- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784864101158
作品紹介・あらすじ
誰よりも落ち込み、誰よりも弱音をはき、誰よりも前に進もうとしなかった人間の言葉。今までになかった"絶望の名言集"。
感想・レビュー・書評
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フランツ・カフカ
Franz Kafka
勿論、名前は知ってます!
小説を書いた人というのも知ってます
(作品は読んだことないですが…)
あとは何にも知りません(^_^;)
では、なぜこの本を読んだかというと、おびのりさんの
「パワーさえ感じるカフカのネガティブな人生論。あまりに絶望的で笑えて、こちらは元気がでてきそうな迷言な名言集。」
というレビューを見て気になったからw
【あまりにも絶望的で、かえって笑えてくる】
カフカの日記やノートは、日常生活の愚痴で満ちています
「父が…」「仕事が…」「胃が…」「睡眠が…」
カフカが関心があるのは自分のことだけ
自分の気分、体調、人から言われたこと、人に言ったこと、やったこと、されたこと…
そして、その発言はすべておそろしくネガティブであるw
そんな愚痴を読む価値があるのか?と思いますが、あるんです!w
カフカは偉人です!
普通の人たちより上という意味の偉人ではなく、普通の人たちよりずっと下という意味での偉人なのですw
その言葉のネガティブさは人並み外れていますw
例えば、
『将来にむかって歩くことは、ぼくにはできません。将来にむかってつまづくこと、これはできます。いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです。』
( ゚∀゚)・∵. アハハハハハッ!!
何これ!?カフカ最高www
こんなくだらないネガティブなカフカの言葉が86コも載ってます!
笑えます!
みなさんも読んでみては_| ̄|○ガックリ(←ネガティブに)
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最近、気になった本がフランツ・カフカ賞受賞のものだったり(『グルブ消息不明』)本の作者がカフカの再来と呼ばれていたり(『タタール人の砂漠』)で何か縁があるのかなあ、と思って手始めにこの本を手に取ってみた。
カフカの本は高校生の頃『変身』を読んだのみ。
作品の真意を理解しているか自分でもわからないが、面白かった記憶がある。
帯にもアマゾンの解説にもあるカフカの言葉
「いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです」
には共感と同時に爆笑。
ほかの名言も同じく爆笑、そしてしんみり。
たまらない。
右ページにカフカの言葉、左ページに編訳した頭木さんの解説&つっこみがあるのだが、まずカフカの言葉を咀嚼して飲み込み、自分なりに解釈してから解説&つっこみをみると二度おいしい。
カフカは生涯独身だったが、3度婚約、3度婚約破棄。
ひとえにカフカの自信の無さ故だったそう。
でも女性にちゃんとモテたのも分かる、ほっておけない感。
なんかくすぐられるわー。
ブス専っぽいのも好感度大(笑)
親友がカフカの死後、作品を世に出そうと尽力したのも、作品の素晴らしさだけじゃなく、そのほっておけない感のためもあるかも。
意外と愛されキャラだったんですね。
例え本人が満足せず、絶望していようとも。
今回わたしはウキウキテンションで読んでしまったのだけど、本当に絶望している人にはどうなんだろう。
恵まれているところもあるカフカに「こいつは甘い」と感じるだろうか。
恵まれているにも関わらず、絶望から逃れられなかった彼をどう思うだろう。
朗報?がひとつ
カフカは病気に殺されるまで、自殺をしなかったそうです。
どんなに絶望していても。 -
気持ちが沈んでいるときに読みはじめましたが…。
え…私…カフカほど落ち込んでない!(笑)
そんな心境になりました。
読めば読むほど逆にカフカを心配しちゃいます…
世の中にはポジティブな言葉、思考が多いですが、ネガティブな言葉にしかできない、ネガティブの強みを感じました。
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カフカかわいい。
カフカは好きすぎて何回も何回もいろいろな作品を読み返しているけど、関連本や人物そのものを深く掘り下げる気にはならず、よくいる神経衰弱気味の小説家というイメージしかなかった。
この本はまえがきにもあったとおり超訳してる部分も多いだろうけど、その徹底してネガティブに向かう姿勢の中に何故かかわいらしさを感じてしまう。 -
鬱々とし過ぎて、結果笑い出したくなります。理解されないとか、さびしいとか、そんなことできないとか…生活水準や仕事や書く才能は人並み以上で、満たされているように見える日常の中で、不足感を丸出しにしています。そして結核にかかってはじめて生きていくことの充足感を得るような、屈折した心の持ち主であるところが、魅力です。
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カフカが絶望しながらも生きている強さに逆に圧倒されました。父親の存在、仕事、人間関係、婚約、社会、全ての普通に手が届かない自分と板挟みになりながらも小説を書いたカフカ、意外に強い(?)と思いました。絶望しても不幸ではないカフカ。不思議です。
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悲観的な視点が得られるかも
誰よりも悲観的に一生を過ごしたとされるカフカという人物の残した言葉をまとめ解説している。個人的にはあらすじの言葉が印象に残っている。
悲しいときや辛いときに心を癒やすには,まず悲しい気分に浸り,次に楽しい気分に浸ればスムーズに立ち直れる。つまり,最初から明るい気分になるのではなく,最初に悲しい気分に浸ることで心に染みこんでくる。
本文自体はいくつか共感できるような内容もあったが,全体的に後ろ向きな考えが書き連ねられていて,解説もいまいち物足りない部分があって,あまりよいとは思わなかった。悲観的な思考もよいが,もう少し次につながるような内容があればよかった。-
カフカの知られざる業績に安全管理関係があります☆お仕事につながるかもしれませんので…http://warabi2.dreamlog.jp/a...カフカの知られざる業績に安全管理関係があります☆お仕事につながるかもしれませんので…http://warabi2.dreamlog.jp/archives/51760623.html2015/06/04
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元気なときなら突っ込めると思う。何ゆうてんねんって。
病んでる時は同意してしまいそう。 -
現実に押し潰されそうな時に読むと、心が楽になる本。全てに共感できるわけではないけど、いくつかは心の底から共感できて、自分の代わりに言い訳を雄弁してくれているような感じ。
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【感想】シンパシイを感じたので、滑稽でもあり痛くもある。
かつてカフカ全集は持っていた。が、いまいち良さは感じられず、同時期に揃えたカミュ全集ほど熱心には読まなかった。
年を経ていくらか感じかたがかわっているのかもしれない?
【内容】カフカの日記や手記や手紙が異常なまでの弱さを浮き彫りにする。 -
友達に、「あなたの突き抜けたネガティブさはこの本を思い出させるわ。読んでみ。」と教えてもらった。
書簡や日記から抜き取ったカフカの文章に、選者?編者?の解説をつけた箴言集みたいになってる。解説のおかげで背景とかが分かるので良いのですが、だんだんとカフカの元の文が面白すぎるので、恋人や父への手紙とかはもういっそ最初から最後まで丸ごと読んでみたい!という衝動に駆られました。
結局結婚できなかったとか言っても、なんやかんや最期の時まで恋人がいたみたいだし、嫌で仕方なかったわりにはちゃんとサラリーマンやってたみたいだし、親友と呼べる人もいるんですよねえ。結婚にそれほどの夢を抱けない現代の価値観から見れば、わりと絶えず恋人がいて、親友もいるってのは羨ましいくらいだけど。
確かに、なんでそんなダークサイドばっかりに焦点当てるの?という文章だらけなんだけど、これ、周りの親しい人から見たらちょっとしたシニカル・ジョークというかネガティブ・ジョークみたいなものだったのでは?とも思ってしまうんですよね。
「まーた、フランツったら、そんなことばっかり言って!ホントにもうヤレヤレƪ(˘⌣˘)ʃ」みたいな感じだったんじゃないのか?とか思ってしまう。
捻くれててイジけた変人であることは確かだけど、周りの人にはそこが魅力みたいに思われて、わりと愛されてたんじゃないのかな?とか、思う。まあ、カフカ自身はそういう交友関係にあまり救いを感じるタイプではなかったかもしれないし、そういう意味では本当にあらゆることに絶望してたのは事実かもしれないけれど。
だって私自身、既にもう、もっと彼のことを知りたいなー、みたいな気分になってますもん。
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絶望したっ!!
絶望先生読んだことないけど。絶望カフカ先生です。
この絶望っぷりは素晴らしいって言いたいぐらい絶望してる。
ダメであることが彼のアイデンティティだった。
最初からダメだと思っていれば、本当にダメだった時に傷つかなくて済む。
好きな人にも、大切な人にも、自分がダメであることを分かってもらっていれば、彼らからがっかりされなくて済む。
だから隠さない。自分がダメであることを隠さない。
むしろアピールするのです。
そして、ダメだダメだと言いながら作品を発表する。
彼は誰よりも自分を愛している。だからこそ、自分をダメだと思っている。そこに矛盾はないのです。
お手紙、渡しちゃえば良かったのにな、お母さん。
そんなお母さんだからこそ、あんなお父さんであり、こんなカフカさんだったのでしょうね。 -
『絶望名人カフカの人生論』
フランツ・カフカ 頭木 弘樹編訳
カフカって、こんな人⁈と驚く様な突き抜けた愚痴?名言集(笑)
何しろ婚約者に送る手紙にこう書き送っています。
「将来に向かって歩くことはぼくにはできません。将来に向かってつまづくこと、これはできます。いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです」ーフェリーツェへの手紙ー
ラブレターなんです。これ(笑)
他にも自分にとって一番良い生活は「閉ざされた地下の一番奥の部屋にいること」しかも誰かが食事を持って来て、地下室の一番外のドアに置いて欲しい、なんて、究極のひきこもり願望も書き綴っています。刑務所の独房より孤独です。
そして写真では黒々とした髪で、白髪はチラホラなのに、もうすぐ38歳になるが、不眠と頭痛で髪がほとんど白くなりかけているとか、痩せ過ぎていて浴室で自分を見ると孤児の様だとか、散歩しただけで疲れて3日間何も出来ないとか…。
あげく、自分の作品が駄作である理由を一つづつ証明できると言い切っています。
およそ、天下国家の話では無く、「胃が…」「父が…」「不眠が…」「脱毛が…」「泳げない…」と言った、閉じられた自分の事ばかり、しかも全てがネガティヴ!その無力感たるや、どうやって生活していたかと思うほどです。
悲しみに打ちのめされなかったのは、絶望し過ぎて本当に喀血し、病気になった時。
他にも「いつだったか足を骨折したことがある。生涯で最も美しい体験であった」という調子。
親友が「君は君の不幸の中で幸福なのだ」とカフカへの手紙に書いたそうですが、言いえて妙と言えます。
しかし、読んでいて呆れるほどネガティヴなのですが、カフカ自身がどれほど自分を虫けらの様に思い、誰よりも落ち込み、誰よりも弱音を吐き、誰よりも前に進もうとしなくても、小説家としてのカフカは巨人であり、後の作家達に多大な影響を与えています。
カフカにとっては、苦しみが創作のパワーの源になっていたようです。
芸術家がカウンセリングで悩みを解決したら、一切絵を描いたり、作曲したり、文を書けなくなったりする、と聞きますが、偉大な芸術家ほどネガティヴパワーが力の源なのかも、と思いました。また、ここ数年ポジティブな前向きで明るすぎる人生論や、名言集、自己啓発本が頭に入って来なくてもやもやしていたのは、色々な事が重なって、心が疲れきっていたからで、そんな時はポジティブシンキングでは無くてカフカの超ネガティヴシンキングに触れて、「ここまで絶望しなくても…」と笑ったら良かったのかとも思いました。
アリストテレスは、「悲しい時はその時の気分と同じ音楽を聴くことが心を癒す」と言ったそうです。何だかポジティブな言葉が嘘くさく、眩しすぎて感じる時は、まずこの絶望名人カフカの人生論を読み、悲しい音楽を聴いてから、明るい曲を聴いて、ポジティブシンキングへ、と段階を踏まれることをお奨めします。(^^) -
ネガティブな発言ばかり受け止めると、ほとほと疲れてくるが
ふしぎなもので、読み進めるほどに複雑な思いにとらわれた。
それは、これほどウザい軟弱男カフカなのに
彼を肯定したり理解したりする思い。 -
暗い気分に浸りたいときにおススメ。思いっきりネガティブになれます。
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カフカはこんなにも
ひきこもり体質だったのか
カフカの伝記を読みたくなった
一方で
いまひとつ
カフカの言葉にぐっとくるものがない
同じ体質でも
穂村弘のエッセイなら
とても近しく感じるのに
穂村が歌人で
カフカが小説家だからだろうか
もともと散文に魅力を感じにくく
短歌といった冷凍保存されたような詩しか
よさがわからないからだろうか
いくつか苦情
左のページの解説
的確だしないとカフカの言葉の背景も
わからないけど
「普通の人」の立場でかかれているようで
ぜひとも穂村弘に書いてほしかった
あと書名
自己啓発本に分類されておかしくない
内容はよく伝わって
実際読もうとおもったけど
致命的にカフカの純粋さを
損なっている気がして
でもカフカという作家の
バックグラウンドが多少わかったのが
収穫 -
京都の恵文社で出会った1冊。
はじめに に書かれていた筆者の言葉↓
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ポジティブな明言は確かに価値のあるものですが、心がつらいときにいきなり読んでも、本当には心に届きません。
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と、帯の文↓
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誰よりも落ち込み、誰よりも弱音をはき、誰よりも前に進もうとしなかった人間の言葉
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に、落ち込んだときポジティブな言葉で励まされるのが嫌いな私は、すごく共感して購入した。
ネガティブ思考からパワーを得て名作を残したカフカという存在を知ると、ますますポジティブ思考がそんないいいとなのか?と考えてしまう。
ダメな部分があったとき、「でも自分にはこんないいところもある!」といったように、目をそらしてばかりいるのではなく、ときにはとことん「は~、なんて自分はダメなんだろう」と受け入れることでスッキリしたり、そこから何かを見つけることができるのではないだろうか。
カフカの言葉に、筆者の丁寧な解説がついているのでとても読みやすく面白い。
おすすめ! -
ときには、誰かのせいにしたり病気などのせいにしたりするのも仕方がないと思う。
人はいつも強くは生きられない。 -
絶望的な言葉が並べられているのに、なぜか笑いがこみあげてくる。
変身を読んだときに、「この人どんな家庭環境で育ってきたのかなー」と思ったけど、父親が大きな障壁となっていたことがよくわかった。 -
「いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです」
帯の引用を本屋で見て笑ってしまった。カフカのネガティブ発言をまとめて、一つ一つに解説を加えている本。あんまりにもネガティブすぎてほとんど笑ってしまう。
異様にネガティブなんだけど意外に仕事面では能吏であることや、自分が病気にかかるとその状態になぜか陶酔してしまうこととか、どこか腑に落ちるような感もある。なんなんだろう。にしても骨折を「生涯で最も美しい体験」とは!
カフカを日本で初めて訳したのが中島敦だというくだりを読んで「へぇーっ」と思った。『山月記』の中島敦もカフカを読んで何か感じるところがあったのだろうか。
これ4コママンガとかにしたら面白そう。
『ねがてぃぶカフカくん』とか『カフカくん ~今日も周りはどん引き~』とか(題にセンスがないすね…)。カフカのネガティブネタにツッコミを入れるブロートと、いつも巻き込まれて顔がひきつり気味のフェリーツェとか。 -
とんでもなく後ろ向きなカフカの言葉。
でもそんなに滑稽なほど絶望してるかな?厭世に倦んでいるだけっぽい。
カフカの言葉自体は面白いが、著者の野暮な解説(こっちがメイン)にイライラする。
共感ではなく、安全な場所から「解説」しているだけだから。
カフカはこういう本を出されたくなくて自分の文章を残すことを恐れたんじゃないかとすら思う。
心理学の本から得た知識をしたり顔で受け売りするような、カウンセラー気取りのアドバイスが鬱陶しい。
状況説明だけしてくれれば十分なのにな。
文学本というよりは自己啓発本。見せ方があざとい。
細切れの言葉から見えるカフカはダメダメな人。
嫌な状況を愚痴りつつそれを変える気はなくて、しかもそれを自覚しているから、助けを求めて口に出すのではなく本当にただ吐き出すだけの「愚痴」。
考えを変える気も影響される気もないくせに、弱さを人に見せちゃう構ってちゃん。
友達だったらウザいけど、見る分には好きだ。
これは私の好みの問題で単なる選択ミスだけど、細切れの文章プラス不要な解説じゃなくて、最初から書簡集なり原典なりを読めばよかった。
本としての形と印象は尾崎咢堂言行録http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4915340767と同様。
なんとなく石川くんhttp://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4255001235を連想した。
本としての面白さは圧倒的にあちらが勝るけれど。 -
どんだけ絶望してるのかなと思って読んでみた。
確かに暗い。
しかもその絶望を隠すことなく手紙にしたためて
友人だの恋人だのに送りつけてるあたり、強い。
勝てないなぁと思いました。 -
こういう考え方もあるのか!という目から鱗。負*負=正か。
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ネガティブパワー・カフカ。
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お母さんに薦められ読みました。カフカの言葉より横に書かれてる著者の言葉が面白かった。
なんか新潮のまわしもんが来てる(笑)
なんか新潮のまわしもんが来てる(笑)
100冊にむかって読むことは、ぼくにはできません。100冊にむかって諦めること、これはできます。いちばん...
100冊にむかって読むことは、ぼくにはできません。100冊にむかって諦めること、これはできます。いちばんうまくできるのは、土瓶師匠に100冊読んでもらうことです。