住友銀行暗黒史

著者 :
  • さくら舎
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865810899

作品紹介・あらすじ

戦後最大の企業犯罪の真相と闇!

戦後最大の経済事件、住友銀行・イトマン事件(90~91年)。全ての原点は住友銀行(本店・大阪)の収益至上主義経営にあった。“住銀の天皇”といわれた磯田一郎会長。住銀から中堅商社イトマン(本社・大阪)に送り込まれた河村良彦。イトマン=住銀から金を無謀な融資で引きだした闇の地上げ屋・伊藤寿永光。イトマンに巨額の絵画を売りつけた闇の実業家・許永中。4人を軸に、巨額の金が闇に消え、怪文書、裏切り、密約と暗闘が繰り広げられる。

また、この事件は住銀・イトマンに喰らいついた伊藤寿永光(=山口組)vs.その防戦にあたるフィクサー・佐藤茂(=稲川会)という東西ヤクザの代理戦争でもあった。明らかになる磯田のスキャンダル、河村の横領、関係者の謎の自殺、そしてイトマン消滅。わずか1年半あまりの間に6,000億円もの金が闇に消えてしまった、バブル経済の破綻を象徴する複雑怪奇な事件である。

稀有な経済犯罪の全貌から住友銀行の黒歴史を抉る!

感想・レビュー・書評

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  • 改めて知るイトマン事件の背景等、國重本では書かれていない世界が見えてまいります。平和相互銀行(創業者一族の内紛もあり)と住友の合併事案が裏社会の接点の始まりのようにも見えます。ドリーム観光の事案も含め、偉大な創業者が倒れた後の相続にかかわり、様々な動きが始まるという処に(家族の争いが、思わぬ形でダークサイドを会社に引きずり込んでしまう等)、事業承継の難しさを実感します。本を読んでいて、第一銀行と日本勧業銀行の合併にかかわり総会屋が登場した物語を思い出しました。★三つであります。

  •  事件から30年を経過し、「イトマン事件とは何だったのか」を振り返った。

     住友銀行目線の本はいくつかあるが(住友銀行秘史、ラストバンカーなど)いずれも住友銀行から引き出されたカネがどこに消えたのか、きちんと論じていない、とする。

  • ふむ

  • まあ記事とその解説の集まりという意味では、よく調べて書かれているし全体がわかりやすい。良書。
    だが、ノンフィクションとしては全く読めない。この著者の本は大体そうだが全く作品になっていない。ただの記事。対象への思いが伝わらない。ということで面白くは無い。

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著者プロフィール

経済ジャーナリスト。1969年早稲田大学文学部卒業。日本経済新聞で経済記者を30年間務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的取材・執筆活動を続けている。著書には『日銀エリートの「挫折と転落」--木村剛の「天、我に味方せず」』(講談社)、『世襲企業の興亡』『海外大型M&A 大失敗の内幕』『社長解任 権力闘争の内幕』『社長引責 破綻からV字回復の内幕』『住友銀行暗黒史』『巨大倒産』『社長争奪』(以上、さくら舎)、『実録アングラマネー』(講談社+α新書)、『日本企業モラルハザード史』(文春新書)、『強欲起業家』(静山社文庫)、『異端社長の流儀』(だいわ文庫)などがある。

「2019年 『日産 独裁経営と権力抗争の末路』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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