写真で伝える仕事 世界の子どもたちと向き合って

著者 :
  • 日本写真企画
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本棚登録 : 171
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865620450

感想・レビュー・書評

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  • 「サンデーモーニング」のコメンテーターとしても著名なフォトジャーナリストの安田菜津紀さんの最新刊を読みました。

    これからの時代を生きる中学生・高校生に向けた書かれた本。安田さんが、なぜこの仕事を選んだかというエピソードに始まり、取材で訪れた世界各国の子どもたちの状況を写真と文章で伝え、「私たちに何ができるのか」を語りかける構成になっています。

    テレビでコメントしたり、他の人のコメントするのを聞く安田さんの姿を見ていて、常に視線の先には人がいて発する言葉に真摯に耳を傾けている姿に誠実な人柄だとを感じていました。その背景には、大きな後悔をしたことやどうしようもない無力さを感じたこと等の蓄積があることが、この本を読んでよくわかりました。

    ・「人がいきる限りそこには必ず日常がある」
    ・「大切なのは出会った人々の苦しみや悲しみの根源に近づくこと」
    ・「誰にも必ず持ち寄り合える役割がある」
    ・「無知がいかに人を傷つけるか」
    等々のメッセージ実感をもって語られる言葉であり、心の深く染み込んできます。

    「世界をもっと優しい場所にしていく」には、地域に暮らす人々が自分の得手を持ち寄り合える場面をたくさんつくるところが大事ですね。自分に出来ることをよく考えたいと思います。
    我が家の子どもたちにも、大人のみなさんにも読んでほしいです。お勧めします。

  • つい。テレビや新聞の向こう、遠い国での出来事だと。
    自分に関係のないものだと感じてしまっている、紛争や災害、そして貧困。

    危険な地域へ赴くジャーナリストを”自己責任”だと非難する、世間の声。
    なにも出来ないと感じる、無力感。
    そういうものとしっかり向き合う真摯なことばに、背筋の伸びる思いがしました。

  • 「厳しい現状を知ってしまったために、苦しい気持ちになるかもしれません。ただその苦しみと少しずつ向き合っていくのか、それとも知らないまま過ごし、知らず知らずのうちに誰かを追い込んでしまうのか」

    「あなたが沈黙してしまったら、世界はどうなるでしょうか?その沈黙が集まり、様々な声をないものとして扱ってきたのが、今の世界の姿なんです」

  • まず知ること

  • 沈黙してしまったら世界はどうなるだろう。
    無関心は最も罪なこと。やさしさで溢れる世界になりますように

  • サンデーモーニングで紹介!
    「写真で伝える仕事」をするうえで大切にしていることから、世界各地で出会った子どもたちとの物語。

  • フォトジャーナリストの安田さんによるフォトブック。
    世界の子供達の写真やその国の状況、彼女がどうしてフォトジャーナリストになろうと思ったのか、私たちにできることは何かを子供向けに分かりやすく書いた一冊。

  • これからの世界て生きていく、若い世代の方に読んでほしい。
    世界中で起きていること知ってほしい、自分も学び、誰かの役にたてたらうれしい。

  • 薄い本だけれど、世界のこどもたちの現状がつたわる。

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著者プロフィール

1987年神奈川県生まれ。フォトジャーナリスト。認定NPO法人Dialogue for People(ダイアローグフォーピープル/D4P)副代表。16歳のとき、「国境なき子どもたち」友情のレポーターとしてカンボジアで貧困にさらされる子どもたちを取材。現在、東南アジア、中東、アフリカ、日本国内で難民や貧困、災害の取材を進める。東日本大震災以降は陸前高田市を中心に、被災地を記録し続けている。著書に『国籍と遺書、兄への手紙―ルーツを巡る旅の先に』(ヘウレーカ)他。現在、TBSテレビ『サンデーモーニング』にコメンテーターとして出演中。

「2024年 『それはわたしが外国人だから?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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