- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784864910545
作品紹介・あらすじ
国際的な巨大企業の経営者にして世界有数の頭脳の持ち主である大富豪トニー・スターク。人々の耳目と羨望を集め続けてきた彼のもう一つの顔は、黄金のアベンジャーこと"インビンシブル"アイアンマン。だが、とある先端技術の盗難事件をきっかけに、彼の人生は大きな転換を迎える事となる。そのキーワードは「エクストリミス(死の際にて)」。2005年1月、『ニューアベンジャーズ』シリーズのスタートと共に創刊された『アイアンマン』第4シリーズの冒頭を飾り、世界的な大ヒットを記録した映画シリーズの基礎ともなったアイアンマン史上屈指の名作を映画『アイアンマン3』公開に合わせ邦訳。
感想・レビュー・書評
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トニーのピュアな理想家としての内面を端的に示したW.エリスのストーリーがしっとりくる。A.グラノフのアートは美しい反面コミックならではの表情のダイナミズムを捨てているのが惜しい。
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映画「アイアンマン3」のアイデア元、「エクストリミス」絡みの事件が描かれたアイアンマン単体の作品。他のヒーローは名前のみで、徹底的にアイアンマン1人しか出てこず、作風の統一感があるのが何より魅力的だ。その統一された作風というのが、「優れた技術者であり、社長であり、ヒーローであり、それらのことで悩める一個人トニー・スターク」という軸で徹底している。
映画版から入った身としては映画版の飄々とした雰囲気は微塵もなくなかなか悩みから出てこないトニーは意外だが、この悩みがどうにも面白い。
エクストリミスを巡る話としてその要素がしっかり中心に来ており、それをめぐる他キャラとの絡みの中で、悩みは解決されないものの、どういう悩みかがはっきりしてくる展開はかなり練られていて唸る。
無茶なことをする辺りは、映画版と共通するイメージかもしれない。 -
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漫画とアメコミの、表現方法の違いや文化や思想の違いがひたすらに面白くて、何故こうなった、なんかいいとこ取りできないかな、というのを妙に考えてしまいます。映画の枠を出れない不自由さも感じるけど、記号文化を知らなくても誰にでも読めるユニバーサルな表現方法としても観ることができ、アメコミ側の変化も観察したいなと思いました。
アメコミ版の社長はエキセントリックさが少ない寡黙な人になってるのでちょっとむずむずするよね!! -
まさにチートなエクストリミスの力を得るトニーだが、彼の心はまるで乾いている。内容は事件の派生から顛末まで政治がらみの難しい話。写実的なアートも無駄がなく実に堅実な作りで遊びが一切ない。