老検死官シリ先生がゆく (ヴィレッジブックス)

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制作 : 雨沢 泰 
  • ヴィレッジブックス (2008年8月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863320659

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老検死官シリ先生がゆく (ヴィレッジブックス)の感想・レビュー・書評

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  • ラオスのご老人検死官シリ先生の一作目。シリーズと知らずに先に二作目は読了済。どなたかのレビューにもあったように、いきなりこの作品を読んだとしたら、世界観に入り込むのに苦労したのではないかと思います。偶然だけど先に「三十三本の歯」を読んでいて良かった。死者の霊魂と意志の疎通ができてしまう老検死官が、社会主義国ラオスの官僚社会の中で事件の真相を探偵ばりに解き明かしてゆくお話。会話がとてもシニカルで楽しい。逆にこのシニカルな感じを楽しめないタイプの読み手だと、何が起こっているのかわけがわからないままくだらない会話が続いて妙な儀式は出てくるし、つまらないと思って終わりかも。ラストはちょっと意外だった。歯の方から先に読んでいたのでそういうことか、と思い出して後から納得。アジアンな雰囲気の不思議ミステリ。面白かったです。

  • 面白かったー。
    70年代のラオスで、やれやれこれから隠居生活……と思っていたシリ先生、まだシャッキリしてんでしょと言われてやったこともない検視官に任命されてしまう。しかも前任者がトンズラしているので国内に検視官はただ一人!

    牧歌的でゆったりした空気の中にも硝煙の香りが漂い、死体がひとつ、またひとつと増える。ついでに夢と霊魂、精霊が現実を侵食する。

    少しまわりくどい修辞があるが、キャラクターが魅力的なので読める。
    若きシリ先生が医学を学びに行き、運命の女性と出会ったフランス、同じくフランスの影響を受けた隣国ベトナム、「資本主義に溺れた」もうひとつの隣国タイ、共産主義の兄貴分ソ連など、ラオスから見た関係各国との距離感も興味深い。

    シリーズで続くようなので、二作目以降も読みたい!

  • ラオスを舞台にしたミステリー。おもしろい。

  • 1976年ラオスでただ一人の検死官シリ先生の事件簿

  • ラオスにただ一人の検死官シリ先生が探偵役のミステリです。書かれたのは結構前なんですね。歴史的事件からの経過時間がおかしくない?と思ってから舞台の年代に気がつきました。恥ずかしながら地理的にも政治的にも文化的にも前知識を持っていない国の話なので、まずそこについていくのが一苦労。隣国との微妙な関係をほのめかされても、実際にどんな状況なのかわからない。己の不勉強が招いた結果なのですが、理解できないところが随所にあり、読むのに苦労しました。
    それでも最後まで読めたのはキャラクターの良さ。あくまで自分の感覚を信じ、幽霊にだって好かれてしまうシリ先生を始め、しっかりものの看護婦さんや秘めた才能の片鱗を見せる助手。事件は二の次、魅力的な彼らの活躍が楽しかったです。

  • ビエンチャン、タイなどを舞台とした作品です。

  • -

  • やー、こういう本大好きです。なんといっても著者のユーモアある語り口が絶妙だし、ラオスで唯ひとりの検視官にして不承不承の霊媒師でもあるシリ先生、助手のグン君とデツイ看護婦のトリオはじめ、シリ先生に切り開かれる死人に至るまで、キャラクターがみな魅力的なこと。ラオスはたしかにアジアの共産主義国だけど、周りのカンボジアやベトナムや中国ほど極端なことはしない、いい意味でええかげんな感じがします。行ったこともないくせに勝手なことを書いてますが、きっとこの小説に流れているような空気が(少なくとも70年代には)流れていたんだろうなあと想像してみたりします。と、のんびりした空気と諧謔あふれる文章を楽しんでいるうちに、意外にも事件はシリアスな国際陰謀めいた様相を帯びはじめ、同時に、人生の終わりにさしかかったシリ先生にも仰天するようなことがふりかかり、最後の最後まで気が抜けません。シリ先生のためにラーおばさんがつくってくれるサンドイッチのように、端から端まで楽しめる、おいしい本なのです。

  • ラオスを舞台に72歳の検死官シリ先生が活躍する話。
    タイトル、装丁でほのぼののんびりした話だと思って手に取ったらこれが大間違い。
    シリ先生は3回も殺されかけるわ、国際的な陰謀が出てくるわで結構ハードな話だった。
    しかし全編を通して流れるほのぼのさはシリ先生の人柄と彼を囲む看護婦と助手が奏でる先生への愛があるからだと思う。
    先生が死者の声を聞けるというオカルトな設定もこの作品にはあってたんじゃないかと思う。
    検死シーンもさらりと流す程度で、生々しさとかはなかったし。
    ラオスの共産党政権に対するちくりとした皮肉をスパイスに、あれこれごった煮にした不思議な味わいのある話だった。

  • 最初、何の情報も無く読み始めたので、舞台や時代背景が想像できなくて中々話に入っていかれなかった。
    状況が理解できるようになってくると、普段無い世界観や感覚に引き込まれていくようになっていた。
    国内以外のアジアが舞台になっているミステリー(なのかな?)って初めてだったから、なんとも不思議な感じ。
    でも続きが出たら読みたい。
    ★評価は4.5かも。

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