65歳からは検診・薬をやめるに限る! ―高血圧・糖尿病・がんはこわくない

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  • さくら舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865810950

感想・レビュー・書評

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  • 少し極端なタイトルかもしれないが、エビデンスに基づき発言されているので面白い。

    言いたいことは、長生きが唯一の正解ではないということ。
    「健康欲」「長生き欲」は持たない方が幸せではないか。
    死ぬ直前10年に不健康な時期がやってくるので、不健康になることを恐れるのではなくてどういきたいか常に考えることが大切なのだと改めて感じた。

  • 健診を受けても受けなくても65歳からは大差はない。
    年代別平均余命のグラフを作る。70歳以上は、変化がない。

    検査は、任意型、対策型がある。擬陽性、偽陰性がつきもの。
    障害医療費の半分は70歳以降にかかる。不健康寿命は10年程度で変わらない。
    甲状腺がん、前立せんがんは進行が遅いので治療しても無駄。ということは検査しても無駄。
    がんの過剰診断。生命を脅かさないガンを見つけること。

    大腸がん、乳がん、子宮頸がんには検診の意味がある。
    胃がん、肺がんは意味がない。
    進行の早いガンは検診ではみつからない。

    アメリカでは平均余命10年以下の人にはがん検診は不要としている。
    ある日気が付いたらいきなりがんの末期、というのはいちばんピンピンコロリに近い。
    薬は高齢になるほどデメリットが大きい。無理して血圧を下げなくても、脳卒中の確率は変わらない。
    ロキソニンで風邪は治らない。

    もっとも有効な治療はワクチン。効果が大きいのは麻疹ワクチン。自分に免疫をつけることのほうが薬の治療より有効。
    高齢者は肺炎球菌ワクチンは有用。
    医者も手探り。薬が効くかわからない。医者に聞くのも易者に聞くのも同じ。

    健康寿命を延ばそうとするのは無益な努力。誰もが老いを受け入れる。

著者プロフィール

1961年、愛知県に生まれる。自治医科大学卒業。愛知県作手村国民健康保険診療所に12年間勤務。へき地医療や研修医教育を中心に活動し、2011年6月に西国分寺でクリニックを開業。地域家庭医療に従事し、20年以上にわたりEBM(エビデンスに基づく医療)を実践する。著書に『EBM実践ワークブック—よりよい治療をめざして』(南江堂)、『気負わず毎日使えるEBM超実践法』(金原出版)、『「健康第一」は間違っている』(筑摩選書)、『65歳からは検診・薬をやめるに限る』(さくら舎)など。

「2021年 『いずれくる死にそなえない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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