いま里山が必要な理由

著者 :
  • 洋泉社
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本棚登録 : 44
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862486745

作品紹介・あらすじ

里山とは何か?里山はどこにあるのか?なぜ、里山は魅力的なのか?世界が注目するSATOYAMAの入門書。

感想・レビュー・書評

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  • 原生林は枝葉が密に覆って林内は暗く草が生えにくいため、昆虫や鳥獣は少ない。雑木林は林内が明るく、林床には草も生えているため、動物がたくさん生息する。草原や荒れ地の森林化が進んだため、タヌキやキツネ、イタチ、イノシシ、ノウサギなどが増えているが、原生林に適応したツキノワグマ、クマタカなどは数を減らしている。

    アカマツと共生するマツタケは菌根菌で、セルロースやでんぷんを分解できないため、他のキノコとの競争には弱い。落ち葉がたまって土壌が肥沃化すると、様々な菌類が増えてマツタケが生存競争に負け、マツも衰退すると推測される。樹勢の衰えたマツには、線虫のマツクイムシが繁殖する。

  • 入門書
    ナラ枯れ

  • ナウシカのペジテの民の言葉を思い出す。
    あの作品を作った宮崎監督はすごい、と思う。

  • 里山ってもっとどこか遠くにあるものかと思ってたけど、小学生のころ遊んだあそこもそこも里山だったのかと初めて認識しました。

    手付かずの自然の保護も大事だけど、日々の生活の近くに緑があること、人間の生活と自然が共存する姿が自分が目指したい形だったのかもと気付けた一冊です。

  • 里山って何かな...ということで、この本を読んでみました。里山についてはもちろん、生態系、洪水による効用など、自然について知らないことがたくさん書かれていて勉強になりました。樹、森、山、動物、昆虫、花、微生物...すべてが関わりをもっていて、ちょっとバランスがくずれるとすべてが崩れてしまう...安易な自然保護活動も良くないんだな、なんて思いました。

  • 『里山とはシステムである』という定義のもと、里山の意義、喪失されてきた背景などに触れている本。

    読了後の感想として、自分が里山に対してなんとなく魅力的に感じていたのはこの“システム”というキーワードだと思った。 田畑とか、手つかずの森林が広がっているということより、全体としてバランスが取れていることが重要なんだ

  • 意外と知られていない里山について、問題点をひとつひとつ解説。
    人と森との関わりがどのようなものか。
    里山がどのように変化しているか。
    いまなぜ里山が取り上げられているのか。
    人が里山にできることも含め、里山とは何かを知ることができる。

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。静岡大学農学部を卒業後、出版社、新聞社等を経て、フリーの森林ジャーナリストに。森と人の関係をテーマに執筆活動を続けている。主な著作に『虚構の森』『絶望の林業』『森は怪しいワンダーランド』(新泉社)、『獣害列島 増えすぎた日本の野生動物たち』 (イースト新書)、『森林異変』『森と日本人の1500年』(平凡社新書)、『樹木葬という選択』『鹿と日本人―野生との共生1000年の知恵』(築地書館)、『ゴルフ場に自然はあるか? つくられた「里山」の真実』(ごきげんビジネス出版・電子書籍)など多数。ほかに監訳書『フィンランド 虚像の森』(新泉社)がある。

「2023年 『山林王』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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