唯幻論大全

著者 :
  • 飛鳥新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (592ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864102094

感想・レビュー・書評

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  • 岸田秀さんの本は、大学生の頃、「ものぐさ精神分析(正式な題名かやや不安、こんな感じで“ものぐさ”は確実に入っていたと思う)」を読んだきりで、印象も「確か面白かった」というものしかなかったのだけれど、三田のメディアセンターの新着コーナーに、ででーんと鎮座している背表紙に惹かれて借りてみた。ものすごーく分厚いので、読破するのに心が折れそう確立90%だったけれど、読み出したら止まらなくなった。特に第2部の「歴史論」の“時間と空間認識”や“アメリカの精神分析(アメリカで行われている精神分析ではなく、アメリカと言う国を一個人のように捉えて精神分析している)”あたりは、とても面白かった。おいおい、いろんなことはぶいて論を進めすぎじゃない?とか、突っ込みを入れたくなるのだけれど、途中から、「この見方が正しさかどうか懐疑的に読むのではなく、岸田さんのメガネを通して見る世界を楽しもう」と思ったら、読むスピードが一気に上がって、2日間くらいで読めてしまった。早く読みすぎて、頭の中に何も残っていないという話もなくはないが、また、どこかのタイミングで再読しようっと。

著者プロフィール

精神分析者、エッセイスト。1933年生まれ。早稲田大学文学部心理学専修卒。和光大学名誉教授。『ものぐさ精神分析 正・続』のなかで、人間は本能の壊れた動物であり、「幻想」や「物語」に従って行動しているにすぎない、とする唯幻論を展開、注目を浴びる。著書に、『ものぐさ精神分析』(青土社)、「岸田秀コレクション」で全19冊(青土社)、『幻想の未来』(講談社学術文庫)、『二十世紀を精神分析する』(文藝春秋)など多数。

「2016年 『日本史を精神分析する』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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