給食のおばさん、ブータンへ行く!

著者 :
  • 飛鳥新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864105019

作品紹介・あらすじ

学校給食ひと筋30年以上。人生の新天地に選んだのは、なんとブータン!?料理の腕一本で異国の子どもたちを笑顔にした「美味しく読める」痛快ストーリー!簡単につくれる「ブータン料理」&「人気の給食」レシピ付き。

感想・レビュー・書評

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  • 著者の平澤さえこさんは、長年給食の調理員として働いていたが、定年前の夏休みに、ブータンで食事改善指導をしてみないかと誘われる。
    行先の町は治安も悪いらしく、不安もいっぱいだったが、職場の人間関係でひどく悩んだ時に、ブータンの人々の笑顔があふれる本に救われたことを思い出し、行くことを決心する。

    カルチャーショックの連続…約束はあってないようなもの、よくある停電、衛生問題、栄養バランスの悪い食事…貧しい国ゆえの諸問題に直面するが、それよりも人々の明るさや、優しさ、健気さに心を打たれ、約束の3か月が終了した時には、絶対またここに来る!と心に誓い、寄宿学校の理事長にも約束させる(ブータンだけに念には念を入れ、何度も確認するところが笑えた)。

    そうして定年後も再雇用は受けず、再びブータンへ。
    60歳にして0からの挑戦。
    その心持ちに、こちらも励まされる思いがする。

    公務員である給食の調理員は、離婚後二人の娘を養っていくために、持っていた調理師免許が活かせる唯一の安定した職業だった。生きていくために選んだだけで、決してやりたかった仕事とは言えないが、長年続けた結果第二の人生に繋がる礎となった。
    というようなことが書かれていたのだが、与えられた場所で努力し続ける事で見えてくるものもあるんだよなぁ…と自分事としてしみじみ感じた。
    2021.4.24

  • こういう人生チャレンジ物に ありがちな 「実は 人脈がすごかった」とか 「実は 仕事ですごい成功していた」 なんていうことは ありません 本当に 普通の 公立小学校の 給食のおばちゃんです だからこそ 前向きな明るさ  やり遂げる力が どんどん道を切り開いていくさまに 感激しました

  • 学校給食30年以上のキャリアのごく普通の女性が
    なんと ブータンで活躍する。

    定年後の予定などなかった著者に
    思いがけない ボランティアの仕事が転がり込んで
    それを一生懸命対応していく様子が書かれていました。

    ブータンにあこがれていつか行きたいが
    友人との旅行でいきなりブータンへ行き、
    そして ボランティアで 学校給食にかかわれるかと思いきや
    違う展開にはなったものの 生徒や先生方との交流で 充実した日を過ごす。

    インフラがいまいちのブータンですが
    虫も色々出てきたけど
    良い人が沢山。
    そして学生たちのてきぱきとした動き。

    読んでいるこちらも現場に行ったような感じで楽しく読めました。

    近代化の綺麗で豊かな街もいいでしょうけど
    こういう場所での本当の心の豊かさの方がとても素敵ですね。

  • 私も何歳になっても挑戦し続ける気持ちを持ちたいと思いました。
    ブータン行って見たくなりました!

  • おそらく苦労が多かったはず。それを感じさせない、好きな事に邁進する姿はすごいの一言。

  • たまたま持っていた調理師免許がたねとなり、自ら水をあげて、給食調理のベテランとなり、夢となる花を咲かせる。年を重ねていくと、なにやってるのいまの歳考えたら?と言われがちなこの国で自ら道を切り開いた平澤さんはすばらしい。

  • 唐辛子は野菜、調味料ではない
    チーズと煮込んだエマダツィが国民食
    ※溶けるチーズはない

    約束はアバウト。明日のことでも確度は50パーセント
    殺生しない、虫も殺さない
    輪廻を信じている、なので緊急医療が疎かになることも

    鍵だらけ、内から鍵、外からも鍵、スペアは無い
    マンゴーでフレッシュジャム
    酢は苦手、生糸を煮る時につかうもの
    ビザが取りにくい国
    クズサンポー、こんにちは
    まな板順応派と空中切り死守派
    人気ナンバーワンはピザ
    電子レンジとオーブンの区別がつかない
    ガスが無い、水がない
    自宅でもインターネットや水道、電気もトラブル多発
    巻末にチラリメニュー
    チーズのチキンロール、美味しそう

  • 著者のもつ生徒や人への慈愛、多様性を受容する器の大きさ、決断力、芯の強さに
    とても感動しました。母としての強さを感じました。

  • 年齢なんて関係なく、自分の行動次第で人生はいくらでも変えられると感じた。
    若くないから、子どもがいるからと色んな理由をつけてやらないでいることをやってみようと思える本だった。

  • 一歩踏み出す年齢も、それまでの経歴も、挑戦するには難しい環境も、全部飛び越えてなんとかしてしまう力は、その時点で普通の“給食のおばさん”ではないなぁ、と思う。今までやってきた自負を持てるかどうかもチャレンジには大事だと思う。
    それにブータン人の食生活が意外と不健康に繋がっていることに驚いた。所々入る作った料理のイラストが美味しそう!

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