ラストデイズ 忌野清志郎 太田光と巡るCOVERSの日々

  • パルコ
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  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865061291

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  • 忌野清志郎の表現を、発売禁止騒動のあったアルバム「COVERS」を振り返って、爆笑問題の太田光が追ったテレビ番組「ラストデイズ」の書籍化。

    あれだけ比喩的表現の巧みだった忌野清志郎は、なぜCOVERSにおいて非常に直接的な社会へのメッセージを歌詞にしたのか?というのが一つの太田氏の大きな疑問であり、本アルバムを好きではない、と述べた理由でもあった。そこから彼の同級生、泉谷しげる、東芝EMIのスタッフ、そして仲井戸麗市へとインタビューをし、忌野清志郎とはどういう人物であったか、なぜCOVERSのような作品にこだわったか、を探っていく。

    これは多分リアルタイムでRCサクセションを追っていた人、発売禁止騒動を知っていた人じゃないと正しい評価はできないものでしょう。
    個人的には、音楽家を音楽以外で評価しようとするのは無理があると思うし、アルバム一つをとっても、特に過渡期であれば、そこには事実以外の解釈がたくさん出てくる。なのでスタンスとしては、非常に微妙な言葉で「俺が言っていいかわからないけど、、」という姿勢で語った仲井戸麗市氏に、誠意を感じる。
    反国家権力の人々のカリスマ的に使われたのも、だからこそ今でも彼の曲は流れるんだけど、やっぱり当時周囲にいた人は、違和感があったんでしょうね。
    結局最後は太田氏の語る、「いかに表現するか?」であって、その中に一度直接的なところに戻ったんではないか?という一つの例は示されるも、まあ答えは風の中。

    当然ながら非常にテレビ的で、企画をもとに、「落とすところに落とした」感のある内容だけど、アートと表現の自由とその範囲とは?まで含めると示唆があるかも。故人の性格を探るとこに主眼を置いて読むと、なんだかよくわからなかったが、そこは太田氏の洞察が良かったのかもしれません。

  • 爆笑問題の太田光さんが、ファンだという忌野清志郎の高校の同級生や、泉谷しげる、CHABOさんなどゆかりの人をたずね話を聞いた本。
    話の中心はCOVERSを発売中止となったことろ話が中心。
    表現者として、なぜあれほどの比喩やダブルミーンを織り交ぜて名曲を作れる人が、直接的な表現をしたのか、そしてなぜ発売中止となったのにはどんな背景があったのか。それぞれ時間がたち、時代が流れ、みんなが客観的に当時を振り返る事が出来るようになり、当時を振り返っている。
    しかし、最終的には発売中止に至った原因はわからなかった。

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