未来をつくる資本主義 世界の難問をビジネスは解決できるか [DIPシリーズ]
- 英治出版 (2008年3月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862760210
作品紹介・あらすじ
われわれは、未来のために何を残せるのか?環境破壊、エネルギー問題、貧困、人口増加、テロリズム…世界の不都合を解決する。クリステンセン、プラハラード、ユヌス、センゲ…各界のリーダーが挙って賞賛する話題作。
感想・レビュー・書評
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請求記号:335.13/H33
選書コメント:
持続可能な社会を、市場を通じて実現するための方策について述べています。BOPビジネスへの理解も深まります。
(環境創造学部環境創造学科 鶴田 佳史 准教授) -
2008年発行と少し昔の本。
3部構成で、BigIssueやビジネスの現状を説明する第1部やBOPが如何に企業にとって意義と魅力のあるターゲットかを説く第2部は、取り上げられている事例を含め、この分野の書籍を1,2冊読んでいれば聞いたことのある話で目新しいものはなかったが、第3部「土着化する」は興味深い。
感情的・非科学的な誹謗中傷やデモ、或いは違法コピーやテロリズムなどの犯罪は、冷静に考えれば謂れのない理不尽なものだが、相手の不当性を訴えても不毛であり、それよりも相手の言い分を聞き、対話を重ねることでビジネスの仲間にしてしまう方が賢明とのこと。
また、この不当性というのもあくまでこちら側の決めたルールであり、一部の資本主義国家内でしか通じない既存の常識・フレームワークは一旦棚に上げ、先方の実情を肌身で知ることをスタートとする思想は、西水美恵子さんの草の根活動や、瀬谷ルミ子さんの武装解除の手法に通じるものがある。 -
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利潤の追求と環境の保護という対立構造で捉えるのではなく、その両者を結びつける問いの設定によって新しい価値の創造を追求して行く、その指南をするような一冊。
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これまで社会を維持してきた国家という枠組みを越えて、資本主義というイデオロギーによる新たな世界の創造が果たして可能なのか。大資本によってこそ実現できることもあれば、大資本だからこそ捉われるジレンマも存在する。
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ちょうど並行して読んでいるリーンスタートアップとつなげて考えるともの凄く面白い。どちらも顧客に徹底的に近づき、そして「マネジメント」を効かせることを追求している。そこに予定調和的な線的成長を約束するシナリオはなく、目の前の現実にオープンに、フラットに向き合うことで新しい価値をともに作り上げる。
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tksおすすめ本シリーズ第3弾。これは特におもしろそう。レビューちょろっとみるだけども雰囲気はつかめるし、読みたくなるんじゃ? by よーいち
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経営セミナーのBOP関連の講義で参考図書として紹介されていたので読んでみました。ガラパゴス国内市場、北米富裕層市場に日本が注力している間に、韓国企業は、この様な分析をしっかり行い、新興国を責め、さらにBOPへも攻略を始めていたことを改めて感じました。BOP攻略の基本アプローチの概念は解りましたが、実践となると今までの固定概念や経験的思考を相当意識して変えないと駄目ですね。
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マイクロファイナンスに興味を持ち始めた時に読んだ本です。 発展的なBOPビジネス、明るい未来を垣間見た、とても前向きになります。 登場するビジネスにエールを!