誰が世界を変えるのか ソーシャルイノベーションはここから始まる

  • 英治出版
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感想 : 46
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862760364

感想・レビュー・書評

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  • やっぱり、自分の振る舞いが世界を変えるきっかけになったら、興奮するんだろうな、なんて思って買ってみた。必ずしもソーシャルイノベーションという手段に何か感情を持っているというわけではないんですが、最近はこういうアプローチが必要なんだな、と改めて実感。

  • 社会起業家に興味を持って読んだ最初の本。

    世界を変える「チェンジメーカー」としての社会起業家、ソーシャルイノベーターの行動を、複雑系の観点から分析した本。

    単純(simple):ケーキを焼く
    煩雑(complicated):ロケットを飛ばす
    複雑(complex):子供を育てる

    世界の変化の一部になる
    思考は行動の一形態
    社会を変えるために自分がかわる
    社会起業家はルールを変える
    社会起業家は行動しながら考える
    草の根の行動はなぜおこったか

  • ■目次

    第1章 暮れ初めの灯り
    ブラジルはなぜ変わったのか
    複雑性は可能性を意味する
    単純、難解、複雑
    今いるこの場所が最良の出発点
    結果を予測できなくても
    世界の変化の一部になる
    思考は行動の一形態
    「かもしれない」をめざす

    第2章 「かもしれない」をめざして
    ボストンの奇跡
    暴力と闘う――立ち上がった牧師たち
    社会を変えるために自分が変わる
    使命が自分をつかまえる
    ストレンジ・アトラクタ
    世界は驚くほど単純なルールで動く
    ハリケーン・カトリーナが教えたもの
    社会起業家はルールを変える

    第3章 静思の時
    ムハマド・ユヌスの怒り
    「システム」を変える
    社会起業家は行動しながら考える
    人と世界の対話
    レジリエンス
    生態系の変容のサイクル
    PLAN誕生までの闘い
    成長のステップ

    第4章 強力な他者
    敵はどこにいるのか
    権力とは何か
    リーダーシップの転換
    絶滅危惧種を救え――ユリシーズ・シールの闘い
    「関係」を築くこと
    権力と巧みにわたり合う
    政府が動かないから自分が動く
    ルーツ・オブ・エンパシー(共感の根)――いじめを根本的に防ぐ
    共感とは何か――アンバランスを正す
    力の流れを変える――アパルトヘイト撤廃後の試み
    緩和医療のムーブメント
    抵抗勢力に挑む――バルフォア・マウント医師の行動
    相手の言語で語る

    第5章 世界があなたを見つける
    急激な変化は創発(出現)する
    フロー体験――集合的沸騰とは何か
    自己組織化――変形菌(粘菌)のふるまい
    ダグ(情報)は命――アファール族の教え
    草の根の行動がなぜ起こったか
    ソーシャルイノベーションは病気に似ている?
    プランニング(計画)ではなくクラフティング(創作)
    都市経営、産業クラスター、アリのコロニー
    OP2000――ワーキングプアを救え
    さまざまなものを巻きこむ
    意図と創発のせめぎあい
    ジャズの即興演奏のように

    第6章 冷たい天国
    ルワンダの悲劇――ロメオ・ダレール中将の苦難
    孤独と絶望に屈することなく
    ストックデールの逆説――希望と現実
    ホープコミュニティ――地域コミュニティ再生の取り組み
    現実の複雑性を知り、学習を重視する
    ダミアノセンター――無料食堂から始まった貧困緩和プログラム
    真に大切な説明責任とは

    第7章 希望と歴史が韻を踏む時
    娘を交通事故で失って
    さまざまな動きと合流する
    成功の後の混乱
    スペースシャトル〈コロンビア〉はなぜ墜落したのか
    ほんとうの患者中心医療をめざす
    適応度地形――山を登るにつれて景色は変わる
    クロススケールな変化とカスケード効果
    ソーシャルイノベーションが日常になる
    カサンドラの逆説

    第8章 ドアは開く
    もしもドアをくぐらなければ
    探検家としての心構え
    予測していなかった結果でも
    結局、誰が社会を変えるのか
    完璧な人間はいない

    ■レビュー

  • SFC open forumで井上ゼミの学生にお勧めの本を伺い、その中でもとりわけ薦められた一冊。

    Getting to Maybe. 出来るかもしれない。
    http://www.youtube.com/watch?v=uha9wsVcIu4

  • 新刊ラジオ 12−18

  • 具体例が散乱していて、わかりにくい。

    しかし、何となく社会企業家について分かる。

    各章の最後にまとめが載せてあったらもっと良かったと思う。

    おしいので星3つ!

  • getting to maybe ですって。確かにそれって新しい!ブラジルのAIDS予防運動とレイノルズの話がおもしろかった。

  • 小さな変化が世界を変えるほどの影響を及ぼす。

    社会起業家の実例を踏まえながら複雑に入り組む要素を丁寧に解説しており、結論がなく混沌としがちな複雑系の本の中でもダントツに分かりやすく、スラスラ読める。

    各章の冒頭に載っている詩も含蓄があって考えさせられる。終始惹きつけられたが特に自分に影響を与えてくれそうな言葉はこれ

    ・「世界があなたを見つけるのだ」
     変化のフローを見つけ出せば自分でも思いもよらなか った劇的効果を生み出す。
     変容を生み出すエネルギーが社会起業家に利用される のを待っているのだ


  •  今、読んでいます!わくわくせずにはいられない!

  • Referred by Nikkeinews 20080928 日曜書評

    本書は、社会起業家の思索と行動が他の人々を突き動かしていく過程を描きつつ、社会変革が起こる力学を複雑系の理論で解き明かそうとしている。

    本書には、ムハマド・ユヌス氏などが登場するが、その目的はリーダーを称賛することではなく、社会を変えたいと考える人々に羅針盤を示すことにある。著者は「単純」「煩雑」「複雑」の三つを区別し、それぞれ例として「ケーキを焼く」「月にロケットを送る」「子供を育てる」をあげる。子育てが複雑なのは、「親と子が互いに影響を与えあう関係にあり、子供の個性も一人ひとり異なるからだ。育児書通りにしてもうまくいく保証はない」と指摘する。

    それと同様なのが、社会変革。事前に描いた綿密な戦略も成功を保障するものではない。著者は、社会起業家は、「不確実性を恐れない使命感がいる」という。日本の代表格は、ヤマト運輸の小倉昌男氏。障害者の賃金の低さに憤り、月給を十万円に引き上げる目標を掲げて奔走し、実現された。口癖は、「やればわかる。やらなければ分からない。失敗したらやり直せばいい」だった。

    社会変革が実現するのは、多くの人が「世の中は変わらない」とあきらめ顔をしながら、心底では「変えるべきだ」と感じているからなのだろう。社会起業家が行動で変革の方向を示せば、他の人々も少しずつ「変えられるかもしれない」と思いだす。

    共感する人々とのネットワークづくりも重要なカギだ。

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