バットマン:イヤーワン/イヤーツー

  • ヴィレッジブックス
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863322097

感想・レビュー・書評

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  • 小プロ『スーパーマン/バットマン』誌ではさえない終わり方をしてしまった「イヤーツー」。確かに乾いた大傑作「イヤーワン」の完成度には比肩しえないが、運命のいたずらが悲劇と幸せを運ぶ古典的センチメンタルなストーリーに説得力のある名篇だった。とがり切ってない頃のマクファーレンの画もいいさじ加減。

  • *えり*

    バットマンの活動一年目、二年目の物語。

    この物語の重厚感がたまらんです!
    しかし、イヤーツーは…
    物語としては好きなんですが、
    バットマンが銃を手にするってのはほんとやっちゃ駄目なのでは…
    「ダークナイト」(漫画の方)でも、
    「銃は…臆病者の武器だ
     嘘つきの武器だ
     簡単過ぎるからだ…
     あまりにも簡単に、容易に人を殺す…」
    と嫌ってたし、
    何より両親を殺した武器を手にするのは…
    ということで、そこだけが残念!

  • バットマン「イヤーワン」、「イヤーツー」とその続編「フルサークル」を合冊したもの。
    「イヤーワン」は前年の『バットマン: ダークナイト・リターンズ』の好評を得て1987年に発表された。昔ながらのいわゆるアメコミとは違い、リアルでハードな内容。このような兆候は世界的な潮流で、フランスではエンキ・ビラル(『ニコポル』三部作 1980-92年)、日本では大友克洋(『童夢』 1983年)、谷口ジロー(『ブランカ』1984-86年)などが同時期に台頭し、後進に多大な影響を与えた。1982年公開の『ブレード・ランナー』のビジュアルもあげておきたい。
    評判通りの佳作だが、バットマンとしての活動一年目というよりゴードン警部補が中心の物語となっている。ゴードン警部補がシカゴからゴッサムに赴任してくるところから始まる。同時にブルース・ウェインも長旅から帰ってくる。
    「イヤーワン」のライターは『シン・シティ』や『300<スリー・ハンドレット>』などでもおなじみのフランク・ミラー。アーティストはデヴィッド・マズッケリ。ミラーの絵はクールだが、マズッケリの線は起伏があり暖かみがあるが、読者の感情に訴えるものがある。
    「イヤーツー」は「イヤーワン」から名前を借りただけの全く趣きの違う作品で、良くも悪くもアメコミ。トラブルがあったらしく、チャプター毎にライターもアーティストもばらばら。「CHAPTER 2」でアーティスト達が変更になり、「CHAPTER 4」ではペンシラー(鉛筆、つまりコマ割りと下描きをする人)とインカー(いわゆるペン入れをする人)が同じになるので回毎に絵柄が変わり読みにくい。アーティストにはのちに『スポーン』シリーズで名を馳せるトッド・マクファーレンが名を連ねている。『スポーン』のシャープなイメージとは違い、ペンシラーとインカーの両方を務めた「CHAPTER 4」の線はふわふわしていて平口広美の絵に酷似している。
    「フルサークル」は「イヤーツー」の続編。「イヤーツー」で死んだはずのリーパーが復活する。更に「イヤースリー」も存在するらしいが、邦訳されていない。
    はっきり言って先に刊行されていた「イヤーワン」だけで充分だった。

  • 「そうだ、父さん 僕は蝙蝠になろう」

    ブルース・ウェインは如何にして蝙蝠の衣装を纏い
    闇の騎士として犯罪者を狩るようになったのか。
    そして、彼の友人たるゴードンはいかにして
    汚職渦巻くゴッサム市警の本部長となったのか。

    バットマン最初の2年間の物語を纏めた合本。
    映画でこの闇の騎士を知った人への最初の1冊におすすめしたい1冊です。

  • 12年ぶりに故郷のゴッサムシティに戻った若き大富豪、ブルース・ウェインは、バットマンとなって犯罪との孤独な戦いを開始する。
    一方、ゴッサムシティに赴任してきたゴードン警部補もまた、汚職に塗れた市警内部で、正義を貫くべく孤軍奮闘する。同じ志に燃える二人の男の道は、やがて交わるかに思えたが…。
    アメコミ界の鬼才フランク・ミラーが、ダークヒーロー・バットマンの誕生秘話をハードボイルドタッチで描いた傑作。
    署内で汚職警官と孤独に闘うゴードン警部補、両親を犯罪者に殺された悲しみを胸にバットマンとして闘うブルース・ウェイン。2人の人間的な葛藤をリアルに描いていて、ハードボイルド小説のような味わいがあります。バットマン・ビギンズの元になったので、バットマンのファンには、必読です。

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著者プロフィール

●フランク・ミラー[作]……『ダークナイト・リターンズ』によって、それまでのコミックスの概念を覆し、アメコミ3大ライターの1人に数えられる巨匠。

「2020年 『スーパーマン:イヤーワン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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