のこされた動物たち 福島第一原発20キロ圏内の記録

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著者 : 太田康介
  • 飛鳥新社 (2011年7月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864101028

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のこされた動物たち 福島第一原発20キロ圏内の記録の感想・レビュー・書評

  • 胸が締め付けられる…ペットや家畜と括られる、ヒトではない命が、ヒトの都合で消えていく…訳も分からず途切れる命と、その現実を諦めざる得ない飼い主の悔しさを思うと、ほんとうに「チクショー、ゴメンナサイ」としか言えない。あたかも事故が収束したかのように、大手メディアはもう何も伝えなくなってきている今だからこそ、もう一度考えなければならない…使いこなせず、管理もできず、消し去ることも出来ない…そんなエネルギーをまだ必要だと言うのか?

  • 惨い現実。動物たちには何の罪もないのにね。
    著者を含め、今現在も動物のレスキューに関わる方たちには尊敬の念でいっぱいです。

    「置いていった飼い主最低」という声も聞いたことがあるけど、遠く離れた地にいてあの日あの時の状況をあの場で体験しなかった人間が飼い主を責めるのはお門違い。「避難するのに邪魔だから置いていくべ」なんて呑気に置いていった飼い主は、おそらくほとんどいないでしょう。どんなにペットや家畜と一緒に逃げたくても、難しいときがある。
    この本は、原発の存在や在り方を考えさせられると共に、自身が何かしらの災害の被災者になったときペットや家畜をどうするか、一緒に避難できなかった場合の社会的支援など、人間とペット・家畜の共生についても真剣に考えさせられる本だと思います。

  • 本書は福島第一原発20キロ圏内で打ち棄てられ、助けを求める動物たちを、ボランティアのカメラマンが撮りためた3か月に及ぶ記録です。この写真集とルポを読んで、彼らもまた被害者であると痛感しました。

    本書は「3・11」以降に福島第一原発20キロ圏内内で撮影された、動物たちの記録です。動物保護のボランティアをされている方が現地に入って3ヶ月間に渡って撮りためた記録です。正直な話、かなり悲惨な写真が含まれているので、そういうものを見るのはイヤだという方にはお勧めできないのですが、震災の片隅でこういうことが起こっているのだよと、そういうことを知りたい方にはぜひ手にとっていただけたらと思っております。

    本文にいわく、
    「私は、ごめんよ、ごめんよ、と謝りながら写真を撮りました。私にできることは、写真を撮り、今起こっている現実を多くの人に知ってもらうこと。それしかできないのです」
    とのことで、やせ細った体を引きずりながら歩く犬や猫。家畜の厩舎では瀕死の状態になりながらすでに事切れてしまった仲間たちを隣に生きている牛や馬や豚。ノンフィクション作家の佐野眞一氏によると、家畜が全滅した厩舎はにおいやウジや成長したハエが充満して、この世のものとは思えない地獄絵図が展開されていたそうです。

    激しい飢えや渇きに見舞われていた牛たちの中にはボランティアに解放された後、真っ先に水のあるよう水路へと赴き、そのまま落ちて上がれなくなっている写真や、沼で事切れている多くの牛たちの写真があって、これはもう、見ていて悲惨の一言に尽きるものでありました。巻末のほうにはここで掲載されている出会った動物たちの「その後」が記されております。すべてがすべて安心できるものではないのですが、あの苛酷な環境からは逃れることができたことだけはボランティアの方々の努力や有志の方々の努力によってなされたようで、そこにだけは、ほっと胸をなでおろしてしまいました。

  • 一点の曇りもなくこちらを見つめる真っ黒い瞳。
    おもわず涙がこぼれそうになった。
    ショッキングな写真も多いが、それゆえに事実がまっすぐに伝わってくる本。
    家族同然のペットを見殺しにしなくてはならなくなったこと。
    政府を絶対に許さない。
    こんなことが二度と起こらないように、わたしたちは知らなければならない。
    ペットを飼っているみなさん、自分の地域の災害時のペットをどうしたらいいかはきちんと把握していますか?

  • ひたすら胸が痛い。

    福島第一原発の20km圏内に残された動物達。
    そこには目を背けたくなるような、まるで地獄絵図のような光景が広がっていた。
    身を寄せ合うようにして一塊になって息絶えている豚や、衰弱してもう立つことさえ出来ない牛たちの姿は、ただただ哀れで辛い。

    なんでこんな事になってしまったんだろうと、読みながら涙が出た。
    原発の影響で突然人の姿が街から消え、何が何だかわからないままに餓死していく動物達。
    それでも、生き残った者達は大好きな飼い主の帰りを信じて待っている。

    いつまでも飼い主の家から離れない無垢な犬の瞳を見ると、なんかもう言葉が出なくなってしまう。

  • 読みたい読みたくないはフィクション。
    読まなきゃいけないがノンフィクション。
    だから読んで欲しい、一冊です。


    私たちは生きて生きて、一緒に生きなくちゃいけないね。

  • 事故以来、避難区域になっている福島第一原発の20キロ圏内は人間こそいないものの、動物たちが生きている。ペットや家畜として人間とともに生きていた動物たちが残されている。飼っていた人、育てていた人は、一時のつもりで置いていったり、避難所へ連れて行けなかったりしたために残していったのかもしれないが、結果としてその後、家には満足に帰ることもできず、動物たちは過酷ななかで生き、そして命を落としていった動物たちも少なくない。収載されている写真は、身につまされるし、胸が痛くなる。目をそむけたくなるような惨状の写真もある。人が住んでいた痕跡があるからこそ、なおさら悲惨に映る。
    鎖につながれたり、食べられるために生きることは決して幸せではないけれど、そうして生きていた動物たちにとって人間がいない、つまり世話をしてくれない状況では生きていけない。いくら動物とはいえ、自然に順応するにはそれなりの時間がいる。また、人がいなくなったこの地域でのびのび生きているかもしれないけれど薬殺に遭ったり、何より放射線被曝で苦しみながら生きていかなければならないのかもしれない。
    いざとなったとき人間と動物とどちらを助けるか――そう問われれば人間のほうを助けると答えるだろうし、実際にもそう振る舞ってしまうだろうけど、人間か否かというだけどあまりにも痛みなく命を扱ってしまってはいないだろうか。人を信じて、身を委ねて生きていた動物たちに、あまりにも酷な生き方を強いていることにも思いを向けなければ。

  • のこされた動物の様子をみて、
    この動物たちの飼い主の気持ちを考えたら涙でた。
    まだ、ペットは保護も可能だけど、
    牛や馬の目を背けたくなる死の姿。
    震災の影響は、想像できなかったところまで及んでいて、あまりにも大きすぎる。

  • 人に飼育されていた馬や牛のその後の姿、
    ペットだった猫、犬たちの様子に胸を締め付けられました。
    衝撃的な写真もあれば、切ない写真、つらい写真も。

    残していかなくてはならなかった飼い主さんたちの気持ちも思うと、
    本当に言葉になりません。

    起きてしまったことは仕方がないけれど、
    できるだけ早いレスキューと、
    今後、二度と同じことを起こさないようにするのが、
    飼い主を待ち続けて息絶えていった彼らに対して、
    人間が最低限なすべきことかと。

  • 原発事故後、警戒区域に残された動物達の写真。
    猫、犬、そして家畜たちのその後…
    人間たちが帰って来ると思ってたんだよね…
    そして被災地の人達も帰って来れると思ってた。
    まさかこのまま帰れなくなるとは…。

    現実って残酷。

    野生に戻って生き延びれたのはまだいいけど、
    鎖に繋がれたまま亡くなってるを見ると辛い、
    家畜も檻の中で息絶える姿を見るのも辛い。

    私にもプチ(犬)がいるので
    余計残された動物たちの事を思うと悲しい。哀しい。
    悲しい現実が写ってる本。

  • 原発の恐ろしさと
    被災地の動物たちの現状・現実が
    しるされている 
    この本を読んで涙が出そうだった

  • 数多の言葉より、多く伝えてくれるものがこの本にある。

    知りたくなかった、胸が痛い、苦しい、見たくない、
    それでも。

    知らなければいけない「現実」がここにある。

    本としてこの世に出してくれた著者及び、
    ボランティアとして今も現地で活動する人々には頭が下がります。
    ありがとう。

  • 原発事故を身近に感じるためにも是非読んでほしい本。

  • 骸がつきつける現実。
    涙がとまらなかった。
    うまく言葉にできない。
    百聞は一見にしかず、って、この本のようなことを指すのだと思う。
    たくさんの方にお勧めしたい写真集です。

  • 森絵都さんの『おいで、一緒に行こう―福島原発20キロ圏内のペットレスキュー』で取り上げられていた本。
    森さんはその柔らかい文章で切々と伝えている一方で、こちらは写真で容赦なく突きつけてくる。目を背けたくなるような現状。現実。それでも、目を逸らせなかった。

    動物の屍骸も掲載されているので、ご注意を。

  • 百聞は一見にしかず。画面から人間への恨みは聞こえてくるか…誰も責めない。無垢な瞳が訴えてくる

  • 原発がどういうものかということを
    動物たちがその命をもって教えてくれているのだと思った。

    この動物たちのメッセージを
    著者は、写真と文とで私たちに伝えてくれているのだ。

    人という、このいいかげんな生き物に、
    親愛の情を示し、一度(ひとたび)信頼したら、
    その信頼ををつらぬく動物たちを、裏切ってはいけない。

    一人でも多くの日本に住む人に、
    一人でも多くの原発の地元住民のひとたちに
    目を通してほしい本だ。

  • 辛かった。
    でも現実におきていること。ニュースでは知られないことが写真と共に綴られている。
    何かしなくては…
    辛い。

  • 人が誰もいない風景にとりのこされた動物たちのこちらを見る目にどうやって向き合えばいいんだろう…。わたしたちが招いたことで関係ない動物たちが苦しまなくてはいけないことに申し訳なくなる。餓死したり殺処分され折り重なるように横たわる牛や豚たち…もしもひっそりと亡くなっていた猫がうちの猫だったら…。原発再稼働うんぬんの前にを多くの方に現状を見てもらいたいと思う。

  • 言葉にならない。

    何を言ってもしっくりこない。

    とても悲しい。

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のこされた動物たち 福島第一原発20キロ圏内の記録の作品紹介

飼い主との再会も、助けられなかった命も。福島原発20キロ圏内で保護活動をするカメラマンが撮りためた、助けを待ち続ける動物たちの写真集。

のこされた動物たち 福島第一原発20キロ圏内の記録のKindle版

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