改訂新版 稲作以前 (歴史新書y)

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著者 : 佐々木高明
  • 洋泉社 (2011年12月6日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862488688

改訂新版 稲作以前 (歴史新書y)の感想・レビュー・書評

  • 縄文時代は狩猟・採集、弥生時代から農耕が始まる。そういうふうに私も教わってきたと思います。農耕あるいは稲作が始まるところから弥生時代が始まったととらえた方がいいのでしょうか。しかし、縄文時代に稲作が始まる前にも、焼畑など前段階としての農耕は日本に伝わっていたという主張がなされています。40年前の著作です。当時そういうことを言うのにはかなりの勇気がいったようです。いろいろな具体例を証拠にあげながら説明されていますが、お節料理や雑煮の話は以前から興味がありました。私の実家(京都)では必ずサトイモを入れていますが、パートナーの実家(島根)ではそういうことがありません。同じ日本の中でも、方言があるのと同じように、生活習慣の違いや文化の違いというモノがいくつも見つかるのでしょう。現在ではDNA分析などでいろいろな事実が見つかってきているのでしょうが、実際に未開の地などに入って、聞き込み調査をしながら、時代の流れを想像するというのもまたおもしろそうだと思いました。しかし、よく考えてみると、田植えの手法がいつかの段階で始められて、おそらくいろいろ改良されながらも、2000年以上?続いてきているというのもすごいことだと感じます。

  • 古典的名著。稲作以前に日本にはイモと雑穀栽培を特徴とする焼畑農耕が存在していたことを照葉樹林帯文化論を背景に証明しようとした。稲作が特徴的な日本文化だが、北はナラ林帯、南は照葉樹林帯に属し、それぞれにあった文化を形成していたことなど、日本文化が重層的なことは常識化してきたと思うが、国際的な視野を持った研究はこれから大事になる。ナショナリズムを越えた大きな視点が大切だと痛感。大学時代、坪井洋文『イモと日本人』を読んで衝撃を受けたのを思い出した。実家も正月に餅を食べず、ヤマイモを食べたので。

  • 「縄文時代後期には焼畑農業が日本に輸入され開始された」という今では受け入れられている説が、異端でありトンデモ学説として扱われていた頃に記された本。
    著者はフィールドワークを積み上げ、粘り強く学説を構成していく。その軌跡を辿っていくのが面白い。

  • 名著再誕! 考古学的成果の殆どない40年前に「縄文時代、水稲耕作以前の日本に農耕があった」ことを主張した名著。著者は「照葉樹林文化論」の提唱者の一人でもあるが、半世紀近くにわたり、自説をアップデートし続けてきた学者としての生き様にも痺れる。(平林緑萌)

    ▼『ジセダイ』140文字レビューより
    http://ji-sedai.jp/special/140review/20111227.html

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