2014年日本国破産 対策編 1

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  • 第二海援隊
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863351219

感想・レビュー・書評

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  • 最近の三橋氏の本によれば、日本国債は外国人ではなく日本人によって保有されている(政府負債であり日本国民の資産)ので国債が1000兆円を突破しても大丈夫なのではという意見もありますが、今回読んだ本は、それとは全く逆の観点から浅井氏によって書かれた本です。

    彼の主張はこの15年程度一貫していますが、今回読んでも分からなかったのは、彼は国債の金利が上昇(国債価格が暴落)したことを出発点にして、日本人の生活がいかに変化するかを書いていますが、銀行預金とは異なって政府が全額補償している国債の代わりに機関投資家や金融機関が何に投資するから国債が買われなくなるのかという、本議論の大前提が書かれていないような気がしました。

    国の負債と一般庶民の負債(借金)を同一視して良いのかという議論もあるなか、しばらくの間は両者の意見(日本政府の破綻するか否か)に耳を傾けておこうと思っています。

    以下は気になったポイントです。

    ・ 2009年1月にシュワルツネッガー加州知事は、今後1ヶ月間に3.8兆円の赤字に直面するとして非常事態宣言を発した(p60)

    ・現在アメリカの殆どの州(48州)が赤字に直面している、2011年度には全州の赤字総額が現在の倍以上(33兆円)になる見通し(p63)

    ・宮城県は2011年度に再生団体に転落すると報道されたが、2008年度の実質公債費比率のワースト40には入っていない(p68)

    ・ギリシア国内で実施されたゼネスト参加者は、人口の4分の1にあたる275万人であり、完全に社会機能が麻痺した(p100)

    ・日本国債が下落するとして多くの投資家がお金を投資したが、彼らはことごとく大きな損失を被った、にもかかわらず今でもその種の投資商品は購入されている(p110)

    ・2013年頃から、それまでのデフレとは打って変わって、インフレ圧力が世界を覆い始める、景気対策のため膨大な国債を発行して、お札を刷っているので現金が市場に出回っているから(p133)

    ・2015年頃には、1ドル=120~150円になっていて、国家破産が現実のものになる(p134)

    ・ドイツは1年半で1兆%というハイパーインフレを経験した1923年のわずか8年後に巨大なデフレに巻き込まれた、この悪夢から逃れるためにヒトラーに全てを託すようになった(p151)

    ・デフレも確かに厳しい経済状況だが、現金の価値が上がることになるので、給料は下がっても物価も下がるので、失業さえしなければ以前と変わらない生活が維持できる(p152)

    ・外貨は、米ドル:ユーロ:豪ドル=1:1:1で持つべきだが、預金として海外口座に全部入れるのではなく、MFタイプの海外ファンドで運用すべき(p209)

    ・CDOやCDSの多くが決済不能になったのは、市場取引ではなく、相対取引だったため(p216)

    ・非常事態に対応するための秘策として、1)海外に銀行口座、海外ファンドをもつ、2)国内に外貨キャッシュをもつ、である両者を保有することが大切、3)早目に手を打つ、である(p230、233)

  • 日本の破産は決まっているとして、個人ができる対策を書いている。本のレビューにあったが、ニュージーランドが移住してすみ良い国なのか疑問だ。観光で行くのと移住するのでは相手の対応が違う。ユーロ自体が不安なのに、ユーロを買えとは、この本を書いた時は、ギリシャ問題が起きていなかったためか。しかし半年ぐらいで前提が変わるのでは、あまり信用できない。

  • ハイパーインフレが起こる可能性とその恐ろしさがよく理解できます。

    本書では、財政破綻によりハイパーインフレは必ず起きると断言しており、その根拠にも説得力があります。

    ただ、後半はなんか広告だらけで萎えた。。

    また「対策編」とタイトル付けられているが、半分以上は警告。
    より詳しい対策については対策編2,3に期待。

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著者プロフィール

獨協医科大学 埼玉医療センター 麻酔科 教授

「2020年 『ねころんで読める医療統計』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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