- Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
- / ISBN・EAN: 9784865810837
作品紹介・あらすじ
内田樹氏推薦!
「星野さんは「山のような人」である。山は何も話さないけれど、もし口があったら、星野さんみたいに話すんだと思う。めっちゃ面白い本です。」
●修験道とは「大自然のなかに身をおいて、感じたことを考える哲学」まず感じること。それから考える。
●たとえ三日間でも、山に入って自然のなかで修行していると、薄れていた野性が呼び起され、体が勝手に目覚めてくる。それがあのいきいき感だ。
●「うけたもう」羽黒修験だけにある言葉だ。すべてを受け入れる。そこには信頼があるんだろうね。われわれは何をいわれても「うけたもう」なんだよ。
●重要なんだよ、気になるということが。気になるって、頭がさせるわけじゃない。魂がさせるわけだから。気になることをどんどんやれば、魂がよろこぶ。
●決断は頭ではできない。決断は魂だ。
●魂のまにまに、感じたことをやりなさい。頭で止めないこと。感じたことをどうしてやるかは、考えてやりなさい。魂のまにまにを大事にして。そうするとうまくいく。
――出羽三山の山伏のシンプルなことばが伝える日本古来の自然な生き方と、感性・野性を取り戻すヒント!「魂のまにまに」生きると、すべてはうまくいく!
感想・レビュー・書評
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皆様は山伏に出会った事はありますか?
私はあります。…と思います。
かれこれ十数年前に先輩に誘われて、夜の21時か22時か23時だかに高尾山登ろうぜ!と突然言われ、若気の至りでバーッと車で乗り付けてダーっと登っていたら…いたんです、山伏が。
山伏でなかったのかもしれませんが、暗闇の中に白装束・錫杖的なものを持った集団と鉢合わせした時は後ろめたさもあり当方ビビりにビビり倒してすぐさま山道を駆け下りましたが、あれはきっと間違いなく多分、山伏でした。でなきゃ変質者でしょう。
さておき、現役の羽黒山伏でいらっしゃる、’山の人’すなわち’仙’に近い人物・星野文紘氏が語る「自然のなかに身を置いて、(中略)体を張って、そこで感じたこと」(p1 はじめに)をあえて一冊の書籍に為した本。
’あえて’としたのはタイトルにもある通り『感じるままに』という部分が非常に大切な教えであるので「書き残したら、それが答えになっちゃう。」(p3)からである。「まず感じること。それから考える。」(p14)これこそが星野師が口酸っぱく語る要点な訳であります。
率直な感想としては大まかに4点、
1) 修験道の(というよりも星野師の教えか)懐の深さ。正解とか間違いとかの杓子定規ではなく、森羅万象をまず感じ、考えて、各々が至ったものごとが「腑に落ちる」(p123〜)ことを繰り返す事で魂の鍛錬に繋がっていく、というある種の’自由さ’がイメージと違っていた。勿論フィジカル的な修行や決まり事はあるのだろうけど、もっと掟や規範のようなものでガチガチなのだと思っていた。
2)上記とも関連するが、想像以上に開けっぴろげでオープンマインドな思想だった事にも驚き。「うけたもう」(p76)の精神で修行希望者を広く受け入れていたり星野師自らSNSを駆使して発信・交流をはかっていたりと、’いま会いに行ける山伏’みたいな距離感。変化や多様性を受け入れるところは取り込み、根幹の大事なところは山のようにどっしりと。
3)書き癖なのか、東京のことをしばしば「お江戸」と呼ぶのにはさすがに違和感。演出なのだろうか?
4)「理解する、わかる、腑に落ちる」(p123)の項が個人的に一番納得。「わかる」から更にもう一段階身になった感覚をあえて言葉にするとなると、最も相応しいのは「腑に落ちる」だろう。このプロセスは心掛けるようにしたい。
読み始めは「魂」の思想に少々面食らいましたが、よくよく読めば’自分が感じたことを大切にする’という、当たり前じゃん!と思いつつもつい人目・世論を過剰に気にしがちな現代人に必要な考え方なのではないかと思いました。
情報もコンテンツも大量消費の時代だからこそ、もっとひとつひとつに丁寧に向き合い、側にある自然にも目を向け、「感じる」癖付けをしていきたいですね。
1刷
2022.11.26詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
花見の理由とか面白い内容はぽつぽつとあったが、全体的には・・・まだ腑におちてません。
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うけたもう!