未踏の野を過ぎて

著者 :
  • 弦書房
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本棚登録 : 46
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863290631

作品紹介・あらすじ

現代とはなぜこんなにも棲みにくいのか。
前近代から近現代へと変貌し続ける世相の本質をつかみ生き方の支柱を示す。東日本大震災にふれた「無常こそわが友」の他、ことば、生と死、仕事、身分、秩序、教育、環境など現代がかかえる歪みを鋭く分析し、前近代の中に解決の糸口を見い出そうとする評論集【30編収録】。

感想・レビュー・書評

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  •  亡くなりました。昨年の12月でした。
     若いころから読み続けてきた渡辺京二の、最後の発言集でした。感想はブログに書きました。できればそちらを覗いてみてください。
     https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202301310000/

  • 評論集。新聞や雑誌に掲載されたものを集めたものなので、似た内容のものが多かったりする。内容は、よい。

  • 『つつましさの喪失』のなかの「どのようにつつましく無名な存在であろうと。この世界のうちに自分の生が確かに根拠づけられているとすれば、何のために自分をひけらかさなければならぬことがあろう。」の言葉が耳に痛くかつ印象的である。私も御多分に漏れず、このように読書メーターやときどきFBに投稿したりと、いささかつつましさに欠けているのは否めない。しかしながらほぼ毎日SNSに自分に関する出来事を逐一報告している人を見かけると、首を傾げたくなる。安っぽい仲間なら孤独を選択したいと言えば、気障すぎるかな。

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著者プロフィール

1930年、京都市生まれ。
日本近代史家。2022年12月25日逝去。
主な著書『北一輝』(毎日出版文化賞、朝日新聞社)、『評伝宮崎滔天』(書肆心水)、『神風連とその時代』『なぜいま人類史か』『日本近世の起源』(以上、洋泉社)、『逝きし世の面影』(和辻哲郎文化賞、平凡社)、『新編・荒野に立つ虹』『近代をどう超えるか』『もうひとつのこの世―石牟礼道子の宇宙』『預言の哀しみ―石牟礼道子の宇宙Ⅱ』『死民と日常―私の水俣病闘争』『万象の訪れ―わが思索』『幻のえにし―渡辺京二発言集』『肩書のない人生―渡辺京二発言集2』『〈新装版〉黒船前夜―ロシア・アイヌ・日本の三国志』(大佛次郎賞) 『渡辺京二×武田修志・博幸往復書簡集1998~2022』(以上、弦書房)、『維新の夢』『民衆という幻像』(以上、ちくま学芸文庫)、『細部にやどる夢―私と西洋文学』(石風社)、『幻影の明治―名もなき人びとの肖像』(平凡社)、『バテレンの世紀』(読売文学賞、新潮社)、『原発とジャングル』(晶文社)、『夢ひらく彼方へ ファンタジーの周辺』上・下(亜紀書房)など。

「2024年 『小さきものの近代 〔第2巻〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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