ハルムスの世界

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制作 : 増本浩子  ヴァレリー グレチュコ 
  • ヴィレッジブックス (2010年6月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863322554

ハルムスの世界の感想・レビュー・書評

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  • ダニエル・ハルムスの掌編集。彼の作品全てにおいて、笑いがある。
    しかし、その笑いは時にシュールだったり、シニカルだったり、と様々だ。
    作品の合間に入る解説もGood!
    旧ソ連の内情がわからぬと読めない作品も多く、読み終えてふん?と首をひねった後の解説。とても役に立ちました。

  • ソ連時代スターリンの圧政下で闇に葬られた作家・ダニイル・ハルムスのアヴァンギャルドでナンセンスでシュールで残酷な超短編集。間あいだに解説付き。

    読んでいるうちに、マザーグースやスタンダップコメディアンが話す日本人にはあんまり笑いどころの分からない(分からないというより、大爆笑扱いなのが謎というか)ジョーク集のようにも感じてくる。奇妙で不条理な素敵な本。そして、人はつながりを持つことが出来ないというリアリズムを根底に、彼が生きた時代の不条理さ、今に繋がる感覚を共有できる。

  • 最初に読んだのは、モンキー・ビジネスという雑誌で。
    なんだこれは。
    というのが最初の感想。
    不条理文学というジャンルの中に入るというのを後から知った。
    どうも“不条理文学”というとカフカ辺りを思い浮かべ、ジメッとした感じがして手を出すことは無かったのですが・・・。

    しかし、彼の作品はカラッとしている。
    カラッとしているが、世の中のひどいことが沢山出てくる。隣の人がいきなり殴り倒されるし、死んでしまうし、突然居なくなってしまったり、と。
    しかも因果も理由もあったものではない。

    でも、きっと世の中そんなもんなんだろうな。と思えてしまう不思議さ。

    結構好きです。こういう話。
    ということで、★5つ。

  • 鎌倉の本屋さんで見つけました。
    さみしいときに読んでる。

  • アバンギャルドな不条理文学。
    後半の「ハルムス傑作コレクション」には粛清の荒れ狂うスターリン時代の世相をイメージさせる短編が幾つかあって、これらは(当然ながら直接的に表現はしていないものの)物語としてイメージが伝わってきます。しかしこれらは体制の理不尽を表したもので不条理とは違いますし、数もごく僅かです。
    その他の大半は、特に前半の「出会い(ケース)」は1~3ページの不条理ショートショートです。それも不条理(非論理的、因果関係欠如)を物語で表現するのでは無く、不条理そのものの文章化です。何の脈絡もなく人が死に、足をもがれ、執拗に文章が繰り返され、極めてシュールです。
    この作品を読んだ多くの人たちが高評価を与えています。また"ユーモア"とか"笑い"があると書かれています。しかし私はダメでした。
    この作品のユーモアが判りません(笑える所もありましたがごく僅か)、またほとんどが"判らない”と言うのが素直な感想です。おそらく"感じる"べきところを"理解"しようしてしまう読書姿勢が間違いなのでしょうが。

    しかし、著者が言いたいのが
    ・この世は不条理である
    ・言葉は人に何かを伝えるのに適切で道具はない
    という事なら、なぜこんなに多くの作品を残さなければならないのでしょう。
    (そんなことを考えるのがそもそも間違いなのでしょうね)

  • なんというか,奇妙な感じ
    ちょっとブラックな稲垣足穂のような印象
    本の途中で掲載されている,翻訳者によるコラム?で,著者であるハルムスをとりまく,当時の環境・社会情勢などが説明されており,作品の書かれた背景などがわかり,作品をより楽しむことができた。
    ユーモアに隠れて,当時の危うい社会情勢が垣間見え,怖くもなる

  • 「落下する老婆たち」の文章でハルムスを知って読んだが、面白かった。

    全体的に、読者に対してフェイントをかける作風。意味のない事をわざともったいぶって意味ありげに書いたり、どういうことか説明が必要そうな状況でまったく説明せず横を素通りしてしまうような展開が多かった。

    前半の「出来事(ケース)」のほうは意味のなさがおかしく、読んでいてひたすら脱力する感じが癖になる(『ポン!』が好き)。

    後半の「ハルムス傑作コレクション」では、ズボンが見つからない・人間が急にいなくなるといった、ソ連の社会状況がベースになっていると知り寒気がした。

  • 【選書者コメント】シュールすぎる!でも解説つき
    [請求記号]9800:229

  • 表紙の飄々とした感じが以前からずっと気になっていて、古本でお安く出ていたので購入。
    なんじゃ、こりゃ?(笑)不条理も不条理、暴力的であまりにも淡々としていて、頭が飛んだり、足が切断されたり、やたら人が死ぬし。不条理ワールド全快!
    あまりにブラックユーモア過ぎて、思わず鼻の奥から「ふっ」と笑いが洩れてしまうほど。
    しかし、これがスターリン圧政下でのおそらく「日常」だったのでしょう。ユーモアの裏に「虚無」のような怖さが潜む。
    裏表紙にハルムスの書いたメモの写真が載っています。「今日は急ぎの用事があるので、家にいるけれど誰にも会わないし、ドア越しにも話しません」
    おいおい…(笑)。こんな人に興味を持ったら、是非どうぞ♪

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ハルムスの世界の作品紹介

ナンセンスでアヴァンギャルドで滑稽で、ときに残酷-。スターリンの弾圧下で闇に葬られ、20世紀後半に再発見された作家ダニイル・ハルムス。彼が遺した数多くの作品の中から代表作『出来事』+38篇を収録した傑作短篇集。

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