本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (568ページ)
- / ISBN・EAN: 9784864031172
作品紹介・あらすじ
戦前派きっての本格ミステリの名手として再評価著しい大阪圭吉のスーパーレア短篇38篇を一挙に収録!
感想・レビュー・書評
-
さすがミステリ珍本全集、地味な本格ミステリを書く人と思っていた著者のイメージがだいぶ変わった、レア物の短編集。収録されているのはスパイ物など国威発揚的な話、ユーモア小説がほとんどだが、ミステリ的なオチがついているものも多い。
いま読むと”お国のために〜”という主張が全面に出ているのがだんだんウザく感じられるが、書かれた時代的には仕方ないのだろう。
異色だったのは「水族館異変」。これは著者らしからぬ乱歩チックな話で驚いた。
やはりこれまで世に出ていた本格作品の方が格段にいいとは思うが、著者のバラエティに富んだ作風を知ることができたのは嬉しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
もったいないと思いつつ、ガシガシ読んでしまいました。ああ、未読だった大阪圭吉の作品が読める幸せ。
作品が書かれた時代ゆえ、すごく時局を感じさせるモノがありますが、「お国のために!」みたいな空気を全編にわたって全面に出してるわけではないので、普通に今でも楽しめるところが素敵。
「翼賛タクシー」のコメディー路線も良かったし、「水族館異変」では、今までの大阪圭吉作品とはちと味わいが違うエロさと色彩描写の美しさで、また新たな側面を見たような新鮮な驚きも。
資料によると捕物帖も書かれていたようで、それも読んでみたいですね…。
全3件中 1 - 3件を表示