日本語が世界を平和にするこれだけの理由

著者 :
  • 飛鳥新社
3.98
  • (18)
  • (10)
  • (7)
  • (3)
  • (2)
本棚登録 : 178
感想 : 22
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864103121

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 日本語の構造、日本語と主語について、英語をうまく話すには…楽しい。

  • 分かりやすい日本語論!!
    ★10個ですね。

    著者はカナダでの日本語教育の経験を基に日本語の特性を解析。
    英語はクリスマスツリー型、日本語は盆栽型。
    英語は二元論、日本語は自他を融合。
    英語は語順を重視、日本語は助詞を重視。
    競争と共同、直視と共視、抗争と共存。
    色々と目からウロコの日本語論、ひいては日本人論が面白い。

    ちなみに、著者は言及していないが、言文不一致、言文一致の特徴も重要だ。前者は多くのディスレクシアを産み、後者は明治時代の先人達の努力の賜物である。

    本書でも言及されていたが、広島の平和公園の碑に関しては、過去から様々な議論があった。
    「過ちは繰返しませぬから」
    この主語は誰なのか。

    狭義には、戦時国際法を無視して無差別殺人を犯したアメリカに、広義には、時代遅れの帝国主義に邁進し、自衛の意味合いが強いとはいえ、戦争を開始した日本に責任がある。
    ただし、どの国が悪いというよりも、戦争という行為そのものが悪であり、後世に生きる我々は戦争を憎み、排除する責任がある。この碑の主語は、自他を融合した人類全体を表しているのである。

    このような平和な言語を操るからこそ、平和な性格になるのか、それとも平和な性格(YAP遺伝子)であるからこそ、平和な言語を作り出したのか、遺伝学的日本人論としても興味深い。

  • 日本語の可能性を知った。何気なく使っているけど・・・日本語ってすごいんだ!

  • アニメとか漫画もいいけど、まさに日本語に宿る精神こそCoolに違いない。

  • 美術史の講義で西洋の絵は人間を中心に描くが、東洋の絵は自然の中に人を描くと習ったのを思い出した。
    非常に面白い本だった。

著者プロフィール

1951年北海道生まれ。東京大学教養学部卒業。ラヴァル大学で修士号(言語学)、モントリオール大学で博士号(言語学)取得。専門は類型論、日本語教育。
カナダ放送協会国際局勤務、モントリオール大学東アジア研究所日本語科科長を歴任。
著書に『日本語に主語はいらない』『日本語文法の謎を解く』『日本語が世界を平和にするこれだけの理由』などがある

「2019年 『日本語と西欧語 主語の由来を探る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

金谷武洋の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×