プラネット ウォーカー 無言で歩いて、アメリカ横断17年 (ナショナル・ジオグラフィック)
- 日経ナショナルジオグラフィック社 (2009年10月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784863130845
作品紹介・あらすじ
時速100キロで車を飛ばし、自由気ままな生活を送っていたジョン。が、ある日、サンフランシスコ湾の大規模な原油流出事故を目撃し生活を一変。車を捨て、徒歩の生活を始める。いぶかる周囲と言い争いをしないため、口も完全に閉ざした彼。そして、西海岸から徒歩で東海岸に住む家族の元へと、数千キロに及ぶ旅を始める。旅の途中で大学に入り、口をきかないまま博士号まで取得。そして、ついには…。一途に信念を貫いた男の物語。
感想・レビュー・書評
-
この本を以前読んだときには、言い争いが嫌だから完全に「無言で」自らの思うところを貫いたというところに心を惹かれたのである。
多くの宗教にも「無言の業」というのがあると思うのだが、無言の巡礼者というところに興味をもったのだった。
最近は、私自身が流行りのウォーキングにはまってやたらと歩いているのだが、やってみるとこんなに楽しいことはない。自分の足で、自分の体重を引き受けて、一歩一歩確実に進むことで、大抵の悩み事が解決されていくような気がする。
確かに、今の世の中は、目まぐるしくなりすぎたのだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
偶然目撃した原油流出事故をきっかけに、車に乗ることとしゃべることを捨てた著者が、家族に会うために、米大陸を西から東へ徒歩で横断した旅路を綴った自伝です。
本当に黙ったまま旅ができるのかと思ってしまいますが、さまざまな人と出会いながら、一途に信念を貫く著者の姿に胸が熱くなります。 -
10年以上、声を発さずに過ごせますか?
自分との対話。モノローグではなくセルフダイアローグを続けた男がいました。馬鹿にされても、理解されなくても、自分の信じる道を続ける覚悟、、見習いたいものです。
一番印象深かった言葉は、「君はきっと、飛行機に乗るようになるし、声を発するようにもなるだろう。だが、今は、しゃべらず、歩くことが必要なんだろう」という趣旨の発言。
自分を納得させるため、やらずにはいられないことってありませんか? -
ただのヒッピーといえばそこまでだが、ここまで固い人間の決心と信念には感銘をうける