吹部!

著者 :
  • 飛鳥新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864102582

感想・レビュー・書評

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  • ムスメが吹部に入ったので、いろいろ読んでみている。
    カラーでアニメちっくな人物紹介があるし、ライトノベル的文体だしで、お気楽小説だと思って読んでいたら、案外面白くて夢中になってしまった(笑)顧問のミタセンも、なんだか憎めない。
    大袈裟な描写もあるけど、吹部の過酷でブラックな運営体制(失礼)は、まさにムスメの部活そのもの。
    それぞれが抱える悩みや弱さを乗り越えながら、音楽はだんだん一つにまとまっていく。
    自分も世界もどんどん変わっていく。
    ムスメにも、そんな経験が訪れるといいな。

  • 高校の部活動が感動的なのは、
    出場する時期に限りがあるからだよね。
    技術だけならプロが上に決まってるけど、
    バカの一つ覚えのように、
    ひたすら同じことを繰り返していられるのも高校生だから。

    当事者の時はつゆほどもそのありがたみが分かってなかったけどね。

  • これまでに読んだ本と比べて、非常に軽い文体で書かれていたので最初はとまどったが、面白かった。
    「信頼関係」って大事だな、と改めて思った。

  • 「この世で音楽が一番美しく聴こえる場所ってどこだか知ってる? 演奏を待っている舞台袖なんだよ」
    (P.219)

  • 図書館

  • 吹奏楽部は体育会系・・・経験者でこれを否定する人はいないでしょう。 
    コンクールとは無縁だった軟弱吹奏楽部に所属していた3年間でかなり腹筋は鍛えられ、肺活量だけは健康診断で看護士さんに褒められるオヤジになりました。 
    「全日本で金賞取りたくない?」かなり変わり者の新任の顧問の登場から廃部寸前の弱小吹奏楽部の革新と成長が始まります。 
    理想の音をみんなで創り上げるという共通の夢を追い求める仲間たちが起こす奇跡に感涙です。 
    かくいう私もチューバ吹きだった。 縁の下の力持ちでしたとさ。 
    「本気の夢は忘れない、忘れられない」辰吉さんカッコいいぜ!

  • 面白かったけど、視点がころころ変わるからそこはちょっと混乱するw

  • 表紙がさりげなく凝ってるな~。

    ダメダメ吹奏楽部にやってきた「奇人っぷり」も甚だしい顧問に振り回されつつ、全国コンクールを目指す話。
    初読の作家さんやったけど、ネタが好みどストライクやったので借りました。
    先日の「タスキメシ」と、いい、自分がまったく知らない世界をフィクションで体験できるのは、ほんまに読書のすばらしいところやと思う。

    本で読んだものと実体験は全然違うので、こうやってフィクションの形で面白くしてくれたら純粋に楽しめるな。

    ・・・ちゅうことで、おそらく本格的に吹奏楽の経験がある人が読んだら
    「ええ?」
    ちゅうことが多いのかもしれへん。わからんけど・・・。

    オーケストラが云々というよりは、部活動を通してのドタバタコメディかなあ。
    知識も先入観もない身としては、めちゃくちゃ面白かったよ!


    「給食のおにいさん」でもそうやったけど、「一般社会」から見ると学校ってすっごい特異な世界やね・・・。
    今回も、吹奏楽部員を集めるにあたって子どもらなりの「人間関係」とか「事情」なんかをミタセンがスパッと斬り捨ててるのも、
    「そりゃ、そうだよなあ」
    と、思えることが多かった。

    目立ちたくないからファーストはやりたくないと言った清水さんの話でも、
    「人それぞれ事情や気持ちがあって、それを考慮して指導するのが教師じゃないのか」
    と、いう生徒に対して、
    「そんなことは関係がない」
    「甘えすぎ」
    と、すぱーんというたミタセンはちょっと振り切れてるけど(しかも実際こんな発言をしたら大問題なんやろうけどな・・・)、ある意味ミタセンは高校生の生徒たちを大人扱いしているというか、ちゃんと対等な立場として見てるわけやね・・・。

    (まあ、ミタセンがそこまで考えてるかはびみょうではあるけど)

    教師に考慮されて当然、だとか、学校へ来ておとなしく座って勉強をして、それなりの成績が残せていたら大丈夫、だとか、そんな物差しは学校の中だけであって、実社会へ出たらそれだけでは何の役にも立たない。
    目上の人が先に自分の性格を気遣って指導してくれるとか、まあ、ないわなー・・・。

    だって、黙って座ってたら誰かが仕事を与えてくれるわけはないんやもの。
    自分で立ち回っていかないと。苦手なこともある、できないこともある、ほしたらそれなりにかわしたり乗り越えていかないとあかんわけで・・・。

    ・・・いろいろあるやろうけれども、高校生にもなったら、ある程度熱心な部活をやっているとこんなふうに
    「大人扱い」
    は、いろいろなところでされると思う。
    「学生」と、いう身分ですべてが流してもらえるわけではないと、高校一年生の春に私もガツーンとやられたのを久しぶりに思い出したな。


    さて、吹奏楽という部活については、私は某テレビ番組での印象と、オーケストラに関しては某まんがの印象しかない。
    私自身「西日本音痴コンテスト」くらいあれば上位入賞は間違いないやろうというくらいの音楽レベルなので、こんなふうに楽器が吹けて、さらにみんなでひとつの音を作り上げるなんていいなあ、と、思う。

    (団体競技大好き)

    「クラリネット、B♭ちょうだい、はやくはやく」
    と、いうたミタセンの台詞も、私からしたら専門用語の羅列。笑

    いやいや、言葉の意味は分かるけど、文章の意味がわからん(笑)。
    ちなみに合奏の練習をしようとしたときにいわはったのね。
    Bの♭って何だ。しかもちょうだいって、どういうこと。吹けってこと?

    イヤァ、吹奏楽、すごいなー!!

    オーボエのリードとか、某まんがでも削ってようさん作ってはったっけ・・・。でもごめん、そもそもリードがわからん(笑)!

    吹奏楽は文化部の運動部、と、いうようなことをよくいうけど、実際に私は吹奏楽部に所属したことがないので何とも言えないかな・・・。
    まあ、運動部でも文化部でも、温度によってしんどさは変わってくるやろうしなあ。
    運動部でも緩いところは緩いやろうし・・・。

    作中では、緩い吹奏楽部から本格的な吹奏楽部へ変わっていく過程が書かれていた。
    上を目指そうという気持ちを持つことから勝負なので、そのへんも面白かったかな。

    夢やら努力やらがテーマな本は大好物ですから・・・(笑)。


    「練習したら全国へ行けるんですか」
    などと問うのは、確かに愚の骨頂かもしれんな・・・。練習したら行けるかもしれへんけど、練習しなかったら確実に行けない・・・。
    そんな曖昧な回答を期待してるわけでもないと思うけどさ。

    残念ながら私も「熱血体育会」に所属してるもんで、西大寺の言いたいことはいちいち納得できた・・・(笑)。

    せやけど、
    「もしダメでも失うものはなにもない」
    と、いう台詞にも、
    「ああー・・・」
    と、思ってしまった。

    特権があるとしたら、これこそ学生の特権なのかもしれないよ。
    高校生であるという立場と事情を最大限に活かせるなら、これかも。

    そして、人を巻き込むことができるのって確かに才能。
    でもこの才能に絶対必要なのが、熱量だよね。どれだけ好きかということ。

    好きなもののために一生懸命やってる人のことは誰だって応援したくなるよ。
    それって、たぶん、うらやましいからじゃないかな。
    誰だって、なりふりかまわず一生懸命になれるほど好きなものに出会いたいし、へたなプライドなんか燃やすほどの熱量が自分をまきこんでくれたらってどこかで思ってるんちゃうかな。

    作中で語られる通り、「本気になるのは疲れる」けども、その疲労感は、心地よくないかなあ。


    そして、ものすごーいあかん目線で見て申し訳ないけど、こうやって一曲をみんなで何度も何度も練習してたら、

    めっちゃ恋愛感情生まれそう。

    実際、最終的には部活内でいくつかカップルが生まれていたようなので、もしかしたら「あるある」な、ことなんかな・・・(笑)。
    ほんで、沙耶と西大寺に甘酸っぱい感じな! ここまで書かれなかったのも却ってよかった。(*´ω`)


    ■■■■


    ■袖机 そでづくえ

    引き出しがある机、ってことかな・・・?

    (2016.10.29)

  • チビ1号、移動図書館にて

  • 中学に入って、吹奏楽部に入った次女が借りてきた本。

    彼女の場合…
    「面白いよ~読んでみて♪」
    とは全く言わない。
    「面白かった」
    とは、言っていたかな?


    長女や旦那は…
    「これ絶対面白いから、読んで!」
    と、持ってくるレベルの面白さだ。

    感動する。何度も泣いた。
    吹奏楽部も熱い。

    次女の吹奏楽部の外部コーチも…
    「全国大会に行きましょう!」
    と、言っていた。
    実際、何年か前に一度行ってるみたいだ。

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著者プロフィール

慶応大学文学部卒。公益法人勤務、進学塾講師、信用金庫営業マン、飲食店経営、トラック運転手など様々な職を経て、現在は週刊誌記者をはじめ、フリーのライター&編集者に従事。著者に小説『吹部!』、ノンフィクション『会社人間だった父と偽装請負だった僕』『内川家。』など。

「2020年 『吹部! 第二楽章』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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