テメレア戦記II 翡翠の玉座

  • ヴィレッジブックス
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  • Amazon.co.jp ・本 (525ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863321144

感想・レビュー・書評

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  • 【自分メモ】
    一般的なレビューではありません(※ネタバレあり)

    〈再読〉
    1巻の最後で、テメレアは実は中国からナポレオンに贈られた竜の卵で、しかも中国の皇帝か皇帝にごく近い血族だけしか所有できない“天の使い”(セレスチャル)種という世界に数頭しかいない超希少種の竜である事が分かったんだけど、2巻はそのテメレアを中国が取り返しに来る所から始まる。

    中国皇帝の兄、ヨンシン皇子を代表にした中国使節団と、フランスとの戦いのさなか中国の動静が気になる英国海軍省委員会は、互いの利のためテメレアとローレンスを引き離そうとするが、決して離れようとしないので(当然!)、テメレアはローレンスと中国へ向かうことになる。中国とフランスの同盟を避けるため(せめて中国には中立の立ち位置にいてもらうため、あわよくば中国との国交の改善を狙って)英国政府代表の外交官アーサー・ハモンドを連れて。

    前半は、テメレアとローレンスたちと中国使節団を乗せたドラゴン輸送船アリージャンス号の海洋冒険ものといった感じ。後半は、中国に着いたテメレアとローレンスが見た、英国とのドラゴンの扱いの違いに揺れたり、テメレアが他のセレスチャル種の竜に会ったり恋したり、皇族の権力争いに巻き込まれたり。とにかく心情描写が丁寧なので、ローレンスに違和感を持たずに読めた。

    テメレアーっ。ロン・チン・メイとはこんなことやあんなことをーっ!?(;_;)(笑)

    最後の頃は、もうテメレアとローレンスはこのまま中国にいたら?って思ったんだけど、テメレアはそうではないんだよなぁ。英国にいる他のドラゴンたちの事を思うんだよなぁ。ドラゴンの権利や自由を。

    最初から、そして最後も割と謎に包まれた、中国使節団の一人、スン・カイが気になる。間違いなくイケメンキャラ。最後にその知的さを押し出す。狙ってたやろ!o(*>▽<*)o 次巻以降、また登場するかな?

    しっかし、ローレンスが中国皇帝の養子になるとはっ!

    テメレアが自分たちドラゴンの自由を考え始め、英国はフランスとの戦いが激しくなっていき、テメレアとローレンスの行く手に陰りが見えてきたなぁ。

  • 一冊目を読んだときからずっと何だかなぁ‥とひっかかってたことがあったんだが
    この巻でテメレアがそれを疑問に思ってローレンスに問うてたのでつっかえが取れた気分。
    だからなのかなんかもう続きを読まなくてもいいような気分にも。
    おもしろいんだけどもローレンスの価値観が鬱陶しいというか軍人というのはあんなものなんだろうかね。

  • 再読。

    前巻に比べて少々冗長気味。
    ドラゴンたちの愛嬌ある行動には磨きがかかる。

    あとがきにも触れられていたアヘン戦争、それに突入するならばテメレアはどう立ち回るのだろう?さすがにローレンスは退役してるかな?
    それ以前に今シリーズでの両者の結末はハッピーエンドか?はたまた?

    ささ、次巻へ。

  • 面白かったー

    テメレアの返還を中国から迫られ、とりあえず中国へ向かうことになった、テメレアとローレンス。

    ドラゴンの扱いについて、途中立ち寄ったアフリカの港で奴隷貿易を目の当たりにして、テメレアは自由について、ローレンスと話し合うも…

    読みながら、ローレンスの考えというか環境、イギリスやフランスなどのドラゴンへの接し方、よくも悪くも白人の考え方なんだろうなぁと、すごく思った。
    ただ、どっちの方がいいとかではなく、西洋と東洋、お互いいいところと悪いところと。
    まぁ、そんな話じゃないんだけど、日本人の私としては、自然に対する考え方は中国寄りだから、ローレンスがテメレアの質問の答えに窮するのをみてると、なんでなん??!ってなってた(笑)

  • いきなり、テメレアを返してほしがる中国政府との争いに巻き込まれて、どうなるかと思った。
    中国でのドラゴンの待遇とイギリスとの違に驚いたり、テメレアの初恋にドキドキしたり。
    最後には、丸く収まってテメレアとローレンスの絆も再確認できてめでたしめでたし

  • あんだけやって、最後そうなる?!
    と思った

    五巻まで読んだら感想かわるかも

  • テメレア成龍になった。 ローレンス・パパは変わらずテメレア純情LOVE♥ 多文化に対して著しく不寛容な英国人気質が上手く描かれているというべきか。

  • テメレアの可愛さ、聡明さはもちろん言うまでもなく、歴史ファンタジーとしては既存の他の物語にひとつも劣るところはありません。
    もっとみんな読んで~
    しかも、この第2巻ははるか中国までの海洋モノとしても中国と英国との文化のギャップ、ドラゴンへの思い入れの違いなど読みどころ満載でした。

    映画化の話、浮上して長いですが、スクリーンでテメレアに出会える日がきたキュン死しちゃいそう。

  • 中国に向かって扱いが違うことを知って・・・。

    展開として、意外性があるのはいいなとは思いましたが、戦記として期待する物とはかなり違う方向に進んでるなと感じました。

    続きを読むかどうか迷うくらい、これじゃない感。
    戦争中である英国と比較して待遇がいいとか、前提条件が違う気がする。

  • 中国のヨンシン王子がテメレアの返還を要求してくる
    やむなく中国の一行とともに中国へ向かうことになったテメレアとローレンス
    ケープタウン周りの航路でいろいろな出来事はあったが、何とか中国へと到着したローレンスたちは、中国でのドラゴンの扱いのよさに驚く。
    そしてヨンシン王子が帝位を弟に譲ったのは中国において不吉とされる白色のドラゴン“リエン”を庇ったこと、テメレアが卵のときにフランスへ送られたのはナポレオンへの贈り物というよりも双子の片割れを厄介払いしたのだということがわかってくる
    しかしヨンシン王子は反逆の罪で命を落とし、ローレンスは皇帝の養子の身分を与えられてテレメアと共にイギリスへ帰ることを許される

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著者プロフィール

【著者】ナオミ・ノヴィク Naomi Novik
1973年ニューヨーク生まれ。ポーランド移民の二世として、ポーランド民話に親しんで育つ。ブラウン大学で英文学を学んだ後、コロンビア大学でコンピューター・サイエンスを学び、『ネヴァーウィンター・ナイツ』などのRPGゲームの開発に携わる。2006年『テメレア戦記1 気高き王家の翼』で作家デビュー。ジョン・W・キャンベル新人賞(現アスタウンディング新人賞)や、コンプトン・クルック新人賞を受賞。また、ヒューゴー賞にもノミネートされ、『テメレア戦記』はその後ベストセラー・シリーズとなった。他の作品に『ドラゴンの塔』『銀をつむぐ者』「死のエデュケーション」シリーズなどがある。現在、夫と娘とともにニューヨーク市に暮らす。

「2023年 『テメレア戦記 7 黄金のるつぼ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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