デザイニングWebアクセシビリティ - アクセシブルな設計やコンテンツ制作のアプローチ
- ボーンデジタル (2015年7月27日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862462657
作品紹介・あらすじ
問題は設計にあり!?ガイドライン対策ではない、UX視点のデザインプロセス。戦略の策定から要件定義・設計・ビジュアルデザイン・実装まで。ユーザーが陥りがちな問題を各段階で解決するノウハウ集。
感想・レビュー・書評
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Webサイト設計の各フェーズにおいて注意すべきアクセシビリティ観点の課題とその解決策がまとめられている。
よくまとまっているので簡易的なチェックリストとして使うこともできそう。
もちろんより厳密に知るにはガイドラインを当たるべし。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
多くの人が使いやすいWebサイトを制作する時、考慮するべきポイントがまとめられていて参考になりました。
実際の制作の場面では、技術に詳しくない人が最終的な決定権を持っていることも多いので、なぜこうデザインしなければいけないのかを、分かりやすくきちんと伝えるられる力が必要だとあらためて思いました。 -
読みやすい&分かりやすい。デザイン勉強始めた時になぜ読まなかったのかと悔やまれました。
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ミラクルレビュー
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『コーディングWebアクセシビリティ』の姉妹本。内容的に、こっちを先に出したほうがよかったんじゃないかと思った(本書は概念的な話で、姉妹本のほうは実践的な本なイメージ)。
アクセシビリティはあまり意識して作っていない自分。特に、スクリーンリーダーを使っている人なんて全く持って考えてなかった。これからは少しぐらい意識して作っていったほうがいいのかも。
自分はやってないけど、404 Not Foundでページが移動してしまうのは本当にやめてほしい。すごい使いづらい。
そういえば、Firefoxがいつの間にかルビに対応したそう。本当、何で今まで対応してんかったんだ……。後、何で例が『とある科学の超電磁砲』なんだろう?(https://hacks.mozilla.org/2015/03/ruby-support-in-firefox-developer-edition-38/)
なお、スクリーンリーダーはem要素やstrong要素やdel要素を認識しないらしい。del要素ぐらい判別してほしいところ。無効なテキストを読まれないようにする対策がなんだか面倒くさそうだった。 -
請求記号 547.48/O 69
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すべてのウェブサイト制作者のための「ウェブサイト構築」の教科書
「ウェブサイトの構築とは本来こうあるべきではなかったか」というのが読後の印象。経験を積んだプロフェッショナルな著者が「まっとう」なウェブサイトの構築法を教えてくれる本。その意味で「ウェブサイト構築の教科書」と呼びたい。もしこの本を使ってウェブサイト構築を教える講座があれば、その内容には期待してよさそうだ。
この本のタイトルには「アクセシビリティ」とついているし、内容もアクセシビリティを重点的に解説している。しかし、「アクセシビリティという狭い領域」に収まる本ではない(アクセシビリティが「狭い領域」であるという理解がそもそも誤解なのだが)。
あえてこの本に足りない部分を指摘すれば、コンテンツの企画・制作・運用のライフサイクルの観点。この本では「デザイン業務としてコンテンツをアクセシブルに表現すること」が解説されているけれど、「編集業務としてコンテンツをアクセシブルに制作すること」は十分に解説されていない。
アクセシブルなコンテンツ編集については、 Content Strategy For Mobile by Karen McGrane (A Book Apart, 2012) の Chapter 3: Adaptive Content が参考になるかもしれない。
おまけのTIPS:
・CAPTCHAの導入でアクセス不可(p.48):TwillioなどのSMS認証方式が使える場合もある。
・動画コンテンツ(p.58):YouTubeの字幕機能が有力な場合もある。
・CMS導入・WYSIWYGエディタでの失敗(p.62):DrupalというCMSが有効な場合もある(もっと日本でも知られていい)。コンテンツ記述方式としてはMarkdownという選択肢が有力な場合もある。