ちょっと楽しめる本でした。

    • jamさん
      nyancomaruさん。あっ、そうなんですね??このお2人の作品はそういう方向性なのかー。
      知りませんでした。それは・・・。さっそくもっと...
      nyancomaruさん。あっ、そうなんですね??このお2人の作品はそういう方向性なのかー。
      知りませんでした。それは・・・。さっそくもっと読まねばっ!w
      2012/05/12
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「あっ、そうなんですね??」
      永江朗は「アダルト系」って本出してますが、寄藤文平は「ウンコロ」だからチョッと違うかな、、、
      「あっ、そうなんですね??」
      永江朗は「アダルト系」って本出してますが、寄藤文平は「ウンコロ」だからチョッと違うかな、、、
      2012/05/15
    • jamさん
      いや、ある意味同系列かと・・(^^;)。笑!!
      いや、ある意味同系列かと・・(^^;)。笑!!
      2012/05/16
  • 雪腹のところでエピソードに出てくる白金カイロが懐かしい
    カイロのカバーのベルベットの様な袋 ステンレスのボディに入れるアルコールの香りあの匂いがなんとも言えず好きだった 燃えた匂いなのかな
    ホッカイロなんてなかった時代よく祖母が使っていたなぁ
    広辞苑の中の掘り出し日本語と言うだけあって 聞いたことのない言葉ばかり
    それぞれに著者による体験談、エピソードが面白い
    面白かったけど 私自身 日常で使うことはなさそう
    挿絵が更に面白い?!

  • ふむ

  • ことば

  • pedia

  • なんかだらけてる。
    「この伝説については、ちゃんと調べなくてはならない。」みたいなの、書くまえに調べておいてほしいわ。

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著者プロフィール

1958年生まれ。ライター。書籍輸入販売会社のニューアート西武(アールヴィヴァン)を経て、フリーの編集者兼ライターに。90~93年、「宝島」「別冊宝島」編集部に在籍。その後はライター専業。「アサヒ芸能」「週刊朝日」「週刊エコノミスト」などで連載をもつ。ラジオ「ナルミッツ!!! 永江朗ニューブックワールド」(HBC)、「ラジオ深夜便 やっぱり本が好き」(NHK第一)に出演。
おもな著書に『インタビュー術!』(講談社現代新書)、『本を読むということ』(河出文庫)、『筑摩書房 それからの40年』(筑摩選書)、『「本が売れない」というけれど』(ポプラ新書)、『小さな出版社のつくり方』(猿江商会)など。

「2019年 『私は本屋が好きでした』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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