環境問題はなぜウソがまかり通るのか3 (Yosensha Paperbacks)

著者 :
  • 洋泉社
3.58
  • (4)
  • (18)
  • (20)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 146
感想 : 15
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862483324

作品紹介・あらすじ

崩落する氷山、海に沈むツバル、ホッキョクグマの受難-繰り返し放送されるこれらの温暖化トリック画像を真に受けてはならない。被害を過大に見積もった科学者の一部とNHKをはじめとするマスメディアが行った誇張された報道や誤報こそが環境問題への誤った認識を植えつけた実行犯である。手段であるべきリサイクルが目的化した構造から、CO2を主犯と見なす性急な温暖化対策の愚まで、なぜウソがまかり通りつづけているのか、その本質に迫る。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  
    ── 武田 邦彦《環境問題はなぜウソがまかり通るのか 20081002 洋泉社》3部作
    Yosensha Paperbacks 3
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4862483321
     
     武田文庫 ~ Takeda Library ~
    https://booklog.jp/users/awalibrary?keyword=%E6%AD%A6%E7%94%B0%20%E9%82%A6%E5%BD%A6&display=front
     
    (20210309)
     

  • 2008/11/21開始

    これまでの環ウソシリーズの集大成かつトリを飾る策九品だが、過去の2作品に対してつけられたいちゃもんに対して、徹底的に反証している。

    特に真新しい情報はすでになくなっているので、いまさらどうこうというところも無いのだが、トリロジーとして読みきるには十分のシリーズだと思う。

    メジャーなメディアで言われていることの多くに反論しているために、異端児などと呼ばれている著者であるが、最近は他の研究者の多くも温暖化などには異論をとなえており、彼を異端児と呼ぶ人の数はかなり減ってきた。しかし、いまだに温暖化が進んでいるということは間違いなく正しい事実として認識されているのが殆どであるのが悲しい事実だ。

    メジャーメディアが訂正報道をしない体質がある日本において、これから先もずっと国民は騙され続けるのかと思うと、将来が心配である。

    まぁ、逆に日本人はブームが終わると一気に冷め、そして忘れていく人種なので、昨今のエコブームも終わればそれがウソであったことを冷静に判断できるようになるだろう。

    ウソで満たされたまま拡大を続けないよう、エコブームが早く終焉をむかえることを願って止まない。

  • 「2」を読んだので、「3」も。
    ちょっと繰り返しが多くなってしまっているかな?

  • 『環ウソ』完結第三弾
    part1、part2読んだので最後まで
    読んだけどかぶる内容が多い
    環境問題ていうより利権ビジネス問題ですね

  • シリーズ完結版。マンネリはなく新しい話題がふんだんに提供されている。新鮮な感動をもって読めた。ただ「矛盾だらけの循環社会」の章だけは、やや迫力を欠いたか。
    ものを考えるには様々な視点から眺めなければならない。人それぞれの多様な考え方を認め合う社会。それが著者のスタンス。武田先生の一石によりNHKなどは環境報道には相当注意をはらうようになったように思う。今後の活躍に期待したい。

  • 私が子供の頃は、環境問題と言えば公害問題でした。公害による病気にかかった人を見て、公害問題は絶対に解決すべき問題であると思っていましたし、今もその思いには変わりはありません。

    ところが最近の環境問題は公害問題ではなく、地球温暖化を防止するためのCO2削減、石油資源の節約のための電気自動車促進等が、それに変わってきていると思います。

    そうなった状態でも、公害問題は解決すべきという思いがあるため、これらの環境問題もそれらの解決にむけて努力すべきと思っている(思わされている)のが私の現状です。この本の著者である武田氏が述べているように、環境問題にウソがあるのかどうか、今の私にはとても判断できませんが、武田氏の言い分には十分に耳を傾けて、いずれは私なりの考えを持ちたいと思っています。

    それでも長期間のデータ(6億年間のCO2データ、過去2000年の気温データ等)は初めて見るものでした、だれか反論する人があればその意見も是非聞いてみたいと思います。

    以下は気になったポイントです。

    ・IPCCは「地球が温暖化すると南極の氷は増える」と報告している、理由は温暖化により南極周りの海水温度が上がり、蒸発する海水量が増える結果として降雪量が増える(p18)

    ・日本の平均気温は、1945年から1950年にかけてジャンプ、1990年には二度目のジャンプがある(p28)
    ・温暖化は、都市化(コンクリートが蓄熱、オフィスの冷暖房用室外機から温風が噴出し)によるヒートアイランド現象も考えられる(p29)

    ・気象庁が年平均気温の測定で定めている17地点(網走、根室、寿都、山形、石巻、伏木、長野、水戸、飯田、銚子、境、浜田、彦根、宮崎、多度津、名瀬、石垣島)は、100年以上のデータがある(p35)

    ・2億5000万年程前に、第1氷河時代があり地球の全生物種の95%が絶滅したと言われている、今は第2氷河時代である、2万年前から温度が6℃程上がっている(p47)
    ・過去2000年間で現在と同程度に高かった時期は、平安時代(9世紀)や鎌倉時代(13世紀)にも見られる(p55、209)

    ・6億年前からの大気中のCO2濃度を見ると、0.5%から0.035%にまで減少している、高い濃度のなかで植物は茂り、植物を食べる動物も誕生した(p57)

    ・IPCCの温暖化のシミュレーションには、雲の発生を含めて、水蒸気の寄与が部分的にしか含まれていない(p61)

    ・40万年のデータを遡ると、10万年に1度程度くらいの周期で、二酸化炭素やメタンが増えている(p64)

    ・100年後に地球の平均気温は何度上がるという予測には、石油は無尽蔵にあるという前提としたもの(p75)

    ・1940年代に北極で温暖化は起きていた(p85)
    ・アルプス等の氷河も、大した厚みがあるのではないので、氷河が後退しても海面水位への影響は少ない(p100)

    ・レジ袋で使われる成分は、かつては石油コンビナートで仕方なしに燃やされていた成分に近い、レジ袋も無駄だった石油の有効活用例(25~30万トン)である(p162)

    ・東京23区は2008年4月から、廃プラスチックのリサイクルや埋立をやめて、可燃ごみとして処理するようになった、容器包装プラスチックの生産430万トンに対してリサイクルは1%程度(p170)

    ・家庭から出るゴミを焼却すると、二酸化炭素と水、飛灰、メタル、それにスラグという種類に完全に分けることができる(p191)・日本で出る1年間のゴミの量は約5億トンであるが、資源は20億トンである(p196)

    ・リサイクルをすることが、資源の節約につながる例は、貴金属とアルミニウムのみ、それは天然から貴金属を採るよりも、世間から集めた方が効率的、アルミニウムはボーキサイトから精錬する時に大量の電気を使うので(p201)

    ・回収した鉄スクラップを扱えるのは電炉であるが、電炉から作った鉄は銅やスズがどうしても混入してしまい、第1級の鋼板になりにくい(p202)
    ・19世紀のイギリスにおいて大規模生産に力を与えたのが蒸気機関、その副作用としてイングランドの森林が伐採、その次にはアメリカの森林が利用されて19世紀の中頃には、それもなくなり、石炭へと変わっていった(p221)

    ・IAEAが出した各国のGDP当りの二酸化炭素排出量は、日本が1ドル当り0.24キロで、EUの半分程度、アメリカは0.53、インド:1.78、中国:2.68キロ(p235)

  • (「BOOK」データベースより)
    崩落する氷山、海に沈むツバル、ホッキョクグマの受難―繰り返し放送されるこれらの温暖化トリック画像を真に受けてはならない。被害を過大に見積もった科学者の一部とNHKをはじめとするマスメディアが行った誇張された報道や誤報こそが環境問題への誤った認識を植えつけた実行犯である。手段であるべきリサイクルが目的化した構造から、CO2を主犯と見なす性急な温暖化対策の愚まで、なぜウソがまかり通りつづけているのか、その本質に迫る。

  • 前から武田先生の人柄やスタンスが好きだったが
    このシリーズをよんでますます好きになった
    以前からリサイクルは粗悪な物をつかうのを強制されるだろうと思っていたが
    自分の思っていたことがつぎつぎ明快にデータを引用して論破してくれるのが
    非常に気持ちよかった
    今回はちょっと意味合いが違って 哲学的要素がつよい 
    このひとはこう思っているからこのような見方になるのだなと感じれた

  • 私は指示します!

  • [ 内容 ]
    崩落する氷山、海に沈むツバル、ホッキョクグマの受難―繰り返し放送されるこれらの温暖化トリック画像を真に受けてはならない。
    被害を過大に見積もった科学者の一部とNHKをはじめとするマスメディアが行った誇張された報道や誤報こそが環境問題への誤った認識を植えつけた実行犯である。
    手段であるべきリサイクルが目的化した構造から、CO2を主犯と見なす性急な温暖化対策の愚まで、なぜウソがまかり通りつづけているのか、その本質に迫る。

    [ 目次 ]
    第1章 地球温暖化が怪しい根拠はこれだけある(都市のヒートアイランド現象と温暖化を混同してはいけない;多くの科学者はなぜ最高気温更新を危惧していないのか;温暖化の主犯は二酸化炭素ではない;水が地球の気温を一定に保つ;温暖化でとんでもないことが起きると煽りたい人々;環境問題に正しく向き合おう)
    第2章 矛盾だらけの循環型社会をいつまで取りつくろうのか(古紙偽装問題から考える日本の矛盾;「食」は最大の環境問題だ;リサイクルでつくるペットボトルは、やはり高くつく;手段であるべきリサイクルが目的化した;家電リサイクルは一から出直せ)
    第3章 ウソがまかり通る本質とは何か―ウソを根本的に解決していくために(本来、ゴミ問題は起きないはず;資源と物質への正しい認識を;温暖化という地球規模のウソ;技術的な発展だけが環境問題を解決する;国民を錯覚へと導くメディアの罪状;環境問題の歪みを解消するために;なぜ、ウソがまかり通ったのか)

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

全15件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1943年東京都生まれ。工学博士。専攻は資源材料工学。
東京大学教養学部基礎科学科卒業後、旭化成工業に入社。
同社ウラン濃縮研究所所長、芝浦工業大学教授、名古屋大学大学院教授を経て、2007年より中部大学教授。
テレビ番組「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ)、「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日)などに出演。
著書『ナポレオンと東條英機』(KKベストセラーズ)、『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』3部作(洋泉社)他ベストセラー多数。

「2017年 『武田邦彦の科学的人生論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

武田邦彦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×