忘れえぬ声を聴く

著者 :
  • 幻戯書房
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本棚登録 : 35
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864880428

作品紹介・あらすじ

古書を入口に、百年前の日本へ思いを馳せる。日露戦争、大逆事件、二つの世界大戦…時代のなかで忘れられた人々の姿を生々しく描き出す、"小さなエピソード"の数々。惜しまれつつも急逝した評伝作家が、歴史を読み、書くことの魅力をつづる単行本未収録エッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  • 伝書バトの話、まだ読んでいなかったので読みたくなりました。

  • 黒岩比佐子さんの本は初めて読みました。
    日本の近代史の中に埋もれている多くの人々の姿を、自ら神保町で集めてきた古書を題材に描き出しています。
    単行本未収録の遺作集とのことですが、読み終わるまで著者本人が意図を持って綴っていったものだと思ってしまったほど、おそらく著者の意志を理解した編集がなされていると思います。
    神保町の古書店をめぐる話を読んで、いま、その神保町にいる私は、すぐに古書店に足を運んでみたくなりました。

  • 若かったのにねぇ

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    「52歳で逝ったノンフィクション作家の遺稿集
    古書を入口に、百年前の日本へ思いを馳せる。

    日露戦争、大逆事件、二つの世界大戦……時代のなかで忘れられた人々の姿を生々しく描き出す、「小さなエピソード」の数々。惜しまれつつも急逝した評伝作家(ヒストリー・オーサー)が歴史を読み、書くことの魅力をつづる単行本未収録エッセイ集。

    本文より「こうして百年後からふり返ってみると、信じられないほど、生々しいエピソードばかりである。戦争と新聞、政治とジャーナリズム、大衆の欲望とそれを煽動するメディア。現在にも通じるこれらの原型は、すべて百年前のこの時点で胚胎していたのだ、と痛感せずにはいられなかった。そして、歴史におけるターニング・ポイントとは、その時代を生きた人間には自覚されず、こうして一世紀の時を隔てて初めて明確に見えてくる、ということも……。」」

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著者プロフィール

1958年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒。ノンフィクション・ライター。図書館へ通い、古書店で発掘した資料から、明治の人物、世相にあらたな光をあてつづけた。
『「食道楽」の人 村井弦斎』でサントリー学芸賞、『編集者 国木田独歩のj時代』で角川財団学芸賞、『パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い』で読売文学賞を受賞。
他の著書に『音のない記憶』『忘れえぬ声を聴く』『明治のお嬢さま』など。10年間で10冊の著書を刊行した。惜しまれつつ、2010年没。

「2018年 『歴史のかげに美食あり 日本饗宴外交史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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