草魚バスターズ

著者 :
  • 飛鳥新社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864102728

感想・レビュー・書評

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  • これは面白くて一挙読みしました。 (ちょっとだけネタバレも)

    1200年前につくられた日本で最古の景勝人工池 京都大覚寺大沢池が ヘドロに覆われ異臭漂う池に変貌 草魚が凶暴化して見るも無残だった景色から草魚バスターズや地元民いろんな人を巻き込んで 1200年前の景色池に再生されていく景観復元ドラマ それとちゃんと生態系と風景を両立させた自然再生活動に引き込まれ感動しました。 知っていたら絶対手伝いたかった。

    元々蓮の花が咲き誇っていた池にまた 1200年前の種から発芽して蓮の花が咲いたんだからすごい!以前 自然史博物館の講座で聴いた 『 種子を残す 』 発芽してなくても密かにちゃんと生きている! 

    種子を守る残す 生態系の多様性、種における多様性、遺伝子の多様性 生物多様性が生かされていますね。 

    そろそろ蓮の花が咲く季節です。見事に蘇った京都・大沢池へ行ってみたいと思いました。

  • 京都の大覚寺にある大沢池の自然を如何に回復するかという話。以前、水草の除去のために、その名のとおり水草を食べるソウギョ(草魚)を池に離した。ただ、離したソウギョの数が多すぎたために、水草はもちろん、ハスも木の杭もすべてを食べ尽くし、自然のサイクルが乱れ、においもひどい無惨な池に。それを回復することのために結成されたのが草魚バスターズ。ただ、草魚を駆除するだけだと思ったら、それ以外にもいろいろな問題があり、自然の生態系を回復するために、多くの年月が費やされている。おもしろおかしく書いてあるが10年以上の年月をかけて、回復させるその姿には敬服。以前、仕事で大覚寺を訪れたことがあるが、こんなことをしていたと知っていたらなと思った。
    読みながら、別のことも考える。エコシステムを作り上げることは、仕事で、コミュニケーションをつくりあげることに似ている。360度様々な要素が入り組み、何と何が繋がるか考え、時々によっておこる変化をとらえ、対応する。勉強にもなる。お勧め

著者プロフィール

1949年新潟県生まれ。京都嵯峨芸術大学芸術学部教授。京都嵯峨芸術大学観光デザイン研究センター所長。日本エコツーリズム協会理事。日本ガラパゴスの会理事。1973年東京農業大学卒業。東京大学にて農学博士号取得。専門はエコツーリズム論。その個性的な髪型から、西表島のおばあさんに「もじゃもじゃにーに」との呼び名をもらう。フジテレビKIDSクラブで「ふしぎな森のふしぎ先生」として、コラムも執筆中。

「2013年 『草魚バスターズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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