チャイルド・プア2 貧困の連鎖から逃れられない子どもたち

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著者 : 新井直之
  • TOブックス (2015年9月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864724210

チャイルド・プア2 貧困の連鎖から逃れられない子どもたちの感想・レビュー・書評

  • 読むと悲しくなるが、これはどこか遠い国の話ではなくわたしたちが住む日本の話なのだ。記憶に新しい川崎・中1男子殺害事件の例。地元の小中学校の校長や教員と信頼関係があり、児相や役所、弁護士、カウンセラーと連携できる人物を学校現場に取り入れて成功した例。シングルマザーの就労支援、精神面のケア、住む場所、子どもの学習支援まで行う社会福祉法人の例。シングルマザーの半数が貧困状態だったり、不登校の子どもの背景に家庭の貧困があったり、そんな話に縁がない人もいるだろうから、そういう人にこそ手にとってもらえたらいいなと思う。

  • 前作に引き続き、子どもの貧困について。

    川崎事件のこと、地域で子どものために活動されている方のことが丁寧に紹介されています。

    著者の方のお人柄が伝わってきて、厳しい状況の中にも生きることへの可能性を感じ取ることができました。

    一人ひとりが自分ごととして、自分のできることを、自分のできる形で行っていけたらいいなと感じました。

  • 川崎市の中学一年生殺害事件への背景にあるものは、母子家庭による貧困が原因のひとつである、ということについて、何も反論はない。夫のDVから逃れるため離婚し、子供五人を抱えて両親の近くへ引っ越したものの、高齢の両親の介護も重なりパートを掛け持ちしても生活は苦しく、そんな母親自体に時間も精神的な余裕もなく、、という背景から最悪のことになってしまった。
    その母親について、有名な女性の作家は痛烈な批判をした。恋愛している暇などないと。子供が大人になるまでは女を捨てろと。
    よくわからない。それでも作家かと耳を疑う。
    どうでもいい事だが、私は、シングルマザーという言葉が好きではない。どうしてもその語感が、1人で頑張ってる大変な私、というイメージがあり、自分自身片親で育ち、以前の職場ではシングルマザー達から、夫がいる人は楽などと言われた事もあったので。共稼ぎよりリッチで恵まれたシングルマザーもいる。
    何が良いのか大変なのかなんて、一概に言えない。だからなるべく、シングルマザーという言葉が嫌いでも、先入観を持たずにこの本を読むようにした。

    ワガママな理由で離婚し、貧困が原因で子どもを虐待したり、、そんなケースには呆れるしかないが、人はそれぞれ我慢を入れるキャパに大きな差があるので、子どもがいるにも関わらずすぐ離婚を選ぶ人のことは、責めても仕方のない事なのだ。

    東京都の原さんはスクールカウンセラーとソーシャルワーカーのような仕事を無給で長年やっており、学校からの信頼も厚く、卒業式の一場面を読んだ時に、原さんの人間としての力の最骨頂を見た思いだった。

    子どもの貧困の原因は、地域の繋がりの希薄と、人の成熟度の低下であると、つくづく理解した。
    いま、自分にできる事はなんだろう。今後の自分の生き方に影響を与えた本だった。

  • 前著『チャイルド・プア』の記憶もまだ新しい中、本書が刊行されたと知って手にした。

    前半は川崎の中1少年殺害事件から考える子どもの貧困について、中盤はNHKの番組のための取材をもとに、東京都内でソーシャルワーカー的な活動を長くしてこられた原和夫氏の取り組みを、そして最終章では、札幌の社会福祉法人の取り組みを紹介している。

    先日、商業高校で教師をしている知人からも、優秀なのに大学に行かない生徒がとても多い、母子家庭も本当に多い、という話を聞いた。商業高校だからこそなのだろうということだった。
    見ようとしなければ見えない子どもの貧困は、注意を払わないから気づかないだけで、すぐそこにあるものだという気がした。

    本書で紹介されている原氏の活動は、おそらくこのような子どもの貧困を解決するのに、最も効力を発揮する方法なのではないだろうか。
    ただ、それには人材の確保と息の長い支援活動が不可欠で、そのことがこの問題の早期の解決を難しくしているともいえる。

  • 川崎市の少年が殺された事件を通じて、子供の貧困について触れる。シングルマザーへの理解が進まず、自己責任論で語られ支援がなされづらく、社会の中で孤立しがちな現状を訴える内容だが、登場する母親たちは子供に「死ね」と言ったり、虐待したりと、いくら今は変わったから、その時は精神的、経済的につらかったから、で許される問題ではない。シングルマザーへの誤解や偏見をなくすことを目的としながらも、本書からは「やはりシングルマザーは…」と思わざるを得ない内容だった。私の読み方が穿ち過ぎなのかもしれないが…。精神的に未熟な人間は子供を作るべきではない、川崎市の事件から学ぶことがあるとすれば、その一事につきる。

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