恋桜 (ヴィレッジブックス edge イ 2-1)

著者 : 伊多波碧

• フリュー (2007年5月30日発売)

感想・レビュー・書評

[ななさんの感想 · 2020年4月26日]

可愛らしい話だった。
好きな人に想いをよせる主人公の姿にきゅんとした。終わりかたもふわっとしていた。

主人公の女の子は15歳。
姉と比べてあまりできがよくないが、良いところのお嬢さん。設定は幕末、裕福な士族の次女である主人公。

しかし幕末が近づき、いろいろに家をとりまく情勢もかわっていく。そんな中、家のことも考えながらきっぱりと自分の道をつらぬく姉。彼女は恋する相手とのことも、きっぱりとはいかず、いろいろに悩みながら少女から大人の女性になっていく。

最後はハッピーエンドというよりも、決意を新たにした主人公が、前に進んでいく感じ。
恋というのは、相手ありきだけれど、ほんとうに向き合うのは己自身なのだなあと感じた。

おもしろかった。
友達に送ってもらったので、何かお返しに恋愛系のやつを送ろうかな～と思うけど、これどうかな？と思ってたのがこれと比べるとエロいやつだったので、どうしよっかなと悩み中。

著者プロフィール

2001年作家デビュー。絶妙な語り口と活き活きとしたキャラクター造形に定評がある。主な著書に『紫陽花寺』『恋桜』『ささやき舟』など。

「2019年 『リスタート！』 で使われていた紹介文から引用しています。」