カメラの前で演じること

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  • 左右社 (2015年12月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865281347

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カメラの前で演じることの感想・レビュー・書評

  • 「ハッピーアワー」が必見であることは言うまでもないことだが、この本では濱口組が類い希な脚本の書き手であることを証明する。

  • (01)
    映画「ハッピーアワー」は2016年2月に鑑賞している。その約1.5年後に読んだ本書にも泣けた。サブテキストには脚本にない恋愛のシーンが収められているが、本編が破局的であったために、よりそれら恋愛のはじまりにあった魂の初動が感動的であった。
    という点で、既にキャラに感情移入をしているが、演者がどのようにこの映画のキャラを造形し、リアルな身体を与えて、身と心を託し、そのことで観客や読者の感情移入を誘い込むかについて、脚本を担った一人であり監督でもあった著者が、その工夫(*02)や試行を、惜しみなく明らかにしてくれている。

    (02)
    「はらわた」とは何なのか、映画のテーマにも関わる問題でもある。演技の肝でもある。嘘を本当として演ずること、カメラは無思慮にその嘘と本当を腑分けしてしまうこと、誠実に本気でもあることがカメラの前で本当を生み出すこと、といったコツというよりキモが「はらわた」でもあった。
    映画鑑賞時には、その逆説的なトレンディドラマ性に撃たれたと感想した。バブル期、職業俳優、恋愛のトレンド、ファッションと労働、何か全てが浮き足立っていて、それはそれで表象としては面白かったのだけれど、これら90年代を盛期とする表象のアンチテーゼとして、トレンディなテレビドラマの20年後の映画を観た。
    映画「ハッピーアワー」(*03)に現れた破局と誕生の物語は、やはり肚の座った、肚を割った脚本と演技に支えられていた事を本書により痛感することができる。

    (03)
    映画は5時間超であるが、活字慣れした眼であれば、それよりは短縮して、本書に収められた脚本を読み通すことができるだろう。映画は必見であるが、その精髄を掴むために本書を利用することも可能ではあるだろう。

  • 何も色のないニュートラルなセリフたち。
    それが組み合わさって、ライブに立ち上がったら何がおきるんだろう。

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カメラの前で演じることの作品紹介

演技経験のない女性4人を起用し撮り上げた5時間17分の驚異の作品「ハッピーアワー」で、ロカルノ国際映画祭で最優秀女優賞受賞、脚本スペシャルメンションの快挙!
いま世界から注目される映画作家・濱口竜介。その綿密な本読みと即興をも生かす特異で骨太の演出論は、映画ファンならずとも、演劇家や小説家からも注目されています。
カメラとは何か、演じるとはどういうことなのか、「ハッピーアワー」制作の過程を通じ、その映画の方法を解きあかす4万字超の書き下ろし演出論を収録。
「ハッピーアワー」の脚本・サブテキスト、ならびにフィルモグラフィー自作解説付。映画ファンならずとも注目の待望の初単行本。

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