ヤングケアラー わたしの語り――子どもや若者が経験した家族のケア・介護
- 生活書院 (2020年10月31日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784865001181
作品紹介・あらすじ
わたし、かわいそうですか?
多様にあるケアの経験を、当事者だった7人が書き下ろした、それぞれの「わたしのストーリー」。
感想・レビュー・書評
-
《私の成人式の時も父は何もしませんでした。何をどうしたらいいのか分からなかったのでしょう。ありがたいことに会社の同僚の方が晴れ着を貸してくれたので、朝早く美容院で着付けをしてもらい、晴れ着のまま自分で車を運転して会場に行きました。式から帰宅した晴れ着姿の私を、父は嬉しそうに、でもどう接したらいいか分からない様子で見ていました。そんな父から出てきた言葉は、手話で〈きれい〉だけでした。》(p.137)
《あぁ、また正論でした。私は「親に感謝していない」とは一言も言いませんでした。しかし、つまりその人の発言は、「それ以上聞きたくない」を意味しました。》(p.163)
《私には物心ついた頃から心の底から晴れやかな日なんてありませんでした。いつもどこか不安で、憂鬱で、悲しかった、寂しかった。それでも、それだけじゃなかった。心配でも、不安でも、つらくても、それでも母がいてくれるほうが、私はずっとずっと幸せだった。本当に、たくさんの愛情と慈しみ、思いやりをもらっていたから。これは綺麗事じゃなく、まぎれもない私の想いです。》(p.204)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ヤングケアラーは、ヤングケアラーと呼ばれることが苦手な人もいることを当事者たちの声で知ることができた。18歳以下の子どもたちが介護やケアをすること=ヤングケアラー。 もちろん誰も悪くないし、誰のせいでもない。 僕1人の力は無力で何も変えられないかもしれないけど、この本をきっかけに、少し問い合わせて、もっと生の声を聞いてビジネスじゃなくて何か行動しようと決めた。 僕は単純だから見えない線もまだまだある。 だから当事者や支援するNPOや地域、教育現場の話を聞くいいきっかけをいただいた本だった。
無知は、人を傷つけることになる。
自分の生活の中にないことを本を通じて、今同じ時を生きていて、ヤングケアラーな子どもたちや、貧困問題など、目を向けて意識と心と身体を向けなきゃ、見えない本当の世の中を教えてくれる本に、ありがとう。
誰も取り残さない世の中
これは夢物語なのか?自分で知らないとわからないから、どんどん吸収したい。 わかるよ!は言えないけど、理解し聞くことが最初の一歩だとおもう。 -
当事者からの声は大きかった。
当事者からの感じたことや意見なので、すごく実情の一部を把握できて勉強になった。
ヤングケアラーについて関心がある他の人にもオススメしたい。 -
国立女性教育会館 女性教育情報センターOPACへ→
https://winet2.nwec.go.jp/bunken/opac_link/bibid/BB11481248 -
2023 1/4 #1
-
2022年11-12月期展示本です。
最新の所在はOPACを確認してください。
TEA-OPACへのリンクはこちら↓
https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00601143