アテンション

  • 飛鳥新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864104562

感想・レビュー・書評

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  • ビジネス

  • アテンション―「注目」で人を動かす7つの新戦略

  • junさんからのプレゼント!

  • 関心を集め、長期の信頼につなげる7つの武器は、無意識・フレーミング・破壊・報酬・評判・ミステリー・承認。本能に訴え、おなじみ感覚をつくり出し、驚きと重要性で訴え、求めているものを可視化し、何がではなく誰が言うか、謎や不確実性を提供し続け、認知や共感を満たす。

    新たなというより、今の時代、何となくわかって使っていたことを、科学的裏付けとともに整理し論理化したという感じでしょうか。

  • 注目を惹き付ける要素を7つのトリガーで説明。テーマ上、そもそも著者が読者を最後まで注目させ続けられるかにも課題もあったが、興味深い実例、理解しやすい事例、テンポの良い展開などで、見事成功している。我々が無意識に何に目が行く、関心を引く、感情を動かされるのかをよく網羅し、解説されていて、自分の過去の行動や気持ちを解き明かしてくれるようだった。社会的動物である人間は、他者に認められたい欲求があり、それが人生の幸福感にも関わる。注目に「注目」することの大事さを学べる本。

  • 11

  • つまらないとは言わないけど、正直何を言いたいかわからない本。
    印象に残る箇所なく、さーっと流し読みして終わりでした。

    あくまで、自分にとってはですが。。

  • アメリカの心理学の父と呼ばれるウィリアム・ジェイムズは、1890年に記念碑的な著書『心理学原理』で次のように書いた。「意思の領域に運ばれた対象物は記憶に残り、意思にかかわりなく通り過ぎたものはなんの痕跡も残さない」。p30

    マリオの独特の風貌が即時の注目を得る。プレーの新しさと楽しさ、そして手に入りやすい報酬が作業記憶を刺激し、短期の注目を得る。愛すべきキャラクターと慣れ親しんだ形が、マリオをわれわれの長期記憶にとどめ、よって長期の注目を得る。宮本茂は辛抱強く何十年もかけて、地球の裏側からも見えるほど焚き火を大きくしたのだ。p38

    「外的報酬」と「内的報酬」
    後者の例:カナダの英雄、義足ランナー テリー・フォックス p152

    終わっていないタスクを忘れられないこの現象は「ザイガルニク効果」と呼ばれ、今日では日常のさまざまな場面に組み込まれている。『ロスト』のようなテレビシリーズは毎回、どぎついほどのクリフハンガーで終わり、ストーリーを完結させない。ひとたび番組を見はじめて登場人物に感情移入してしまうと、彼らがどうなるのかを知らずにはいられなくなる。p215

    このつながりの感覚が有名人の魅力の大きな部分を占める。だからAKB48が大成功を収めたのだ。有名人と世間のあいだのこのユニークな関係を表す用語に「パラソーシャル」というものがある。
    パラソーシャル関係は、BがAのことをくわしく知っているのに、AはBのことをまったく知らない状態だ。

  • 社会心理学系の本と一緒に読むと○
    ==============================
    ・ 怖れ、怒り、憎しみなどのネガティブな感情の方が、ポジティブな感情より即時の注目を喚起しやすい。即時の注目は、脅威や新しい刺激の知覚と結びつきやすい
    ・ 注目とは、作業(視覚や聴覚など)記憶という資源を振り向ける方法。
    ・ 短期の注目は「楽しいこと」で関心が向くが、長期の注目の場合、「よく知っていること」が鍵となる。授業計画や宣伝キャンペーンや、長期的な関係を成功させる秘訣は、短期の注目を集め、それを長期の注目に移す効果的な方法を見つけることだ。
    ・ 対比−たんにほかと違うことによって、その感覚的手がかりは注目される
    ・ 連想−感覚手がかりから連想が働く(あるいは逆に連想できない)ことによって、即時の注目が得られる
    ・ 色の対比 http://dasplankton.de/ContrastA/
    ・ 彩度が上がると覚醒と支配性(怒りのような感情)がまし、洗練や知性の印象は下がる。一方、明度が上がると喜びがまし、支配性が顕著に下がる。
    ・ フランス軍のゴーストアーミーはドイツ軍がまさに探していたものを逆手に取って注目を獲得した。戦車の音や落下傘部隊などの光景により、即時の注目を集め、それを短期・長期の注目にしてドイツ軍を欺いた
    ・ 「評判」の問題を克服するために、商品の特長に焦点を当てるのをやめ、制汗剤に対する社会の態度を変えさせよう問い決意したのだ。
    ・ フレーミングトリガーで注目を得る二つの方法−「適応」と「議題設定」
    ・ 「適応」−相手の判断基準に自分をあわせて適応すること
    ・ 「議題設定」−相手の思考の中で、ある話題を目立たせ、中止させて、その話題が出るたびに注意を払わせること
    ・ 適応
    ① 相手の受容度(ストレスやリラックスの瞬間などのタイミングやシーン)を確かめる 
    ② 相手の不安を理解する。ほんの小さなことでも同意できる点を見つける
    ③ 相手の文化的規範や伝統を知る
    ・ 議題設定
    ① 反復(伝える内容の理解がほとんど進んでいない時だけ効果的)
    ② 真実性錯覚効果(見慣れて信頼性が増す)
    ・ ある機会がもうすぐ失われると信じた時、人々はほかの状況が何も変わらなくても、急に注目しだす。何かを失うことに対する怖れや嫌悪感が自然に生じるからだ。
    ・ Facebookが注意を引く大きな理由のひとつは、そこだけで手に入る情報があり、それを知らなければ流れに乗り遅れるから。この商品を使ったり、あのアイデアに耳を傾けなければ取り残されると人々に感じさせる。
    ・ 「適応」で観客に推論させ続け、「議題設定」と反復で彼らの期待をさげておいて裏切る(マジックにおけるアテンション)
    ・ フレーミングトリガーは残りすべてのトリガーのための部隊を作る。フレーミングトリガーを使って、人々のレーダーに入り込み、あなたやあなたのメッセージを受け入れてもらえるように彼らの判断基準に適応するか、それをかえるのだ。ただ、人は容易に判断基準を変えない。自らの過去の経験に基づいて世界を理解している。
    ・ 注目を得るための戦略を選ぶ前に、まず時間をかけて相手の判断基準を理解する必要がある
    ・ 驚きに対する感情価は、注目を獲得しようと破壊トリガーを活用したときに問題になる。どんな種類の驚きも油断しているときに、期待に反して起きるから注目されはするが、関心を保持するにはポジティブな驚きが一番いい。(パタゴニアのように、消費者は求めているが、企業は普通発信しないようなメッセージを素直に発信するなど)
    ・ 顧客の注目は移ろいやすいから、認知負荷を減らして、アイデアや製品、コンセプトを単純にすることが重要だ。複雑さを減らすには、それがなくてもメッセージやアイデアや製品が損なわれないものを、すべて取り除くことだ。もうひとつは、提示する情報を見つけやすく、アクセスしやすくすることだ
    ・ ドーパミンは、行動するモチベーションを与えるもので、好きになることとは別。
    ・ すぐさま短期の注目を集めたいなら、外的報酬が有効だ。しかし、忠誠心や長期の注目を確立したいなら、内的報酬の方がはるかに役立つ。正しい状況で正しいモチベーションを発動するために、正しい報酬を見極めることが報酬トリガーをうまく使いこなすコツだ。
    ・ 報酬には二種類の方法がある「インセンティブ」「ポストアクションの報酬」後者は、ユーザーがなにかもらえると期待していないのに、達成時に思いがけない褒美をもらえることを指す。インセンティブの場合の行動率は15%でポストアクションの報酬は20%。
    ・ ランダムな報酬は、ユーザーがなにを獲得できるかわからないから魅力的。一方贈り物は友人からプレゼントをもらうことで認められたと思えるから効果がある。
    ・ ブロックを積み上げた完成品を残すか破壊するかでの生産性テストでは、残す方が成果が出た。なにを達成できるのかを思い出させることは内的報酬を視覚化させる方法で、注目をさらに先へと進める
    ・ 顧客が最もほしがりそうな時を見極めて報酬を提供する
    ・ やる気を起こさせる報酬は人によって異なるが、結局誰かの問題を解決する必要がある。大事なのは、人が抱える短期の問題の解決を手伝いながら、その人が向上するような機会を長期にわたって提供し続けることだ。
    ・ われわれが注目を向ける際に毎日のように頼っている三種類の情報源—専門化、権威者、大衆−はそれぞれ独特の計り知れない影響を与える。長期の注目を維持するためには、自信を信頼できる情報源にすることはきわめて重要だ。
    ・ カリスマ的人物は「プレゼンス」「誠意」「パワー」の三つの素質をある程度示すことができればいい。三分野のどれかひとつを発達させることに重点的に取り組めばいい
    ・ 注目を得るために大衆を利用するには、彼らに参加する力を与えなければならない
    ・ 誰かの注目に値するには、一貫性、個性、時間という三つの鍵が必要
    ・ 専門知識は特定分野への精通と洞察で築かれるが、評判は一貫性と個性と時間で築かれる。あなたの知識と個性を一貫した基準で共有すれば、いずれは注目を得る評判が築かれていく
    ・ まちがった種類の注目にさらされる方が問題だ。顧客はメッセージに集中せず、当人に注目する
    ・ 人には完結したい・させたいという衝動がある
    ・ 我々が見知らぬ相手から常に情報を得ようとするのは、不確実で落ち着かない状況がいやだからだ。初対面のときに我々は、相手との間にある不確実さをなるべく減らせる情報を探す。これは「不確実性減少の理論」と呼ばれる。
    ・ 映画の観客はある期待を持っていて、マクロのレベルで、ストーリーがある方向に進むことを望んでいます。つまり、こちらが狙うのは、ミクロのレベルで、瞬間ごとになにが起きようとしているのかわかると感じさせながら、観客を欺き続け、でもマクロのレベルでは、ストーリーの基本的な方向を楽しいと思わせるんです。
    ・ 見せられる側はストーリーが解決の方向に進んでいると感じたい。
    ・ ストーリー作りの場合には、パンくずをまいておき、主人公がなぞの解決に近づけるような材料を加える。しかし、顧客の注意をつなぎ止めるには、予想がつかないことがやはり不可欠。
    ・ クリフハンガーは人を呼び戻す要素。3つの戦術が必要。1)新しいなぞを見せてから終わる 2)クリフハンガーの決着を付ける 3)ストーリーを前に進める
    ・ 承認とは我々が生まれながらに持つ「認知」(存在を認める−僕の名前知ってる?僕はここにいるよ)、「評価」(価値を認める−俺って特別だろ?ユニークだろ?すごいだろ?)、「共感」(感情を共有する−私の気持ち、わかる?受け止めてほしいの)の要求を包括したものだ.3つの要求が満たされると信頼の土台になる
    ・ 自身ではなく、自身の仕事に注目を向けることで持続的な注目につながる
    ・ Facebookに非常に人気があるのは、単に友達とつながることができるからではない。自分に注目してもらえるからだ。自分を評価してくれ、他者にもそう促してくれる企業や製品、アイデア、団体には否応なく注目する。知っている人であろうとなかろうと、フォロワーが欲しくてたまらないのは、コンテンツが上出来で、自分の人気が高いとほめられている感じがするからだ
    ・ 統計的数字には、人の寛容な動機を損なう負の効果がある。つながりを作る(そして注目を惹く)には、あなた自身かあなたの話に共感させるだけの情報が必要だ。「もしこれが自分のみに起きたら…」と容易に想像できるようにしなければならないのだ
    ・ 人々はますます、自分が選ぶもの、自分が注目するものによって自己表現するようになっている。自分の価値を体現してくれる有名人を見つけ、生身の人間としてみる時、人はその有名人との間に強いつながりを築く。
    ・ 世界は、かまってくれる人をかまうようにできている
    ・ 情報は「露出」よりも、顧客にとって「強いシグナル」を発していることが肝要だ。そのためにも、露出のタイミング、相手にとって価値が高い、瞬時に注目させるの3つが欠かせない

  • 注目を集めるには3つの焚き火と7つのトリガー。これはわかりやすい。

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