アルテミスの生贄 (アルルノベルス)

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著者 : 水島忍
制作 : 桜城 やや 
  • ワンツーマガジン社 (2009年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862961761

アルテミスの生贄 (アルルノベルス)の感想・レビュー・書評

  •  失踪した兄の情報を得る為に、慶吾はバー・ディアナで働いていた。
     慶吾の兄・隆平はアルテミスのサロンに招待されたと言い残して失踪した。
     ディアナはそのアルテミスのオーナーの息子である御影が経営する店だった。

     隆平を見つけ出すためなら、全てを犠牲にしても構わないと自身を追い詰める慶吾は、優しい眼差しで常に自分を気に掛けてくれる御影に対して、淡い憧れを抱きながらも、後ろめたさを感じていた。
     そんなある日、ボーイとして「アルテミス」に行く機会を得た慶吾は、少しでも隆平に繋がる情報を聞き出そうとしたことから、結局は御影に全てを知られてしまうが、「アルテミス」のオーナーである御影の父親からサロンへの正体を受ける。
     御影は慶吾の裏切りを知っても「君が好きだ」と熱く抱きしめてくる。
     更には、サロンでどういうことをするのか教える、と言いながら、恋人に施すような優しい口付けと与えられる甘い愛撫で慶吾の身体を蕩けさせて……

     という話。

     えー……慶吾に関しては、作者さんがあとがきで言ってた「不幸コレクター」っていう日本語が忘れられなくて、確かにそれにぴったりな感じでした。
     慶吾は自分だけ、養子として引き取られたり、とかいろいろなことがあって、隆平に対して申し訳ない気持ちを感じ続けていて、隆平が幸せになれるまで自分は幸せになっちゃいけない! って変な思い込みがあって、なかなか自分が幸せになることを許してあげられない。
     おまけに、隆平がされた酷い事なら自分も経験しなきゃいけない! とか、周りから見たら痛々しいだけのことを本気で思ってたりする。まさに、不幸コレクター……。

     一方の御影はかなり穏やか……。
     作者さんはあとがきで「ヘタレ」と一周してましたが、決してヘタレている訳じゃなく、根本的には優しい人で真面目な人なんだろうな……と思います。
     慶吾が少しでも情報が欲しくて、「サロンに参加する!」と言い出した時も、決して頭ごなしに止めようとするんじゃなくて、話し合った上で。
    「その日までに自分が隆平を見つけられたら出ないで欲しい」
     と言って、ギリギリアウト? だったけど、ちゃんと見つけてきてくれたりしてるし……。

     決してヘタレではないんですが、なんていうか、平和主義者なんだろうなー……と思います。
     まぁ、それも行き過ぎると優柔不断に見えなくもないので、「ヘタレ」と言われるのもある程度はしょうがないんだろうな……とは、思いますけど。

     でも多少の行き過ぎたエロもあり(サロンでの出来事とか……)、でも根本は穏やかな恋愛で。
     個人的には割と好きな話でした。

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