海の王国・琉球 (歴史新書)

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著者 : 上里隆史
  • 洋泉社 (2012年2月6日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862488879

海の王国・琉球 (歴史新書)の感想・レビュー・書評

  • 琉球史を沖縄本島の中ではなく、周辺地域との関係でおった本。
    倭寇に対抗させるため明朝が手厚く琉球貿易(朝貢頻回を認めるとの形で)を支援したため琉球が発展したこと、交易範囲を拡大しタイやインドネシアなどの物品も扱ったこと、那覇はさながら人種の坩堝といった国際都市だったこと、その後ヨーロッパ人が東アジアに侵入してきて状況が変化(明朝の琉球優遇が縮小)し琉球が衰えたこと、薩摩-徳川が日本の立場として国際貿易の拡大を図り琉球に圧力をかけたところ拒否され侵攻したこと、などが書かれている。
    当時の那覇のいろんな人種の入り混じった国際都市ぶりを想像すると楽しい。

  • 琉球王国の成立について「古琉球」についてとても参考になる本でした。
    とくにへぇ~と思ったのが、”琉球の最初の王・瞬天の出自が源為朝とする伝承は薩摩の琉球侵攻後、薩摩支配下の1650年に著された「中山世鑑」から正史に採用された。”(P142)ということ。
    これって、奄美の平家伝説が、同じく薩摩の奄美・琉球侵攻後に書かれた「平家没落由来記」(1773年)を元としていることと同じというのが興味深い。

  • 世の中の歴史認識としては、琉球王国は中国大陸や日本による侵攻を繰り返され、そして日本によって実行支配されたネガティブなイメージが残っている。しかし著者はそうではないと批判する。琉球王国ほど諸外国との交易により日本以上に開かれた国として栄えたという。著者は知られざる12世紀~17世紀までの琉球王国を考察しながら、本来の琉球王国の姿を映し出している。

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海の王国・琉球 (歴史新書)の作品紹介

一六〇九年の島津侵攻、一八七九年の「琉球処分」による日本支配、一九四五年の日本敗戦によるアメリカ支配、そして一九七二年の「沖縄返還」による日本支配への復帰と、琉球・沖縄の歴史は常に侵略・支配されるネガティブな歴史としてイメージされてきた。著者は、独立国家・琉球の歴史を、中国や日本といった「国家」単位で理解することに異議を唱える。輝かしい交易国家・琉球の本質を捉えるには、「海域アジア世界」という「面」と民間レベルを含めた交流史の解明がポイントだという。その歴史をいちばん体現した時代こそが12〜17世紀の古琉球時代だった。

海の王国・琉球 (歴史新書)はこんな本です

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