ドキュメント 東日本大震災 救助の最前線で

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著者 : Jレスキュー
制作 : Jレスキュー 
  • イカロス出版 (2011年9月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863205154

ドキュメント 東日本大震災 救助の最前線での感想・レビュー・書評

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  • 東京消防庁整備工作隊の後方支援活動がシビれる。

  • 大震災と津波に襲われた地で、発生直後から救助活動に当たった人々の証言と記録は苦悩と苦労の連続だった。東京消防庁の車両整備の人たちを取り上げている。こういった裏方の人々がいるから、最前線での円滑な活動が出来るんだなぁ。

  • 【東日本大震災関連・その28】
    (2011.10.16読了)(2011.10.06借入)
    「Jレスキュー」という消防・レスキューの専門誌があるらしい。その「Jレスキュー」に掲載した文章を集めて一冊にまとめた本です。
    著者は、Jレスキュー編集部の方々とフリー・ライター(?)の方々です。
    本の中から拾い集めると、Jレスキュー編集部の方々は、手塚典子、上田祥子、磯田美穂、野地信吉(ミリタリー編集部)、フリー・ライターの方々は、木下慎次、菅居利、です。
    災害救助に向かった緊急消防援助隊、消防団、消防局、陸上自衛隊、医療チーム、についての取材記です。18の記事が収められています。(自分が知っている場所についての新聞記事を読むと、事実と異なることが書いてあることに気づくことがありますが、この取材記にもあります。でもそれがメインではないので、我慢しましょう。)
    消防隊の活動によって、多くの人命が救われたことがわかります。多くの遺体の収容も行われました。鳥取、大阪、名古屋、等の遠くから参加した方々もいます。未曾有の規模の災害だったので、やむを得ないこととはいえ、仕事であるとはいえ、ありがたいことです。頭が下がります。
    救援、救助の様子がわかる本でした。救援救助活動の様子が分かる写真も多数掲載されています。

    ●安定ヨウ素剤(25頁)
    隊員たちに東京から持参した安定ヨウ素剤が配られた。
    現場で放出される放射性物質の一つ、放射性ヨウ素は、体内に取り込まれると甲状腺に集まり、甲状腺ガンを引き起こしやすいといわれる。先に安定ヨウ素剤を飲んでおけば、放射性ヨウ素が体内に入っても留まらずに排出される。
    ●ゼロか1(53頁)
    緊急消防援助隊は当初は人命救助という目的で出動しているが、今回の津波では生きている人は逃げられた人で、逃げ遅れた人の大半は亡くなっている。
    ゼロか1の世界であり、現場に生存者がいない。
    ●津波は3m(60頁)
    気象庁は地震発生3分後の午後2時49分に大津波警報を発令し、1分後に高さ3メートルの津波が来ると予想していた。
    海側にふり向くと、津波が250メートル先の陸前高田駅を飲み込もうとしていた。それは巨大な真っ黒い壁のようで、駅の高さの二倍以上あった。
    「津波は3メートル」という先入観があった。水門が閉まっていなくても、堤防だって2つある。鉄道の線路も津波を防ぐはずだ。
    だから、じわじわ足もとに来る程度の津波だとばかり思っていた。
    気象庁は宮城県の津波予想を午後3時14分に10m以上に修正したが、停電でその情報は市にも消防本部にも届いていない。
    ●生存者優先(70頁)
    3月12日5時45分活動開始。消防団は自衛隊よりも警察よりも早く、壊滅した市街地に下りて行った。
    遺体はあちこちにあった。目にも鼻にも耳にも黒い砂がいっぱい詰まって、泥にまみれた遺体は苦しそうだった。
    放っておけない気持ちがこみ上げるが、大阪分団長は今とにかく遺体搬出よりも生存者の救出を優先すると団員に行った。
    ●遺体捜索(75頁)
    遺体の搬送や管理は本来警察の仕事だが、最初の2,3週間は消防団が搬送まで行った。遺体の数が多く搬送が追いつかないのだ。
    一番ショックだったのは、13日に市民会館で行った捜索だ。
    流されていない遺体が55体あり、何体もの遺体が複雑に絡み合ったり、津波で天井まで持ち上がったままぶら下がっていたり、コンクリートに押しつぶされて足だけが見えていたりした。
    遺体の中には自分たちの同級生や友人、親戚や知り合いもたくさんいる。
    その遺体を自分の目で見つけ、自分の手で運び出す。どれほどつらいことか。
    ●火事(78頁)
    塩水に浸かったハイブリッド車の電池が化学反応を起こし、発火して火事になった。
    ●岩手県立大船渡病院(268頁)
    この病院は頑丈である。設計者が「この病院が壊れるようであれば、大船渡中の建物が残っていません」と太鼓判を押したほどの耐震構造。
    ●孤独死(276頁)
    阪神淡路大震災ではストレスフルな避難所からプライバシーの保てる仮設住宅に移ったのに、4年間で250人弱の人々が孤独死した。
    孤独死と言うと老人の一人暮らしのように思われがちだが、世代的には50代男性、40代男性、60代男性の順で多かった。
    家族を失い、仕事を失った喪失感が、仮設住宅に入って一人になることで増幅。アルコールに依存して人との接触を立つようになり、満足な食事を取らずに栄養不良になる。そうして肺炎を起こすなど体を壊していく例が多かったのである。

    ☆関連図書(既読)
    「がれきの中で本当にあったこと」産経新聞社著、産経新聞出版、2011.06.02
    「TSUNAMI 3・11-東日本大震災記録写真集-」豊田直巳編、第三書館、2011.06.30
    「罹災の光景-三陸住民震災日誌-」野里征彦著、本の泉社、2011.06.30
    「3・11東日本大震災奇跡の生還」上部一馬著、コスモトゥーワン、2011.07.01
    「前へ!-東日本大震災と戦った無名戦士たちの記録-」麻生幾著、新潮社、2011.08.10
    「被災地の本当の話をしよう」戸羽太著、ワニブックスPLUS新書、2011.08.25
    「明日へ-東日本大震災命の記録-」NHK東日本大震災プロジェクト著、NHK出版、2011.08.30
    「生きる。-東日本大震災-」工藤幸男著、日本文芸社、2011.09.20
    「悲しんでいい」高木慶子著、NHK出版新書、2011.07.10
    「食卓にあがった死の灰」高木仁三郎・渡辺美紀子著、講談社現代新書、1990.02.20
    「ぼくとチェルノブイリのこどもたちの5年間」菅谷昭著、ポプラ社、2001.05.
    「原発と日本の未来」吉岡斉著、岩波ブックレット、2011.02.08
    「緊急解説!福島第一原発事故と放射線」水野倫之・山崎淑行・藤原淳登著、NHK出版新書、2011.06.10
    「地震・プレート・陸と海」深尾良夫著、岩波ジュニア新書、1985.04.19
    「平成関東大震災」福井晴敏著、講談社文庫(済)、2010.09.15
    「超巨大地震に迫る」大木聖子・纐纈一起著(済)、NHK出版新書、2011.06.10
    「災害の住宅誌」牧紀男著、鹿島出版会、2011.06.20
    「ほんとうの復興」池田清彦・養老孟司著、新潮社、2011.06.25
    (2011年10月18日・記)

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