- Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862637291
感想・レビュー・書評
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中原さん定番、いや鉄板のオヤジ物。とはいえ、攻めは30代半ば。受けは20代後半という読んでる自分からみれば若い若いw。オヤジだなんてとんでもない年令。でも色っぽい話にはちょうど良い組み合わせだなあと、しみじみ。蒼井のボーッとした天然受けが人間らしくwなっていく過程は面白かったし無自覚オヤジキラーの愛されキャラも好きです〜。書き下ろしの荒唐無稽さと良い加減さにはチョット引くけれど、ともかくちゃんと恋人らしいふたりの(というより蒼井の)甘々な関係を愉しめたからまあいいや、という感じですね。
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回送先:目黒区立中目黒駅前図書館
小気味よい方言がアクセントになるが、中身はいたって濃厚。しかし、濡れ場に囚われているというわけではない。
中原の作品はそのエロティシズムの過激さから、図書館での購入を見合わせる自治体もある(しかし、中原の人気さゆえにやむなく購入するケースもあるという)。評者もまた、一種の「食わず嫌い」を決め込んでいた部分はある(要因としては中原の作品にみられるエイシズムを中原が「オヤジ萌え」とアプロプリケーションする姿勢にある)。
しかし、本書ではそうした萌えに囚われなくてはならないという狭い見地からの作品から一歩足を踏み出し、等身大の男性(それもコンネルならば劣位におかれた男性と表現するであろう等身大の男性)を描いていることは評価したい。実のところこうした劣位におかれた男性を真正面から描くにはBLは不向きだ。しかし中原は雀荘というマニアックな空間を使うことでそれを飄々とこなしていく。
であればこそ、3P希望の伊集院もそのように描くべきだったのではないかという批判は容易に可能だ。しかし、彼がBLの世界では正常な地位にあることも見逃すことはおそらくできまい。それこそが彼がこの作品に登場せねばならない理由だ(そしてその意味において彼を「ゲイ」と位置づけるのは後付けの設定に聞こえて弁解に苦しい)。桃田や蒼井、そして雀荘に集う常連が「等身大の男性」なことも注意しておく必要があるだろう。
この作品をクィアに読むべきか、と言われたら評者は答えに窮する。倒錯ではあるが、変態というにはまだまだな部分があるので。 -
叔父の残した財産を元手に雀荘経営をしている蒼井は頭はいいが、全体的にぼうっとしていて気力がない。麻雀を打ちにくるオジサン連中に可愛がられてなんとか日々を過ごしている。中でもAV監督で元サオ師の桃井はあの手この手で蒼井に迫るが全く頓着されない。ある日、自室で拾ったお菓子を口に入れた蒼井は今までにないような気力が溢れてきて…。
昼行灯と呼ばれるくらいぼぅっとしている蒼井のキャラが可愛い。
桃井は中原先生描く攻めらしく、無駄なフェロモン撒き散らすエロオヤジ。
Hシーンは普通でしたが、とらえどころのない受け、フェロモン満載のエロオヤジ攻めに悶えました。 -
「王子、襲来」はイマイチ