若草物語 (ヴィレッジブックス F オ 2-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (422ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863323735

作品紹介・あらすじ

南北戦争時代のアメリカ。しとやかなメグ、跳ねっかえりのジョー、引っ込み思案のベス、おしゃまなエイミーのマーチ家四姉妹は、父の留守をあずかることに。信心深い母の教えのもと、少女たちは清く正しい"小さな貴婦人たち"として家を守るべく奮闘をはじめる。ときには喧嘩したり、羽目をはずしたり、なまけ心に負けたり、貧しさを嘆いたりしながらも、愛にあふれた毎日を過ごしていた。だが、戦地の父が病に倒れ、一家には暗雲がたちこめはじめる-いつの時代にも忘れてはいけない女の子の心得が四姉妹の春夏秋冬を通して再発見できる、新訳"おとなの少女文学"シリーズ第3弾。

感想・レビュー・書評

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  • 何かと話題になっている。自伝的作品だったのか。
    続編が4まであるみたいだが『赤毛のアン』の作者みたいに嫌気がさしたりしなかったのかな。(自伝的だから一から考えずに済んでいたりして…)

    小さい頃は少女趣味だと避けていたけど、クリスマスの時期だったせいかいざ蓋を開けてみたらなかなか和やか。歳の差や性格はマーチ家通りじゃないけど、祖母の家も四姉妹だったから作中思わず重ねちゃうことも。
    何より比喩表現が豊かで、この時代の女の子が書く少し背伸びをしたような日記か手紙を読んでいるみたいだった。

    あと牧師の妻だからか、姉妹のお母さんが本当に出来すぎた人で…キツい当たりは絶対にしないし、毎日のように不安やトラブルが飛び出す(分かる!)思春期真っ只中の子供達を諭す時だってとにかく温かい。作中でちょっとした策略を仕掛けても誰一人傷つけなかったりと、(現実離れした)理想の母親像。(そして彼女なりのアンガー・マネジメントは到底真似できない…)姉妹間に限らず、彼女達にはまだまだこの母親が必要なんだと都度実感した。

    日常の挿話が続くせいか後半にかけては中だるみしているようにも見えるけど、エピソードの風合いに偏りがないから必ずどれかお気に入りが出てくると思う。自分にとってのそれは幾つかあるけど、ベスとローレンス氏が心を通わせるシーンが特に好き。

    終盤では急展開に見舞われるけど、終わる頃には映画『素晴らしき哉、人生』のラストみたく満ち足りた気持ちになっていた。思えば小学校時代、本書やその続編を大人達に推薦されていたけど手に取らなくて良かったのかも。少女趣味だと勘違いしていたのは置いといて、まずおばあちゃんの家が四姉妹だと知らなかったし笑、徳の高いマーチ家の四姉妹を前にして気後れしていたに違いないし。そうは言っても彼女達なら「全然気にしないで!」と、すかさず手を取ってくれただろうけど。

  • 愛と感動に満ちた、大人のための少女文学。
    小学生の頃、しっかりしたものを読んでいたからこその感動なんだと思います。(小公女の時にも思ったけど)
    アニメーションだけでは、知りえなかった内容盛りだくさん。

    このシリーズの「小公女」「赤毛のアン」も読むべきでしょうね。

  • 新訳でひさびさに読み返してみました。何度も読んだ本ですが、ひとつひとつのエピソードが今読んでも本当におもしろい!母親の愛情に包まれた勤勉で快活な少女たちの生活は、永遠のあこがれです。
    旧訳に慣れた方でも、違和感なく読めるよう訳者さんはすごく配慮していると感じました。装丁もかわいいし、続編もぜひ出版してほしいです。

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著者プロフィール

ルイザ・メイ・オルコット(Louisa May Alcott 1832‐88)
19世紀を代表するアメリカ女性作家。ペンシルヴァニア州ジャーマンタウンに生まれる。教育者・哲学者の父親エイモス・ブロンソン・オルコットと、奴隷制反対運動に関わっていたメイ家の出身であるアビゲイル・メイの次女として生まれる。マサチューセッツ州コンコードで少女時代を過ごし、ラルフ・ウォルドー・エマソンやヘンリー・デイヴィッド・ソローと交流があった。南北戦争時には北軍の看護師として従軍。南北戦争後に『若草物語』(1868)を出版し人気を博す。『若草物語』執筆前(1866)に、A. M. バーナード名義で大衆向けのスリラー小説を出版していたことが、20世紀にはいって明らかになった。

「2021年 『仮面の陰に あるいは女の力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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