運命じゃない人 (オメガバース プロジェクト コミックス)
- ふゅーじょんぷろだくと (2017年5月24日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784865893496
感想・レビュー・書評
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▼あらすじ
ずるい大人にハート、奪われました。
明るく前向きな大学生・菅谷雫(すがやしずく)。
彼はピンチを助けてくれた木崎昌崇(きざきまさたか)に"運命"を感じてしまう。
木崎の経営している芸能プロダクションに押し掛けるが、門前払い。
めげない雫は木崎に近づくため、病欠したモデルの代役としてCM撮影に臨み…!?
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オメガバースプロジェクトで連載していた時から単行本になるのを待っていた作品。
“少女漫画みたいな胸キュン・ロマンス”と帯に書いてある通り、確かにBLなんですが絵柄や雰囲気からどこか少女漫画みたいな香りのする作品です。
少女漫画っぽいふわふわした雰囲気が苦手な人は好みじゃないかもしれませんが、あまあま好きならまず楽しめる作品だと思います。
個人的には絵柄も雰囲気もとっても好みの作品でした。
ただ、吃驚したのはラストの展開が雑誌掲載時と全く違うこと!
ラストが変わっているという話は公式の発表で聞いていたので知っていたのですが、改めて読んでみるとこんなに改変するのかと吃驚してしまいました。
まず、木崎の過去(トラウマ)の内容が大きく変わっています。
雑誌掲載時は学生時代、木崎が好意を抱いていたΩの女子生徒に対してヒートを起こして望まぬ妊娠をさせてしまい、子供を堕胎させた事があるという予想だにしていなかった重たい内容でしたが、単行本ではその女子生徒と木崎は恋人関係で、ヒートを起こしたのは木崎ではなく他の生徒という事になってるんですね。
つまり、雑誌掲載時では加害者だった木崎が、単行本では加害者ではなくなっています。
その後の展開も大きく変わっており、雑誌掲載時では雫が密室で発情して中之瀬がヒートを起こし、襲われそうになったところを木崎が助けに来る…というような展開でしたが、単行本ではまさかの新キャラ登場で中之瀬は雫を助けるのに一役買って出ています。
雑誌掲載時の中之瀬はあんまり良いところが無かったので、大分ストーリーが変わった印象でした。
ただ、個人的には単行本の展開の方が好みです。
元々、重たい話が苦手なので木崎のトラウマの内容が軽くなったのは救済されたようで少しホッとしましたし、ラストの展開も雑誌掲載時はページ数が足りなかったのかめちゃくちゃ駆け足で終わってしまって納得出来なかったので、それと比べたら単行本の方が読み応えがアップしていて良かったです。
それでも最後は少し駆け足気味でしたが、数年後の雫がとっても格好良いので是非とも続編を読んでみたいところ。
作者さんが描いてて楽しかったと仰っていた撮影シーンも良かったですし、描き下ろしのあまあまエッチも非常に胸キュンだったので、読んで良かったと思いました。
こういうあまりクドくない、少女漫画みたいな雰囲気のオメガバース作品も面白いと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
後日談がよかった。