「TPP開国論」のウソ

制作 : 中野 剛志 
  • 飛鳥新社
4.03
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本棚登録 : 120
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864100809

作品紹介・あらすじ

日本よ、団結せよ。いまこそ弱者排除のTPPから離脱を!グローバル化の終わりで、きわだつ日本経済の強さ!テレビ、新聞、インターネットではわからないTPP批判の論理。

感想・レビュー・書評

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  • TPPについて、わかりやすく書かれています。
    TPPとは何なのか。メリットとデメリットは・・・
    ついでに、日本の輸出入等、経済状況もしっかり頭に入ります。
    これを1冊読めば、経済学者になったつもりで議論が出来るかも・・・。
    (芝浦工業大学大宮図書館スタッフ)

  • 三橋貴明・東谷暁・中野剛志氏が三章にまたがりTPPが如何に大嘘のまやかしかであるかを論破している。

    その論理展開がいたって正確なデータ分析、世界の政治経済現象分析、あるいは、資本主義社会が歴史的に経験してきたことを時系列で押さえ、はたまた、行き過ぎた新自由主義を理論的に反省する米国の経済学者の論陣も参照しながら丁寧に説明している。

    盲目的に米国資本に追随する対米従属派は、売国奴と言わざるを得ない。

    中野剛志氏が言う健全なナショナリスト政治経済学者の台頭が待たれるところである(お願い・笑)

  • 逗子図書館で借りた

  • 日本はせめて、穀物、資源エネルギー、それに防衛だけは自給率をたかめておく必要がある
    1984 ジョージオーエル
     あいつらがやられている時、俺はだまっていた。俺がやられ時にはもうだれも残っていなかった。

  • 1章はデータを明確に示し、賛成派の論のどこがおかしいかを指摘しています。
    2章はTPPが出てきた背景や、アメリカの狙いについて書いています。
    3章は経済の歴史的な流れ、思想について書かれ、そこからTPPについて何がおかしいのかを指摘しています。

    本当に分かりやすく、経済に関しては関心がなかったのですが、もう少し知りたいな、とそんな気にさせてくれる一冊でした。

    http://glorytogod.blog136.fc2.com/blog-entry-1022.html
    http://glorytogod.blog136.fc2.com/blog-entry-1023.html

  • 政府やマスコミ、推進派が都合が悪いから口にしない目を逸らさせている事実を、数字をきちんと出した上で明確に書いてくれている。推進派はデータに全く基づかない数字か、そもそもデータ自体を出していない。都合が悪いと言うよりは机上の空論でもなく論理としてすら成立していない事が本当によく判る。念の為、TPP自体を否定している本ではない。TPPが効果を発揮する場合もしっかり書いた上で今の日本の状況と照らし合わせているだけ。環太平洋なんかでなく誰が見てもあからさまに日米FTA以外のなにものでもないでしょう、から始まり基本的な経済学の知識がある人からしたら当然の突っ込みを、数字を明確にしながら明瞭にひとつひとつ突っ込んでいってくれている。テレビだけを見てよく判ってもいないのにただ何となく賛成と言ってる人にこそ目を通して欲しい。そういう人はそもそもこんな本読もうとも探そうとも思わないだろうから残念。本当に全くこれっぽっちも経済学の知識がないと小難しい何言ってるか判らんとなるかもしれないけど、最悪判らない用語は飛ばしてでも一読すれば難しい事は書いてないし本題は理解できる。かなり判りやすく書いてある。判りやすいように数値も出してくれてるし。
    何でこんな判りきった事を何度も書かねばならんのだろうとげんなりしているような気が勝手にするが、それでも声を上げる以外にないから書いているのだろうと思うと(ここまで勝手な想像ですね)頭が下がる。自分なんかはもう始めから参加する事は決めてしまってるんだから無駄だと諦めてしまってるので。そう、政府は「こうこうこういう効果があるから参加するのですよ」ではなく、参加するからこういう理由を上げとこう、という完全に主従がひっくり返った状態。だから論理として成り立ってないしめちゃくちゃなんだよね。とりあえず参加するまでなんとか誤魔化せればいいやっていう。だから調べもしないし。
    一章は数字、実例を出した上で判りやすくひとつひとつ賛成派が言っている事のどこがどうおかしいか、を指摘。
    二章の最初の方は、三割くらいはワイドショー的な要素も混じっているが、こうも不自然な事実だけを並べたら出てこざるを得ない推測だと思う。つまり、普天間で失策をやらかしたから何がなんでもTPP参加は決定してしまっている、と。これは興味を引くための前振りなだけで、その後はこちらも歴史的背景からどうしてTPPというものが出てきたかを述べ、そこから自ずと導き出されるアメリカの目的を書いている。導き出されるというかオバマさん明言してる事。
    一章二章で実例、データからしっかり書いてくれて理解が深まったところで三章で俯瞰からの総体的な話。経済史思想から。かなり痛烈に苦言を呈しているが、肯首する事の方が圧倒的でした。マイケルサンデルは読んでないのでその部分は興味深く読みました。

  • TPP反対の3名がTPPのデメリットを分かりやすく記述。
    自分自身よく知りもしないで雰囲気でTPPやむなしと考えていたが、TPP交渉参加のメリットであろうと信じていたことは、すべて論駁された。

    この本にあるようにTPPはアメリカの雇用確保策にすぎないのだろうか?今度は賛成派の意見をよく聞いてみたい。

  • 平成の黒船は泥船だった。「自由貿易は善」「アジアと共に成長」「農協悪玉説」「輸出競争力」「中国包囲網」…。悪質なデマをスッキリ撃破。本書では、TPP問題を三次元的に解析し、その全貌を明らかにしている。

  • TPPを推進しようとしている政治家はこの本に書かれている内容にどう反証するのだろうか。メディアに拡大された価値にわたしたちは従順になり過ぎている。構造改革しかり脱公共投資しかりFTA•EPA•TPPしかり。ワンフレーズポリティクスを疑い、また中身を問うていく姿勢の大切さに気づかされる。オバマが輸出拡大で雇用を増やすと「明確に」うちだしているにもかかわらず喜んで市場を明け渡そうとする危険性。農業問題に無理やり結びつける。国内のデフレにもかかわらず競争力が高い外国企業の安価な生産物を流通させる。
    この国は欺瞞に溢れている。

    平成の改革? 馬鹿げている。

  • 反TPPの先頭を走って下さっているお三方による共著ということで、そのわかりやすさはテッパンです。

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著者プロフィール

1953年山形県に生まれる。早稲田大学政治経済学部卒業。ビジネス誌や論壇誌の編集者として活動、「ザ・ビッグマン」編集長、「発言者」編集長、「表現者」編集委員を歴任後、1997年よりフリーのジャーナリストとして活躍中。
『エコノミストは信用できるか』『エコノミストを格付けする』『予言者 梅棹忠夫』(以上、文春新書)、『日本経済新聞は信用できるか』(PHP研究所)、『経済学者の栄光と敗北』『不毛な憲法論議』(以上、朝日新書)など著書多数。

「2017年 『山本七平の思想 日本教と天皇制の70年』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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