薔薇色の人生 (ビーボーイノベルズ) (B-BOY NOVELS)

著者 :
  • リブレ
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本棚登録 : 917
感想 : 97
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  • Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862634221

感想・レビュー・書評

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  • この作品大好きで、付箋貼ったりよれたりと、人に貸すのが恥ずかしいくらいボロボロになってしまってます。
    物語を総括して言うならば、まさにタイトルの通りです。

    どんなに取り柄のない人間でも
    どんなに病気や身体が不自由でも
    どんなに外見不細工でも
    どんなに年を取っていても
    どんなに性格が悪くても
    どんなに狡くて卑怯でも
    どんなに強引で自己中心的でも
    どんなにしょうもない人間でも

    そして過去にどうしようもない罪を犯してても、それら全てを包み込んでくれる、愛してくれる人間が押しつけがましくなく、ごくごく自然な流れとタイミングで恋に落ちるという木原マジックの不思議。

    主人公のモモは、前科三犯、シャブ中のゲイ。
    過去に類を見ない、どうしようもない男っぷり大発揮でした。
    しかも不細工。勤め先はデリヘルのマネージャー。
    対するお相手は、融通も冗談もきかない真面目一辺倒な刑事です。
    もう、ね……もう、もう……とにかくふたりの恋が一生懸命で、甘く切なくて。なによりも、モモが健気でいじらしい。
    こんなしょぼいマダオなのに、多分実在したら私も可愛いと思ってしまう。
    優しさがぎっしりと詰まったお話です。

    木原さんにしては、びっくりするような糖度。

  • 木原作品初心者なので、なるべくlightなものから読みたいなといつも思ってます(笑)

    ハッピーエンドです。
    お互いを大切に思って一途なのっていいですよねvv

    やっぱり泣きました(苦笑)
    ちょっと本が厚いですが、あっという間に読めます。
    木原作品初心者にはおススメです。

  • モモはロンちゃんに救われて、ロンちゃんもモモに救われて、お互いがこれ以上ない最初で最後のパートナー。まさに究極の愛です。これからおじいちゃんになってもずっと二人で幸せに暮らすんだろうなぁと思うと胸があったかくなります。
    ロンちゃん視点、甚呉さん視点の話もあってとても面白かったです。
    もっとこの二人のこれからも読んでみたい!

  • 最初どこが薔薇色なんだって思いました(笑)

  • 木原音瀬さんの作品で終始一貫して相手が好きで好きで、みたいな作品は珍しい気がする。不器用で空回りしてるモモちゃんが可愛い。

  • ★図書館

    モモちゃんがすごくすごくダメなやつで、それでも読んでると愛おしい。
    BLってゆうより二人の関係の変化とか、ただの(?)日常の延長の上にある恋愛話って感じで、なんだかじんわりほっこりするお話。

  • 落ち込んだ時の泣くための本にしてます。くだらないこと忘れてすっきりできるんよ。最後ハッピーエンドでよかった。

  • 自らの手で自分の人生を最低にしてしまったオトコが、かけがえのない人と巡りあったことで魂を再生することができる話。

    すごい、やっぱり何度読んでも感動します。モモみたいに、誰かをまっすぐ愛することって素晴しいです。そして、ロンちゃん。最初は、責任感とかプライドとか、真面目さゆえの奉仕だけであったかもしれない。でも、ロンちゃんもモモの明るさや優しさによって目覚めたものがあったから、もうこれはお互いにかけがえのない本物の愛です。
    いいなあ、この二人がうらやましいくらい。

    モモは、自分の前科や後ろ暗い過去のせいで、警察官であるロンちゃんに迷惑かけたくないし、かなり自信なさげだけど、ちゃんと誠実に彼を愛しています。
    一見モモは今までのふらついた生き方や前科のせいでどうしようもないオトコのように見えますが、優しいし、気もきくし、本人が言うほどバカじゃない。愛する人のために一生懸命働いて、金銭的にも自立して、決してブレていないところは一本筋が通っていてステキです。
    そして、出会った頃はちょっと初心で融通のきかなさそうな性格だったロンちゃんも、変化してます。かわいいのはそのままで、でも、モモと対等になってる。そして何よりめちゃくちゃモモのこと愛してるかんじ。

    ロンちゃんの恋の悩みはどれもこれもかわいすぎて、惚気すぎでごちそうさまだった。
    プロポーズの言葉が最高でしたね。泣いた!
    で、指輪をもらって嬉しそうなモモに、これが薔薇色の人生なんだって、ものすごく納得させられました。

    ストーリーはかなりの長編ですが、一切中弛みはなく最後まで一気に読まされるかんじです。しかも、せつないし笑えるし泣けます。脇キャラもそれぞれ人間くさく、優しさ、弱さも垣間見えて味があります。木原作品の中では、毒のない心やさしさあふれる部類です。

    「年上の恋人」は、ロンちゃん視点での話なので、本編では気付きにくかった彼の心情が十分つかめて満足度アップ。甚吾との擦れ違ってるのになぜか噛み合ってる会話が笑えます。
    書き下ろしの「後輩の恋人」もロンちゃんの間違えた嫉妬で甚吾が残念な先輩になっていて爆笑です。

    幸せって何?と追求中の方にぜひオススメの作品。幸せ気分を味わいたい人にはイチオシ。

  • ヤマシタトモコさんが大好きなので、そこから初めて手にとったBLノベルズ。すごい読み終わった後に胸がいっぱいになった・・・

  • 木原さん作品には珍しく、ちゃんと両思いで長くラブで続いてるカップル…「前科者・元ヤク中・現在デリヘルマネージャー・不細工」×「無愛想・鈍感・殺人課刑事」という特異点(笑)だらけのカップルで、2人の間の波風と犯罪のWコンボではらはらするんですが、木原さん作品としては読み進めるのが楽でした(笑)。

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著者プロフィール

高知県生まれ。1995年「眠る兎」でデビュー。不器用でもどかしい恋愛感情を生々しくかつ鮮やかに描き、ボーイズラブ小説界で不動の人気を持つ。『箱の中』と続編『檻の外』は刊行時、「ダ・ヴィンチ」誌上にてボーイズラブ界の芥川賞作品と評され、話題となった。ほかの著書に『秘密』『さようなら、と君は手を振った』『月に笑う』『ラブセメタリー』『罪の名前』など多数。

「2022年 『コゴロシムラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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