フットボールサミット 第1回  ザックに未来を託すな。

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  • Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862550804

感想・レビュー・書評

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  • いま議論すべきサッカー界の重要テーマを多士済々の論客が論じる。というコンセプトのサッカー雑誌。第1回。

    ザックに未来を託すなというミスリードを狙った見出しはどうなのかなと思う。ザックに未来(の全て)を託すなということなんだ。

    双葉社の季刊誌「サッカー批評」と差別化出来ていないような気もする。2回目が出るようだけど値段も値段だし次回はちょっと考えよう。

    木村元彦さんによる、新潟と湘南の経営の話や、
    風間八宏さんの指導法の話なんかが面白かった。

    格差拡大より、ある程度戦力均衡させるような施策はあった方がいいよなあ。

  • ザックジャパンで本当に大丈夫なのか、それなりの識者が自分の意見をコラムの形で書いている。

    ザックジャパンは、戦術を細かく詰めているという印象がある。これらを今のドイツに多くの選手がいる状態で、どうまとめてくるのか、とても興味がある。

  • サッカー批評の別冊のようなイメージです。
    アジアカップ前のザック批判は何か新鮮だな。

  • 日本のサッカーの戦術、育成、文化、歴史を網羅した一冊

    深すぎず、薄すぎず、それでいて読みやすく、日本のサッカーを様々な点から網羅した一冊。
    タイトルは「ザックに未来を託すな」となっているが、この意味はもちろん旬なザッケロー二監督に便乗するという意図はもちろんあるだろうが、ザックがいい監督だからといって、問題点をおざなりにして安心するな!という戒めも込めたタイトルになっている。

    前半の戦術の部分はお馴染みの西部さんや風間さんへのインタビューで構成されているが、この本の骨子はその後の文化の部分だと思う。
    木村元彦著の「日本型サッカークラブ経営の理想と現実」
    宇都宮徹壱著の「日本のサッカー文化はどこまで浸透したのか」
    岡田康宏著の「論考・日本の応援文化」
    の3つのフィールド外部分の内容がとても濃く、また彼らの著書などと読み比べるととても興味深い内容になっている。

    例えば、「日本型サッカークラブ経営の理想と現実」は、「社長・溝畑宏の天国と地獄 ~大分トリニータの15年」と合わせて読むと大分トリニータと新潟アルビレックスの生い立ちがいかに違うか、そしてその結果どうなったかすごくわかりやすい。
    さらに「日本のサッカー文化はどこまで浸透したのか」を「股旅フットボール」と合わせて読めば、地方クラブの現実がさらにわかる。
    その他この本の中の河野太郎衆議院議員(@konotarogomame)の湘南ベルマーレと関わりや、新潟の役人等のインタビューも合わせて読んで行くと、地域密着総合型スポーツクラブの実態や課題、定着のたいへんさがひしひしと伝わる。

    そこを理解した上でサポーターの考察「論考・日本の応援文化」に入って行くと、日本のサッカーを取り巻く環境の現在地が理解されてくる。
    個人的には、ここで金子達仁氏の浦和サポーターに対する批判への反論がとても建設的なものである一方、日本サッカーの文化レベルが高くなっている証拠のような気がしてならない。
    厳しく応援するのもよし、負けていようが歌い続け鼓舞するのも良し、様々な形が出てきたときこそ文化として定着したときだろう。

    サッカー批評に続く、スポーツ(サッカー)をすごく大事に扱った良著として今後もフットボールサミットに注目したいが、この本がおもしろいかどうかは、日本のサッカーがおもしろいかどうかに直結していることも記しておきたい。数年後に廃刊になっているようだと、日本のサッカー界も廃れ始めているという事かもしれない。

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著者プロフィール

1962年9月27日、東京都生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、会社員を経て、学研『ストライカー』の編集部勤務。95~98年にフランスのパリに住み、欧州サッカーを取材。02年にフリーランスとなる。06年の『footballista』創刊時から「戦術リストランテ」を連載中で、同誌が主催する各種サッカーイベントにも多数出演している。趣味もサッカーで、東京都シニアリーグで現役続行中。主な著書に『サッカー戦術クロニクル』シリーズ、『スローフット』、『1974フットボールオデッセイ』(双葉社)、『戦術リストランテ』シリーズ(小社刊)など。

「2020年 『戦術リストランテⅥ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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