蔦重の教え

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著者 : 車浮代
  • 飛鳥新社 (2013年2月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864103060

蔦重の教えの感想・レビュー・書評

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  • 分類すれば本書は、いわゆるタイムスリップものの時代小説、ということになるのだろう。
    しかし、読了してみての印象は、自己啓発本とかビジネス書といった類がしっくりくる。

    現代でいうところの名プロデューサーだった蔦屋重三郎。書店を開き、洒落本などの販売や出版を手掛けた。浮世絵にいち早く目をつけ、歌麿を売り出した人物として知られている。
    実は謎の多い東洲斎写楽の仕掛け人でもあった、という話が最近取り沙汰され、本書内でもそれをにおわせる展開が綴られているが、これは決着がついたのか?などと、島田荘司の『写楽 閉じた国の幻』も思い出しつつ読んだ。(こっちも早く続編が読みたい!いつなんだ、島田さん!)

    時代物といっても語り口は軽妙で読みやすく、そこそこ厚い本だが一気に読める。そもそもタイムスリップものだし、眉唾っぽいエピソードも随所にあり、荒唐無稽と言ってしまえばそれまでだが、単にエンタテイメントとしての楽しさだけでなく、重三郎の敏腕ぶり働きぶりは、社会人の心得としても十分に通用する。ちょっと考えれば当たり前のことかもしれないが、つい忘れがちな心構えを改めて気づかされた。
    ご丁寧に、巻末に「蔦重の教え」が掲載ページつきでリストアップされてもいるじゃないか!
    最後のひと仕掛けもすごくいい。とても楽しい読書体験であった。

    ぜひ、新社会人のみなさんに読んでほしい本書である。

  • 時代を遡れば物事は古い過去ではなく、そこから学び取ることもあると思わせる作品でした。

    物事には限りがあってENDする前にGOALする瞬間に立ち会えればそれは素晴らしいことでしょう。

    単に教えてもらうだけではなく、教えをしっかり理解しそれを実行できればあがりに立ち会えるんだと思います。

    江戸時代にタイムスリップしたいからといって吉原のソープに行くのは禁止とします。

  • 少し前に何かの書評で気になっていたこの本

    内容はというと、
    バブルの時代を持ち前の人好きする性格と
    ノリで乗り切って来た主人公だが
    不況になって、時流にあわずに影では
    良く土下座をするのを皮肉って『ゲザ男』と呼ばれたり、、、。

    社内でリストラか?と噂され、ショックで浴びるように
    酒を飲み、気を失う。。。

    と、気がつけば江戸時代。
    拾ってくれた人物は時の蔦屋重三郎。
    本屋であり、出版社であり、広告代理店であり
    芸術家のパトロンであり、
    時代の時流を産むプロデューサーであった人物。

    そこで暮らすうちに、
    人にはなにが重要なのか?
    仕事の関係づくりとは?
    などなど、時代を作った人物から多くの影響を受け
    時の絵師らとも、歌人らとも交流を持ち
    成長する様子を、物語にしている。

    江戸に興味のある方なら
    読んでいて、うんうんとうなづく場面も多く
    今更ながらに長い平和の時代の
    日本人が作り上げた社会の成熟度が
    読み取れ、とても面白い一冊になっている。

    巷では、ビジネス書として、サラリーマンにも
    評判がいいと聞いている。
    江戸時代にさして、興味がない方にも
    楽しんでもらえる一冊になっている。

    後日談にタイムカプセルのように
    歌麿の下書きを掘り出すシーンで
    蔦重がそれを知り、主人公に
    戒めと温かい言葉とを綴った手紙が見つかる。
    主人公は現代に戻って
    ぎくしゃくしてた家族の関係も
    新しい一歩に踏み出す。

  • 今年15冊目。数年前、蔦屋重三郎を取り上げたサントリー美術館の展示を見に行った。歌麿や写楽のプロデューサーであり、画期的な方法で錦絵や書籍を広めた人物であることを知った。歌麿や写楽がメインではなく、こうした仕掛け人に焦点を当てていた点が気に入り、分厚い図録まで購入してしまった。
    そして、たまたま書店で見つけたこの本。
    上記の企画展と同じ視点で描かれつつ、ビジネスや人生訓が散りばめられていた。
    歴史ライトノベルという感じ。賛否両論あろうが、仕掛け人を取り上げる点が良いし、なおかつ、江戸の習俗や、当時の出版・広告について勉強にもなり、サラッと読めるので私はなかなか面白かった。
    設定がハチャメチャですが。

  • 「いたこニーチェ」や「夢を叶える象」のような教え本、実用書の形を取っているけれど、その要素はいらなかったんじゃないか、と思う。
    作者はビジネスではなく江戸文化の人だし、文化の話は楽しく描かれているのだから、蔦重とそれを取り巻く人たちの話として普通に書けば良かった気がする。

  • 銀座ママ麗子シリーズと似ている物語仕立ての成功哲学の本。

    最後の教え

    何かを捨てなければ新しい風は入ってこない

  • ハラハラするようなエンターテイメント的小説を期待して読み始めてしまったら…。
    あれ?なんだか江戸時代を学ぶ参考書のようだ。江戸東京博物館にでも置いてありそうな。。。

    だけどだけど、現代に戻ってからが、よかった。蔦重の本当の凄さが、ここにきて判りました。
    現代から江戸に伝える手段が無いのが、もどかしい!

    作者なりの、写楽の推測も楽しいです。

  • ドラマ仁を見た後だと内容に新鮮さが感じられず退屈。主人公を好きになれず。

  • 4.5

  • しがないサラリーマンが江戸時代にタイムスリップし、敏腕出版プロデューサー蔦屋重三郎に弟子入りして「成功の法則」を学んでいくビジネス本風の小説。蔦重のキャラクターはもちろん、当時を代表する絵師などがかなり濃ゆいキャラクターになっていて、エンターテイメント小説として十分おもしろい。恋愛要素もあり、文章も展開も軽快なのでサラサラと読み進めていける。画面だと伝わらないが、実際の本の装丁もちょっと凝っていてなかなかオサレ。

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