まれに見るバカ

著者 :
  • 洋泉社
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本棚登録 : 36
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862480019

作品紹介・あらすじ

人の世に一定程度のバカがいるのは常識である。「浜の真砂は尽きるとも世にバカの種は尽きまじ」と。しかし、そうとは知りつつも、平成の世のわが日本につぎつぎとバカが異常発生している驚くべき事態をいったいどう考えればいいのか。性別も年齢も、収入も地位も関係がない。さらには有名人・無名人も問わない。なぜ、こうした事態がこの国に出現したのか?「バカ」の生態と由来とその現状をあますところなく伝え、読む人に不思議なことに、生きる勇気が湧いてくる「当世バカ」生態図巻。

感想・レビュー・書評

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  • 勇気をもらえた作品です

  • 全力でおススメ

  • こういう視点の
    「日本人論」もありなんやねぇ

  • タイプ別にわけたり、具体例(→実名を出す)を挙げて、「バカとは何か」が書かれている本。
    バカ=自分が正しいと疑わない人であって、学歴とか年齢・性別は関係ない。


    タイプ別バカ
    臨機応変の聞かないバカ女、お局バカ女。下ネタで場を盛り上げれば大丈夫という、中2脳バカ男。「〜すべきだ」といって、問題解決策は提示できないバカ男。バカな大人に影響されたバカ子どもetc・・・。
    タイプ別バカを呼んでいると、あれ〜、結構思い当たるところがあるぞ!とぞっとしてくる。


    実名
    中村うさぎ(買い物依存症)
    →自分をバカと自覚している点は褒められていたけど、それでもやはり「バカ」認定。

    田嶋陽子
    →何でもかんでも、「男」というだけでつっかかってくる。
    「女の幸せなどない、あるのは私の幸せ」という主張は正しいと思うけど。
    「女の政治」とか、「女」をやたら全面に押し出しているのが鼻につく。あなたは女の一人、ではあるけど、女=あなたじゃないよ!!って反発したくなるんだよね。

    渡辺淳一
    →官能小説を書いているくせに、「表現が陳腐」とずいぶん叩かれていた・・・

    実名まで出すくらいだから、指摘していることは結構的を得ていて面白かった!!


    「私の嫌いな10のバカ言葉」
    →中島義道の「私の嫌いな10の言葉」をもじったもの。
    ・・・だが、その中島義道も批判している。

    そのバカ言葉のうち、特に共感したものを。
    「まじめなんだなぁ」
    →まじめ=面白くない、みたいなニュアンスがあって、言われるのが嫌。
    さらに「他人を『まじめ』ということで、自分は『まじめ(=つまらない)』な人間じゃありません、とアピールしている」というのも納得。

    「人生楽しまなきゃ損だ」
    →損得を他人に決められたくないし、この理論でいったら、苦しんだり悩んでいる時間は「損」になる。
    でもそういうときこそ得られるモノが大きいし、別に楽しまなくても損しないと思うんだよね。

    「自分を生かせる仕事がしたい」
    →スイーツ(笑)に多そう。
    などなど。

    あと「おとなの隠れ家」(笑)
    →特権意識がさもしい、というのも納得だし、一生隠れていろ!というツッコミに吹いた。


    読んでいて中島義道に近いな、と思ったけど、中島義道より読みやすいかも??

  • バカのバカによるバカについての本。この本を読んで、怒るのもバカ、納得するのもバカ。バカとは要するに考えない人々のことである。考えないから無反省、無反省だから自分がバカであることに気付かない。ソクラテスの時代から「無知の知」こそが賢なのである。バカを脱するには、己のバカを自覚するに如くは無い。不可能だけど。

  • 最後の締め括りが秀逸だった。

    自立して独立して自分の身体一つで生きて食ってる人ほど、強い人はいないと思う。それこそ理屈じゃない。
    自身を置き去りにして動く人なのだから。無我の境地。

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著者プロフィール

1947年大分県生まれ。明治大学政治経済学部卒業。洋書輸入会社に入社したが2006年に退社、執筆活動に専念。「ふつうの人」の立場から「自分」が生きていくことの意味を問いつづけ、『まれに見るバカ』(洋泉社・新書y)で話題に。その後も『アマチュア論。』(ミシマ社)、『会社員の父から息子へ』(ちくま新書)、『定年後のリアル』(草思社文庫)など著書多数。

「2017年 『ウソつきの国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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