- Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
- / ISBN・EAN: 9784864911993
作品紹介・あらすじ
3人の経済学者たちが1台のクルマに乗り込み、全米の「小さな会社」をめぐる旅に出た-普通の会社の現場から経営の本質を学ぶ、名門ビジネススクール教授によるかつてないMBA「課外授業」
感想・レビュー・書評
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エッセイのように書かれた経営学の入門書と言えばいいのだろうか。
経済学者が実際に企業を訪ね、経営戦略についてヒアリングした内容が記述される。その後、その戦略がどのような前提で成立しているかの解説が続く。
具体(現実の経営)と抽象(経営理論)がセットで記述されるので、読んでいて腹落ちする。
普遍的な経営法則として「法則がないのが法則」という潔いスタンスなのも好印象であった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中小企業にも多様な戦略があり、それぞれの文脈がある。絶対的に正しい戦略は存在せず、ここの個別解がある、というのは、サイズが小さい中小企業だからこそ特にその違いが際立った形で存続しているんだ、というのがわかる。
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具体的なケースがたくさん。
読んでいて本当に面白い。机に一冊。 -
ビジネススクールの教授3人が、ロードムービーよろしく全米各地を旅しながら、訪れた土地で、地域に根ざしたビジネスを展開する経営者に取材し、各社の”経営戦略”をMBA的な視点で解説した異色のビジネス書。
著者は、「全ての戦略的課題の答えは『場合によりけり』」であり、答えを見つけ出すには「『何によりけり』かを知ることだ」という至極シンプルながら奥深い「法則」をもとに、こだわりのカフェ、地域三番手のボウリング場、ビンテージカー部品製造、矯正歯科医、地銀、弁護士事務所など、40社以上のスモールビジネスを、「規模の経済」「参入障壁」「差別化」「価格戦略」「雇用」「権限移譲」など、お馴染みの戦略理論に照らして解説する。
これまでにない斬新な経営理論や、「魔法の杖」のような経営ノウハウが提示されるわけではなく、登場する企業も伝統的な製造業やサービス業が中心だが、経営者の生の声をもとにコンパクトに要点がまとめられ、また(笑えるかどうかは別として)アメリカンジョーク満載の語り口で飽きることなく読み進めることができる。戦略に唯一絶対の正解はないが、正解に近づくための理論はある。それを使いこなすことの難しさと面白さを実感できる良書。 -
具体的なケースがたくさん。
読んでいて本当に面白い。机に一冊。 -
-2015/11/8
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アメリカの中小企業の経営者へのインタビューという経営努力の具体例を通じて、経営学の教科書に出てくるような基本法則に結び付けている。各事例は、ほんのさわり程度だが、おそらく、本書にまとめるために著者たちがかなり工夫を凝らして抽出したものだろう。
面白かったのは、アメリカにも地域に根ざした中小企業がたくさんあり、本書に出てくるようなお手本となる経営者たちは、顧客のことを考えた良心的な経営をしている(少なくとも標榜はしている)ということ。当たり前といえば当たり前なのかもしれないが、グローバルカンパニーばかりに目が行っていることを改めて実感した。 -
気づきを得られる本。先生達のかけ合いが少し面倒くさい。