私は、走ろうと決めた。――「世界最悪の地」の女性たちとの挑戦

  • 英治出版
4.22
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本棚登録 : 51
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862761262

作品紹介・あらすじ

ルワンダの悪夢は隣国コンゴで続いていた…。第二次大戦以降もっとも多い540万人の死者を出し、今なお暴力の嵐が吹き荒れるアフリカ大陸の奥地。そこには虐げられた無数の女性たちがいる。蔓延する性暴力、偏見と孤立、絶望的な貧困、民兵の脅威…。繰り返される悲劇を止めるべくたった一人で立ち上がった著者が、紛争地で見た真実とは。想像を絶する運命に抗い、強く生きようとする女性たちの哀しくも美しい姿を描いた心ゆさぶるノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • コンゴ共和国をリサという女性が行った話。
    財布を落としても届けてくれる人がいる。ご飯を満足に食べられる。不満があるとしたら朝の満員電車。
    平和ボケと自らなじるほど「平和」な国の私達からしてみれば、テレビの向こうに広がる世界はニュースの一片にしか感じられない世界。
    私達の立場からしてみれば、陳腐な言葉でいうと
    「映画の中だけの話だと思っていた」と言われてしまいそう。
    個人的には、電車内広告でよく見る「何歳で結婚。何歳で出産。恋愛は皆無」みたいな某NPO法人系の広告を思い出した。

    広告でも映画でも伝わってこない、否、伝えきれない現状が(重要なのはこれが過去ではなく”現状”であること)あるということ。
    本は、若干リサ個人の主観に沿った話でもあって、自分の過ちや自己中心的、自己満足な部分も感じつつ取り組んでいる感触だった。自分のオピニオンを惜しみなく出すあたり、アメリカ人っぽい。自分にはそれが合わなかったので-1☆したけど、このような話は初めて読んだし、知ったので、その点では読んで良かったと思う。

  • 目をそむけたくなるくらいの現実を見てしまった時
    知ってしまった時

    ーどーせ 私ひとりが何かをしても世界は変わらない

    そんな想いを抱くのは 逃げられる場所があるからだと思った

    ~救いたい人たちがいる
    たとえ世界が目を背けても~

    そんな想いを抱えて リサは走る

    どうにもならない現実
    自分だけではどうにもならない現実

    紛争地コンゴで見た現実

    壊れかけた心を抱え 制御不能になりそうになる

    しばしの休養をとろうとやってきたナイロビ空港のカフェで
    隣の席から聞こえてきた
    「一番ショッキングな出来事について」の会話

    「あんた、何寝ぼけてんの?アフリカで遭遇した1番ショックキングな
    出来事がそれなわけ?!」

    本の世界に入っていた私でさえも
    リサの見ている現実と他の人の見ている現実に
    泣き出したくなった

    泣いても心が折れかけても
    ただ 走り続ける
    救いたい人たちがいるから

    ~*~*~
    お金を募金して終わりではなく手紙を出すコト
    手紙が現地で生きる人の支えになるのだというも知った

    • silenciosaさん
      はい、コンゴの現状・・・
      >外務省のサイトによると、2012年4月以後も紛争は活発化している模様、、、

      日本にいると 知らないことばかり
      ...
      はい、コンゴの現状・・・
      >外務省のサイトによると、2012年4月以後も紛争は活発化している模様、、、

      日本にいると 知らないことばかり
      世界ではこんなコトが起きているのか、と唖然として

      たしかに「援助」する側は「される側」からすると万能に見えますよね
      一人に援助したら、
      私も私も・・・
      どこで線引きするか、難しいですよね・・・。

      PS 話が変わりますが・・・
      こないだプロフィールに追加したのですが

      ブログ上で虐待などに関する物語 書いています 
      もし興味があってお時間があればのぞいてみてください 
      本を読み慣れている方に自分の創作をすすめるのは、はずかしいのですが・・・
      日本の虐待モラハラDVに関する現状を書き込んでいます
      ・・・よろしければ、ですが・・・。
      2013/08/29
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「虐待などに関する物語」
      知らないコトが多いので、取っ掛かりとして拝見させて貰います。
      しかし、、、キツイ話の場合だと読み飛ばすと言うか、サ...
      「虐待などに関する物語」
      知らないコトが多いので、取っ掛かりとして拝見させて貰います。
      しかし、、、キツイ話の場合だと読み飛ばすと言うか、サラッとスルーしちゃうかも。。。
      2013/09/02
    • silenciosaさん
      はい、了解です
      物語以外にも、解説とか思うコトを書いていますので どっちにしても
      キツかったら、スル―しちゃってください
      コメントありがとう...
      はい、了解です
      物語以外にも、解説とか思うコトを書いていますので どっちにしても
      キツかったら、スル―しちゃってください
      コメントありがとうございました♪
      2013/09/06
  • 久し振りのドキュメンタリー。
    平和な日本にいながら、コンゴを知るってだけでも、きっと人生の役に立つと思う。
    ルワンダ虐殺は言葉だけ地理で習ったけど、その根は深くて、ずっと紛争が続いてる。ここらへんの歴史×地理の話は、ちょっとよく分からないけど。
    誰が敵か味方か分かんない。ずっと殺される恐怖に怯えながら生活するなんて、想像できない。結果、精神が疲弊して、死んだ目をしてるらしい。コンゴでは、週に1、2回程度の襲撃が起こる位なら安全なのだ。全然、安全じゃない。
    少年兵も、沢山人を殺すうちに、心が死んでしまうらしい。少年兵も、本当はただの普通の少年なんだ、切ない。
    暴力とかレイプとか虐殺とかを何でするのかって、実際に深い意味なんてなくて、そんな必要なんてなくて、ただ恐怖を与えたいのと、自分達は森で生活してるのに、一般の人は普通に生活してるっていう逆恨み的な動機だっていうのが、信じられないくらい残酷。現実には信じられないくらい、必要以上に酷いことが、コンゴでは行われていて驚いた。サイコな小説家しか思いつかないんじゃないのか。
    寄付をしてる主人公は、コンゴの女性に手厚く迎えられる。しかし、徐々に徐々に、話の方向が「お金が欲しい」にもってかれてしまうのが、とってもフクザツだった。

  • 【地上最悪の地】と呼ばれるコンゴ民主共和国の為に、
    奔走する女性の物語。

    自分の想像を超えた、世界がそこにはあった。
    目の前で母親の足が切られて、それを食べるように
    強制される子ども。「食べなければ殺す。」と銃を突付けられる。
    それにも屈しない子どもが言った言葉「お母さんを食べるなんて出来ない、殺せ。」

    そんな言葉を言わなければならない世界ってどんなんだろう。

    分からない、でも分からないでは済ましたくない。

    「こんな世界があるんだ、かわいそう。」
    「僕たちは恵まれているんだ。」って終わらせたくない。

    この本から学んだこと、
    それは、【コンゴ民主共和国の危険性】、
    そして、【コンゴ民主共和国へ行く覚悟】

    来年の5月にコンゴ民主共和国へ行く、僕も走ろうとそう決めた。

  • 2012年77冊目。

    自社本のため割愛。

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