- Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862860705
感想・レビュー・書評
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mayuotukaさん誤字多かったですね。誤字多かったですね。2022/08/24
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ネット右翼と言われる人たちの存在とは何か?
巷間言われているような、過激な排他主義のイメージのネット右翼。
著者は調査とインタビューを繰り返しながら、それに対する反論を行っている。
本書にもあるように、「在特会」というレイシスト集団について、保守を自認している20〜60代の方々は批判的である。
「在特会の下品な活動や、それを支持する粗悪な言説が大手メディアで取り上げられればられるほど、日の丸や愛国の価値が下がっていくような気がする」
「保守派の集会と在特会の集会は、日の丸や君が代といった共通点があるので、事情に疎い人は在特会と保守をどうしても混同してしまう。
在特会が知性のない、下品極まる振る舞いをして保守の評判が下がるのはやるせない」
などなど。
マスコミなどで報道される「ネット右翼」ひとくくりにした言い方には語弊がある。
リベラル⇄保守、左翼⇄右翼、革マル⇄在特会など、ある程度整理が必要であると思う。
敗戦後、日本人の心の中に頚となっている「保守」的なものへの恐れ。
世の中をフラットに考えるためには、リベラルこそが素晴らしいという考えを疑ってみるのも必要ではないだろうか。
新自由主義の名のもとに行われた「改革」がはたして国民のためになったのか?
歴史や伝統というものには意味があるからこそ、現在でも続いている。
我々は歴史の中では点でしかない。
そいうった過去の遺産を我々の代で無くしてしまうことの恐れが保守の本質にはあると思う。
それは過去に対する敬意であり、未来に対する責任である。
時代とともに伝統や文化も変わる。
それはしょうがないにしても、熟議した上で緩やかに変えていくことが大切なのではないか?
保守というのは、軍国主義になるとか、外国人を排斥するというのとは全く関係のないことだということを、もっと発信してもいいと思う。
本書においては、保守に対する間違った認識に対するひとつの答えを示しているだけではなく、変更報道や知識人といわれる人々の保守層への差別的発言など、様々な問題を鋭く指摘している。
在特会=保守という認識をもたれている方にこそ読んで欲しい一冊。 -
ネット右翼登場の背景分析は面白い。でも、ネット住民への思い込みが強すぎない?