報復 (ヴィレッジブックス F ホ 3-1)

  • フリュー
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (612ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863327474

感想・レビュー・書評

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  • とにかく怖い、という触れ込みだったので買って積読していたもの。
    怖かった。

    法廷サスペンスになっていて、勉強になる。
    陪審員が判断する鍵となるものはなにか、証拠として採用されるものとはどのようなものか、さらに証拠として認められないものは何か。
    検察と弁護側が、どのようなカードを出してくるか、心理戦ももちろんだが、ちりばめられた伏線が見え隠れしてそれが恐怖を誘う。
    (なぜここまでリアルに法廷ドラマを描けるのかというと、著者がその道にいたから(あとがきより)であり、説得力のある展開となっています。)

    さて、どこが怖いかというと。
    法治国家といえども、実際には自分の身は自分で守らなくてならない、ということ(※1)。そう考えると、これからどうしよう?なのだ。
    よほど地位があるとか、お金がある、とかいうのでない限り、自分だけなのである。
    そう考えると、逃げ場がない。サバンナのシマウマだ。シマウマは地位も、お金もどちらもあってもだめだけど。法律も、警察も守ってくれない。

    ※1参考図書
    『疾走/重松清』
    『ザリガニの鳴くところ/ディーリア・オーエンズ』

    もうひとつ怖いのは。
    非人間的である、ということ。
    異常者といえばそう。(被害者の立場を)自分に置き換えたたなら、それはもう怖い。
    犯罪者側の目的が見えない。娯楽でやっているのだろうか、とおもえるほど異常で、そしてあまりに残酷だ※2。
    (やっていることは残酷ですが、本書ではそこまでリアルな描写が含まれていないので、(とっても)グロではないです。その点では(本書を)過度に恐れる必要はありません。私的には参考図書のほうがトラウマになりました。参考図書の2つ目は必読書です。)

    ※2参考図書

    『ねじまき鳥クロニクル/村上春樹』
    『悪魔に支配された世界/ Tomoshige Takemoto》

  • 怖い!!!冒頭の女性が暴行を受けるシーンが本当に怖い。
    その後に起こるブロンドの若い女性が心臓をくり抜かれる事件は、余り細かい描写はないのでそこまでグロくは感じず。
    主人公の女性は良く戦ったなぁ。あっぱれです。

    登場人物が出揃ったあたりで連続殺人犯の目星が付いてしまい、答え合わせをする様な気持ちで読み進めました。
    予想通りの人が犯人で、いつも私の推理はハズれるので少し嬉しい。
    面白かったので続編も読んでみます!

  • 最初に女性が襲われる場面、殺されるならあまり感情移入させてくれるなと思ったらこの人が主人公だった。
    時効で罪に問えないのはあまりにもだけど、だからと言って冤罪をかぶせるのもうーん。
    レイプ犯に再会してからは全く冷静に考えられてないから、セラピストが怪しいのに会いに行っちゃうんだよな。

  • 冒頭から怖い…!
    女性にとっては、背筋が凍るような凄惨な出来事。間違いなく、心は死んでしまうだろうな。途中で読み進めるのが辛くなってしまった。

    ただ、意外にも、その凄惨な事件のリアルタイムな描写があまりなく、事前の小道具や事後の状態で想像させるストーリー展開だったので、なんとか読破。
    折れそうな心を必死に立て直そうと孤軍奮闘するCJの心情の描写は巧かったし、ドミニクの支えにも救われた。けど、最後のどんでん返しの乱闘シーンはちょっと頂けない。スカッと解決パターンとしてはいいかもですが、ちょっと走り過ぎ。あそこはグレーラインで残して続編でも良かったかな…

  • アメリカの法律変じゃね!?
    って思った。。
    よくわかんないけど
    アブナイ奴らが司法により大手振って
    まかり通るんだ・・・。
    イヤー!
    まあ日本も後妻業とかあるけどさ。。
    でもなあ。。
    作中の第一の問題の司法は
    ヘンすぎだろ。。。。

  • 洋書はあまり読まないのですが帯につられて買っちゃいました。
    展開が気になって一気に読んでしまいました。
    結構分厚いのよ。
    でもねぇ~ 私ね、あの時点で気付いた。
    だけど最後の方は あれ?もしかして彼なの?とも思った。(訳わかんない事書いてる?)
    一気に読んでしまったので面白かったのは面白かったけどアメリカって怖いのね・・・と思ったサ。
    ハッピーエンドは大好きサ!

  • まず一言!長った☆彡
    主人公クローイは、ロースクールに通う女子学生。しかし住んでいたアパートでレイプ・暴行を受ける。犯人は、クローイの日常・彼氏・家族のこと何でも知っていた。12年が過ぎクローイは、名前をC・Jと変え、検事補として働いていた。暴行してから生きた状態で心臓を取り出すという猟奇連続殺人事件を担当していた。その犯人は、クローイをレイプした犯人だった。クローイのレイプに類似したレイプ犯行がいくつもあった。しかしどのレイプ犯行も時効という壁で起訴出来ない。過去を隠し、殺人罪として起訴するものの、検察側の不利な事実が発覚し始める。過去と戦いながら、法廷に立つクローイ。本当に殺人犯なのか?

    まーこんな感じの話し。長い話ではあったが、女性として考えさせられる話しだった。犯人を罪に問えなければ、また犠牲者は増える。時効って、法律って、正義って なんだろう?って、考えてしまった。冒頭を読んでこのような小説は、苦手と止めようかとも思ったが読んでみてよかったと思う。この手の小説は、好き嫌いはあると思う。

  • とにかく怖い!

  • ある凶悪事件の容疑者が、過去に自分を強姦した犯人だと気付いた凄腕女検事の報復劇、といったところです。
    飽きのこない展開ですぐに読み終わりました。
    凶悪事件の犯人も、まぁ王道な展開ではありましたがなかなかスリリングな終わり方だったと思います。
    若干の謎も残しつつ…な感じだったのがちょっとすっきりしなくて残念。
    続編のほうも読んでみたいです。

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