アジア独立と東京五輪

著者 :
  • 弦書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863290860

作品紹介・あらすじ

1964年(昭和39年)東京オリンピック開幕―この時、インドネシアが参加できなかったのはなぜか。
欧米主導のオリンピックと対峙して、インドネシア大統領スカルノが主導したアジア・アフリカを中心にしたもうひとつのオリンピック《ガネホ》=GANEFOに光をあてて、日本、欧米、東南アジアの関係史を検証し、「オランダ」「インドネシア」「近代化(欧化主義)」「オリンピック」「アジア主義」をキーワードに現代を読み解く。

感想・レビュー・書評

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  • インドネシアが東京五輪の前年の1963年に新興国を集めて開催したスポーツの祭典、ガネホ。自分は知らなかったので、インドネシアが主導した点に興味があり手に取った。ガネホを取り巻く政治的な背景はかなりあっさりしててもっと知りたかった。タイトルの割に、日本とオランダ、インドネシアの関係を歴史的に紐解く部分が長かった。インドネシアは62年のアジア大会で、台湾とイスラエルの参加を拒否した。その結果、IOCから非難され、脱退。東京五輪への出場資格も剥奪されることになる。という話だが、なぜインドネシアが台湾とイスラエルの参加を拒否したのか、などの記述が少ないのは残念だった。
    ただ、戦前にインドネシアに多くの日本人が渡っている事実、移民史としてはこれからもっと掘り下げて知りたいと思えたのは良かった。
    市来龍夫 日蘭商業新聞 敗戦後にジャワ郷土防衛義勇軍を独立義勇軍に編成してインドネシア独立運動に参戦。49年に戦死。
    吉住留五郎 日蘭商業新聞記者、らの存在はこれから調べたい。

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著者プロフィール

昭和31年、福岡県生まれ。福岡大学卒。日本近現代史を中心に研究、執筆、講演、史跡案内を続けている。著書に『太宰府天満宮の定遠館―遠の朝廷から日清戦争まで』『霊園から見た近代日本』『東京の片隅からみた近代日本』『アジア独立と東京五輪―「ガネホ」とアジア主義』『玄洋社とは何者か』『勝海舟から始まる近代日本』(以上、弦書房)。

「2023年 『明治四年・久留米藩難事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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